到達目標
1.ディジタル制御に必要な数値表現,A/D・D/A 変換,たたみ込み積分,離散時間系状態方程式,z 変換等の基礎的事項が理解できる.
2.ディジタル制御系の可制御,可観測,安定性,ディジタル制御システム設計の基礎が理解できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | ディジタル制御に必要な数値表現,A/D・D/A 変換,たたみ込み積分,離散時間系状態方程式,z変換等の基礎的事項について適切な語句,数式を用いて説明できる. | ディジタル制御に必要な数値表現,A/D・D/A 変換,たたみ込み積分,離散時間系状態方程式,z変換等の基礎的事項が理解できる.
| ディジタル制御に必要な数値表現,A/D・D/A 変換,たたみ込み積分,離散時間系状態方程式,z変換等の基礎的事項が理解できない.
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評価項目2 | ディジタル制御系の可制御,可観測,安定性,ディジタル制御システム設計の基礎について適切な語句,数式を用いて説明できる. | ディジタル制御系の可制御,可観測,安定性,ディジタル制御システム設計の基礎が理解できる. | ディジタル制御系の可制御,可観測,安定性,ディジタル制御システム設計の基礎が理解できない. |
評価項目3 | | | |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
ディジタルについての基礎知識を確認し,本科システム制御特論で既に学んだ連続時間系の多入力多出力システムの状態方程式表現とその解法について簡単に復習する.次に,連続時間系から離散時間系への変換原理,離散時間系のz変換よるパルス伝達関数表現,システムの評価,ディジタル制御システムの設計手法について、企業でディジタル制御を用いた製品開発を担当していた教員がその経験を活かし講義する.また,内容によっては例題を交え,数値シミュレーション演習を行いながら講義を進める.
授業の進め方・方法:
座学による授業.また,講義内容をよく理解するために,原則的に授業毎に事後学習として授業内容に関するレポートを課す.なお,レポート課題,授業時配布資料,出席簿,レポート成績,連絡事項等は下記 URL(ID,Psw は授業で連絡)にあるので,予習,復習等の学習に役立てる. http://orchid2.me.ariake-nct.ac.jp/moodle/
注意点:
本科の数学で学んできた微分方程式,ベクトル,行列,制御理論,コンピュータ工学,数値計算法を理解しておくこと.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ディジタル制御の概要 |
ガイダンス,ディジタル制御の特徴,従来制御との各種比較,ディジタル制御の応用例が理解できる.
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2週 |
ディジタル量 |
基数変換,固定小数点,補数表現,2 進数演算が理解できる.
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3週 |
A/D,D/A 変換 |
アナログ信号とディジタル信号,ディジタル制御システム構成,A/D・D/A 変換が理解できる.
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4週 |
状態方程式と伝達関数 |
状態方程式,出力方程式の導出,ラプラス変換,伝達関数への変換,たたみ込み積分が理解できる.
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5週 |
離散時間系 |
サンプル,0 次ホールド,連続時間系から離散時間系状態方程式への変換,状態遷移行列が理解できる.
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6週 |
制御系の数値解析 |
ディジタル制御系の解析法,数値計算法,状態遷移行列の数値計算法が理解できる.
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7週 |
z変換の基礎 |
デルタ関数,デルタ関数とフーリエ級数,連続信号のサンプル値表現とz変換との関係が理解できる.
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8週 |
z変換 |
主な離散信号のz変換,各種z変換の性質が理解できる.
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2ndQ |
9週 |
z変換の応用 |
離散時間系状態方程式のz変換,パルス伝達関数,連続時間系伝達関数のパルス伝達関数変換が理解できる.
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10週 |
可制御・可観測 |
可制御・可観測の意味,数式証明,図説,具体的算出が理解できる.
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11週 |
安定条件の基礎 |
パルス伝達関数での安定条件,特性根と時間応答が理解できる.
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12週 |
安定条件の応用 |
パルス伝達関数での安定性問題,双一次変換,安定条件の応用例が理解できる.
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13週 |
安定条件と応答 |
数値計算によりいろいろな安定条件,特性根とその制御系応答が理解できる.
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14週 |
制御系の設計 |
PID 制御,PID 制御系の離散化,速度アルゴリズム、状態フィードバックが理解できる.
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15週 |
定期試験 |
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16週 |
テスト返却と解説,成績確認 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系 | 制御 | 伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。 | 5 | 前4,前9 |
ブロック線図を用いたシステムの表現方法が理解できる。 | 5 | 前9 |
システムの過渡特性についてステップ応答を用いて説明できる。 | 5 | 前11,前13 |
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。 | 5 | 前11,前13 |
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。 | 5 | 前11,前13 |
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。 | 5 | 前12,前13,前14 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 0 | 0 | 0 | 40 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 5 | 0 | 0 | 0 | 5 | 0 | 10 |
専門的能力 | 55 | 0 | 0 | 0 | 30 | 0 | 85 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | 0 | 5 |