到達目標
1.ロボットの運動学である,順運動学,逆運動学,関節速度-手先速度,ヤコビ行列,力-トルクが理解できる.
2.ロボットの運動制御に必要なロボットの主なメカニズム,センサー,アクチュエータの要素技術が理解できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | ロボットの運動学である,順運動学,逆運動学,関節速度-手先速度,ヤコビ行列,力-トルクについて適切な語句,数式を用いて説明できる. | ロボットの運動学である,順運動学,逆運動学,関節速度-手先速度,ヤコビ行列,力-トルクについて理解できる. | ロボットの運動学である,順運動学,逆運動学,関節速度-手先速度,ヤコビ行列,力-トルクについて理解できない. |
評価項目2 | ロボットの運動制御に必要なロボットの主なメカニズム,センサー,アクチュエータの要素技術について適切な語句,数式を用いて説明できる. | ロボットの運動制御に必要なロボットの主なメカニズム,センサー,アクチュエータの要素技術について理解できる. | ロボットの運動制御に必要なロボットの主なメカニズム,センサー,アクチュエータの要素技術について理解できない. |
評価項目3 | | | |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
マイクロコンピュータに代表されるエレクトロニクスの発展によって,これまで機械技術のみに頼っていたものが電子制御化され,機械はますます高性能化,インテリジェント化,システム化されている.従って,機械の開発,設計においては従来の機械工学の領域だけでは解決できず,機械工学,電子工学,情報工学を融合した,つまりメカトロニクスの観点から機械の開発設計を行わなければ,最適な機械を作り出すことはできない.特にロボット工学は機械工学,電気・電子工学,コンビュータエ学,情報工学など学科を越えて広い分野の研究者の興味の対象となって盛んに研究されており,また産業界でも様々な分野へ適用されている.そこで本講義では企業でメカトロニクス製品開発を担当していた教員がその経験を活かし、メカトロニクス技術の代表的なシステムであるロボット,広く産業界で用いられている多関節ロボットを対象に,主にロボットの運動学問題を学び,運動制御に関連したメカトロニクス技術を学ぶ.SDGs目標では第9番「産業と技術革新の基盤をつくろう」になります.
授業の進め方・方法:
座学による授業.また,講義内容をよく理解するために,原則的に授業毎に事後学習として授業内容に関するレポートを課す.なお,レポート課題,授業時配布資料,出席簿,レポート成績,連絡事項等は下記 URL(ID,Psw は授業で連絡)にあるので,予習,復習等の学習に役立てる. http://orchid2.me.ariake-nct.ac.jp/moodle/
注意点:
本科の数学で学んできたベクトル,行列,制御理論を理解しておくこと.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
メカトロニクス概説 |
ガイダンス,メカトロニクスについて語源,歴史,定義,効果,要素,応用例が理解できる.
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2週 |
ロボット概説、ロボットシステム |
ロボットの歴史,文化,技術,定義,基本構成要素,図記号,運動学について理解ができる.
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3週 |
自由度、対偶、冗長系 |
自由度,対偶,物体の自由度,冗長系,各次元でのリンクの自由度,ロボットの自由度,人間の腕の自由度について理解ができる.
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4週 |
座標変換 |
ロボットの座標系,各種の座標変換と関係式が理解できる.
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5週 |
同次変換行列,ロボットの順運動学 |
同次変換行列の原理,座標変換の結合,多関節ロボットの各同次変換行列が理解できる.
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6週 |
ロボット手先の姿勢表現 |
ロボットの姿勢表現,オイラー角,ロール・ピッチ・ヨー角について理解できる.
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7週 |
手先速度と関節角速度、手先力と関節トルク、ヤコビ行列 |
関節角速度と手先速度の関係,関節トルクと手先力の関係,仮想仕事の原理,ヤコビ行列が理解できる.
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8週 |
逆運動学解法、特異姿勢 |
逆運動学の種類,解析手法,ヤコビ行列を用いた逆運動学が理解ができる.
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4thQ |
9週 |
数値計算による逆運動学計算 |
ヤコビ行列を用いた逆運動学問題について Excel を用いた数値解法が理解できる.
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10週 |
単関節ロボットの動力学 |
1軸ロボットの動力学モデル,慣性モーメント,粘性摩擦,減速比との各パラメータの関係が理解できる.
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11週 |
モータの動特性と電流制御 |
モータ各部の数学モデル,ブロック線図,伝達関数,電気的,機械的時定数,電流フィードバック制御が理解できる.
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12週 |
モータの静特性と動作状態 |
モータ静特性を用いた各種モータ状態が理解できる.
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13週 |
回転角検出センサとその応用 |
ロータリーエンコーダの動作原理,出力信号,位置制御,分解能,速度検出が理解できる.
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14週 |
加速度、力センサ |
加速度センサ、力センサが理解できる.
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15週 |
定期試験 |
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16週 |
テスト返却と解説,成績確認 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 情報 | 基本的なアルゴリズムを理解し、図式表現できる。 | 2 | 後9 |
プログラミング言語を用いて基本的なプログラミングができる。 | 2 | 後9 |
制御 | 伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。 | 4 | 後11 |
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。 | 4 | 後11 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 0 | 0 | 0 | 40 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 5 | 0 | 0 | 0 | 5 | 0 | 10 |
専門的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 30 | 0 | 80 |
分野横断的能力 | 5 | 0 | 0 | 0 | 5 | 0 | 10 |