地域協働演習Ⅱ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 地域協働演習Ⅱ
科目番号 0032 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 生産情報システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 通年 週時間数 0.5
教科書/教材
担当教員 岩本 達也,泉 勝弘,尋木 信一,池之上 正人,石川 洋平

到達目標

1.工学の基礎的な知識・技術を駆使して実験を計画・実行し,データを正確に解析し,工学的に考察し説明できること。
2.課題の各現場において経験する実務上の課題を,解決のために必要な調査および実験,解析などまで含めた一連の作業を実施し,解決できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1工学の基礎的な知識・技術を駆使して的確に実験を計画・実行し,データを正確に分析し,工学的に深く考察し説明できる。工学の基礎的な知識・技術を駆使して実験を計画・実行し,データを正確に分析し,工学的に考察し説明できる。工学の基礎的な知識・技術を駆使して実験を計画・実行できない。また,データを正確に分析し,工学的に考察し説明できない。
評価項目2課題の各現場において経験する実務上の課題を,解決のために必要な調査および実験,解析などまで含めた一連の作業を主体的かつ計画的に実施し,適切に解決できること。課題の各現場において経験する実務上の課題を,解決のために必要な調査および実験,解析などまで含めた一連の作業を実施し,解決できること。課題の各現場において経験する実務上の課題を,解決のために必要な調査および実験,解析などまで含めた一連の作業を実施できず,解決できない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習教育到達目標 A-3 説明 閉じる
学習教育到達目標 B-3 説明 閉じる
学習教育到達目標 B-4 説明 閉じる
学習教育到達目標 C-1 説明 閉じる
学習教育到達目標 C-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 本科目は,「地球的視野と国際性を備えた技術者」,「専門知識と多様性・学際性を備えた技術者」,「実践力と創造性を備えた技術者」を養成するという学習・教育目標を,地域再生との関わりの中での実践を通して,達成するために開講されたものである。
 本校の周辺地域は,旧産炭地で農業を主産業とし,人口減少・高齢化が進んでいる。したがって,地域再生は急務な課題である。そこで,地域再生という課題を,本科目では,製造,商品化,販売までの一連の工程を実践することで,工学的・学際的に解決する方法を探り,また起業の提案を行うことにより,地域に貢献できる人材を育成することを目標とする。
 このような観点にたって,本科目は,地域再生という課題に対する解決策を提案する。

[機械工学系]
・技術者としての視点から,地域課題を解決するためのアイデアを,地域の方々との交流を介した調査研究を行う事で,コミュニケーション,問題理解,専門工学知識とのマッチング等の能力を養う。
・調査研究から導かれた抽象的製品ニーズをよく吟味してより具体的製品アイデアへの絞り込みを行い,地域の方々との意見交換を行いその確認を行う事で,論理的思考能力,創造性,工学的思考,多様性,学際性,プレゼンテーション等の能力を養う。
・製品設計および開発については,実際に製品を使用する人の立場に立ち,安全でしかも確実に,さらに加工や製作の事を考慮した設計を行う事で,実践的技術,技術者倫理等の能力を養う。

[電気工学系]
 これまでに学んだ知識をもとに,電気工学の観点から地域課題を解決する方法を探り,地域に貢献できる人材を育成することを目標とする。具体的な目標は,以下の3点である。
・起業の提案および解決策として提案する装置の設計・開発を自発的・計画的に遂行することができる。
・地域の課題とその解決策との関係を理解できる。
・他の分野との連携を通して,学際的な解決策を理解できる。

[電子情報工学系]
 近年,情報化社会の急速な進展に伴い,行政・地域・産業界での情報通信技術の利活用が積極的に進められている。散在する情報の集約と活用法の検討はあらゆる分野において急務となっており,その代表的なシステムであるSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を基盤とした多くのベンチャー企業が誕生している。本科目では,コンテンツマネジメントシステム(CMS)やe-Learningを含む広義のSNSという概念を理解すると同時に,ソフトウエア開発・サーバ構築手法を学び,その過程において,現在の「電子情報系起業」に関する理解を深める。
授業の進め方・方法:
評価方法:上記2つの「◎学習・教育到達目標」それぞれにおいて,次の項目について,各系の担当教員が5段階で評価し,その全平均を該当する◎目標の評価点とする。
・発表資料や発表内容の説明,さらに質疑に対する回答によって評価する(B-3(d-2))。
・課題解決との関係で実施された調査は適切であるか,調査の結果および考察は適切であるか,主体的・計画的に作業に取り組めたかを評価する(C-1(d-3))。
また,上記「○学習・教育到達目標」に関する次の評価項目を5段階で評価する。
・活動報告書及び報告書は一般的な書き方に従って書かれていたか(A-3(f))。
・課題解決に際し学際的・複合的な面から俯瞰的に専門知識を活用したか(B-4(d-1))。
・地域課題の解決案を提示し、適切に対応することができたか(C-1(d-4))。
・チームで自発的に計画を立ててデザイン能力を活かした議論を行ったか(C-2(e)(h)(i))。
評価基準:上記 2 つの「◎学習・教育到達目標」それぞれの評価点がいずれも 3 以上,かつ,「○学習・教育到達目標」に関する評価項目を含めた全評価項目(4 項目)の平均評価点が 3 以上を合格とする。
注意点:
 本専攻科の学習・教育目標である「地球的視野と国際性を備えた技術者」,「専門知識と多様性・学際性を備えた技術者」、「実践力と創造性を備えた技術者」,を養成する上では,現実的な問題を解決するための提案を行うことが重要である。そこで,本科で修得した事柄を基礎としつつ,それらを応用しながら現実的な問題を解決する方法を探ることができるような論理的思考能力を養わなければならない。

