到達目標
1.待ち行列理論の基礎(確率論の基礎、コンピュータネットワークのモデル化、確率過程、待ち行列システム)を理解する
2.シミュレーション技法の基礎(シミュレーションの概要、出力データの統計的処理)を理解する
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 確率論の基礎、コンピュータネットワークのモデル化、確率過程、待ち行列システムについての問題を正確に解くことができる | 確率論の基礎、コンピュータネットワークのモデル化、確率過程、待ち行列システムについての問題を解くことができる | 確率論の基礎、コンピュータネットワークのモデル化、確率過程、待ち行列システムについての問題を解くことができない |
評価項目2 | シミュレーションの概要の説明ならびに出力データの統計的処理が正確にできる | シミュレーションの概要の説明ならびに出力データの統計的処理ができる | シミュレーションの概要の説明ならびに出力データの統計的処理ができない |
評価項目3 | | | |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 B-2
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学習・教育到達度目標 B-2
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教育方法等
概要:
本授業では、ネットワークシステムの性能評価のための基礎理論について学ぶ。通信プロトコルの設計や交換機の設計などのネットワークに関する設計を行なう際には、ネットワークを流れるトラヒックフローが要求する通信サービス品質を満足させつつ、それと同時にネットワークの構成要素であるネットワーク資源を有効に使うことが望まれる。通信サービス品質を表す指標としては、伝送遅延時間、パケット廃棄率、呼損率などがある。ネットワーク資源としては、交換機やリンクなどがあり、これらの資源を有効に利用しているかどうかを表す指標として最大スループットや利用率などがある。ネットワークシステムを設計するときには、これらの指標を定量的に明らかにする必要がある。すなわち、システムの性能評価を行なう必要がある。
本授業の目標は大きく分けて2つある。
第一は、ネットワークシステムの性能を解析的に明らかにするための理論である「待ち行列理論」の基礎を理解することである。確率論の基礎、コンピュータネットワークのモデル化、確率過程、待ち行列システムを学習する。待ち行列理論は、通信ネットワークへの応用を考えるとき「通信トラヒック理論」とも呼ばれる。
第二は、待ち行列理論で扱えない複雑なモデルを評価する際に必要となる「シミュレーション」の基礎を理解することである。シミュレーション実験から得られた出力結果は確率的な要素を含むため、システムの性能に関する定量的な結論を得るためには統計的な推論を行なう必要がある。本授業では、シミュレーションの概要、出力データの統計的処理を学習し、実際のシミュレーションプログラムの例をもとに学ぶ。
Google Colaboratory において Python 言語を用いてプログラミング演習を実施する。プログラミング演習の内容として、確率分布、確率過程、待ち行列システムのシミュレーション、95%信頼区間等に関する演習を予定している。
なお、本科目はSDGsの目標「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」に合致している。
授業の進め方・方法:
〇自作プリントによる講義およびPythonプログラミング演習を実施する。
〇各授業において演習課題を提示する。演習課題としては調査課題とプログラミング演習課題を予定している。演習に取り組むにあたって授業時間で不足する場合は授業外時間で取り組む必要がある。
〇演習課題以外に3つ程度のレポートを予定している。
注意点:
〇ポートフォリオ100%で評価する。
〇ポートフォリオ100%の内訳は、「レポート」60%、「課題(調査課題、プログラミング課題)」40%の割合で算出する。
〇課題およびレポートの提出期限を厳守すること。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
科目の概要と目的 |
ネットワークシステムの性能評価、ネットワーク設計の目標を理解すること
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2週 |
確率論の基礎 |
確率の定義、確率の性質を理解すること 条件付確率に関して理解すること
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3週 |
確率論の基礎 |
確率変数と確率分布関数について理解すること
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4週 |
確率論の基礎 |
期待値、分散、Z変換・ラプラス変換等を理解すること
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5週 |
確率論の基礎 |
多変数の場合について理解すること 代表的な分布について理解すること
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6週 |
確率過程 |
確率過程について理解すること ポアソン過程について理解すること
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7週 |
確率過程 |
ポアソン過程について理解すること マルコフ過程について理解すること
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8週 |
確率過程 |
マルコフ過程について理解すること
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4thQ |
9週 |
コンピュータネットワークのモデル化 |
待ち行列の概念、ケンドールの記号、待ちを理解すること
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10週 |
待ち行列システム |
リトルの公式を理解すること M/M/1システムについて理解すること
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11週 |
待ち行列システム |
M/M/1システムについて理解すること
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12週 |
待ち行列システム |
M/M/1/Kシステム、M/M/m/Kシステム、M/G/1システムについて理解すること
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13週 |
シミュレーション技法 |
ネットワークのシミュレーションプログラムについて理解すること シミュレーションのソースプログラムを入力し、実行すること
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14週 |
シミュレーション技法 |
シミュレーションとは何か、その目的等を理解すること 標本平均、標本分散、信頼区間を理解すること
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15週 |
シミュレーション技法 |
シミュレーションプログラムを実行してデータを取得し、信頼区間を求めることができること
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |