光応用工学

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 光応用工学
科目番号 PI063 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産情報システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 後期:1
教科書/教材 教科書「光情報工学の基礎」吉村武晃 著 / コロナ社; 参考書 「光工学入門」新井敏弘・平井正光著/講談社サイエンティック
担当教員 内海 通弘,松野 哲也

到達目標

到達目標
1.光の基礎的性質を説明できる.
2.光波の伝搬を説明できる.
3.線形光学システムの基本特性を説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1光の基礎的性質を量子力学や電磁気学を用いて的確に説明できる.光の基礎的性質を説明できる.光の基礎的性質を説明できない.
評価項目2電磁気学に基づき光波の伝搬の様々な性質を説明できる.電磁気学に基づき光波の伝搬の基本的電気特性を説明できる.電磁気学に基づき光波の伝搬の基本的電気特性を説明できない.
評価項目3フーリエ分光学に基づき線形光学システムの基本特性をわかりやすく説明できる.フーリエ分光学に基づき簡単な線形光学システムの基本特性を説明できる.フーリエ分光学に基づき簡単な線形光学システムの基本特性を説明できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
情報処理分野、画像処理工学等にも必要な幾何光学、フーリエ光学の基礎を分かりやすく講義します。信号処理等でおなじみの深いフーリエ変換を用いてフーリエ光学を学びます。講義では、古典光学について歴史に触れ、光学について最低限学んでおかなければならないことに絞り、フーリエ光学を解説します。電子情報系学生にとっても、興味が持てるように、アナログ光情報処理など現代的な話題にも言及します。講義の前半は波動光学的視点から、後半は情報工学的視点から学習を行います。
 本科目は、SDGsの17の目標のうち「9. 産業と技術革新の基盤をつくろう」に関連している。
授業の進め方・方法:
講義では、Maxwellの電磁気の式を展開したり、数式の展開が中心となります。すべての数式を詳細に変形するとすべての内容を消化する時間が制限されてしまいます。講義で出てくる数式のいつくかの導出や様々な現象についての応用例の調査は、時間外での各自の学習課題とします。これらの課題のうち、大事なものについてはレポート課題とします。また、講義中に演習問題を適宜与えますので、それらを解くことで理解を深め、問題解決能力を高めてください。
注意点:
学生は、レポート課題の宿題をやるのとは別に、独自に自らが思いついた検討課題について自己学習を行うことを期待しています。人それぞれ学んできた歴史は異なり、掘り下げて研究してみたいことも異なるはずですから、それらをインターネットで調べたり、図書館で文献を調査したりして、勉強してほしいと思います。教科書で分からない点は
簡単な参考書を紹介していますから、それを読んで思索を深めてください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 電磁波の分類と表示法 電磁気学を基礎として、電磁波の分類と表示法を説明できること.
2週 偏光 偏光を物理現象として理解する.ジョーンズ行列を用いて、直線偏光子、波長板による偏光状態の変化を計算できることを説明できること.
3週 屈折率と光波 Maxwellの方程式にもとづき,屈折率と光波を説明できること.
4週 結像素子 幾何学を用いて結像素子を説明できること.
5週 光波の干渉 量子力学をもちいて光波の干渉を説明できること.
6週 フラウンホーファ回折 古典光学をもちいてフラウンホーファ回折を説明できること.
7週 フレネル回折 古典光学をもちいてフレネル回折を説明できること.
8週 矩形開口による回折 標本化関数(sinc関数)をもちいて矩形開口による回折を説明できること.
4thQ
9週 ホログラフィー法 ホログラフィー法を説明できること.
10週 光波の可干渉性 量子力学をもちいて光波の可干渉性を説明できること.
11週 線形光学システム 線形光学システムを説明できること.
12週 光学システムの空間周波数特性 光学システムの空間周波数特性を説明できること.
13週 画像の劣化と評価 線形光学システムで画像の劣化と評価を説明できること.
14週 画像の復元・修正、画像認識 線形光学システムで画像の復元・修正を説明できること.線形光学システムで画像認識を説明できること.
15週 期末試験 重要なテーマに関して、計算や説明ができること.
16週 試験返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50000500100
基礎的能力0000000
専門的能力50000500100
分野横断的能力0000000