[機械工学系]
 本科目は本科で開講されている工学基礎系,構造系,加工系,エネルギー系,制御系の全てに関連し,その応用課題と位置づけられるが,これに留まらず一般教科,他分野の専門科目それに教科目外の内容も多く含まれる。そのため,それぞれの問題解決へ向けて,学生自ら他分野への積極的なアプローチが必要である。
 地域協働演習Ⅱでは、地域協働演習Ⅰで提案した課題解決のためのアイデアを実現化する指針を得る。可能であれば試作を行う。または,起業の提案を行う。
□ 課題解決のためのアイデアの検討。
□ アイデアの実現化への指針を得る。
□ 実用化への問題の抽出を行う。

[電気工学系]
 装置の開発・製作では,本科5年次に学ぶ「電子設計」・「電気設計」を中心に,これまでに学んだ電気工学・電子工学・情報工学の科目全般との関連が深い。起業の提案では,これまでに学習した内容を有機的に結合した総合力が必要である。
□ 地域に貢献するために,装置の開発・製作,または,起業の提案を行う。

[電子情報工学系]
 本科目は,本科・専攻科で習得するプログラミングをはじめとする電子・情報系科目の実践として位置づけられる。地域に必要とされる情報通信技術の活用法を考えることにより,電子情報工学の必要性・重要性を学ぶことができる。また,その成果を基に,関連する専攻科科目に臨むことにより,多角的視野からの実践的な論理的思考能力を修得できる。
 電子情報系起業に関する情報収集・検討を行い地域課題解決のためのシステム開発を行う。
□ 電子情報系起業の現状を把握する。
□ 起業とソフトウエア開発・サーバ活用の関係を理解する。
□ 地域課題における電子情報系起業の可能性を研究する。

※授業は放課後や長期休暇中に行う。各専攻の授業担当教員の指示に応じて製作の準備や作業,レポート作成,発表会の準備などを行う。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション 本科目の目的と構成,進め方,ならびに評価方法等を理解できる。
2週 調査・研究の実施 課題解決のために必要な調査研究を,主体的な取り組みにより遂行できること。
3週 調査・研究の実施 課題解決のために必要な調査研究を,主体的な取り組みにより遂行できること。
4週 調査・研究の実施 課題解決のために必要な調査研究を,主体的な取り組みにより遂行できること。
5週 調査・研究の実施 課題解決のために必要な調査研究を,主体的な取り組みにより遂行できること。
6週 調査・研究の実施 課題解決のために必要な調査研究を,主体的な取り組みにより遂行できること。
7週 調査・研究の実施 課題解決のために必要な調査研究を,主体的な取り組みにより遂行できること。
8週 調査・研究の実施 課題解決のために必要な調査研究を,主体的な取り組みにより遂行できること。
2ndQ
9週 調査・研究の実施 課題解決のために必要な調査研究を,主体的な取り組みにより遂行できること。
10週 調査・研究の実施 課題解決のために必要な調査研究を,主体的な取り組みにより遂行できること。
11週 調査・研究の実施 課題解決のために必要な調査研究を,主体的な取り組みにより遂行できること。
12週 調査・研究の実施 課題解決のために必要な調査研究を,主体的な取り組みにより遂行できること。
13週 口頭発表資料の作成 口頭発表のための資料を作成できること。
14週 発表会 口頭発表により課題解決のための取り組み,結果を論理的に伝えることができること。
15週 報告書の作成 文章により課題解決のための取り組み,結果を論理的に伝えることができること。
16週
後期
3rdQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合05000500100
基礎的能力0000000
専門的能力05000500100
分野横断的能力0000000