精密加工学

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 精密加工学
科目番号 0035 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産情報システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 前期:1
教科書/教材 精密加工学(コロナ社)
担当教員 明石 剛二

到達目標

1.精密にならない原因を理解し,説明できる
2.切れ刃形状とその効果、各種形状を加工するための工具と精密に加工するための条件を理解し,説明できる
3.高精度の運動を得るための基本原理、高精度直線運動機構と構造、高精度回転機構と構造について理解し,説明できる
4.形状や運動精度の測定方法、修正加工方法とその効果、および運動制御の方法について理解し,説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1精密にならない原因を多方面から理解し,説明できる精密にならない原因を理解し,説明できる精密にならない原因を理解できない
評価項目2切れ刃形状とその効果、各種形状を加工するための工具と精密に加工するための条件について切削理論を含めて理解し,説明できる切れ刃形状とその効果、各種形状を加工するための工具と精密に加工するための条件を理解し,説明できる切れ刃形状とその効果、各種形状を加工するための工具と精密に加工するための条件を理解できない
評価項目3高精度の運動を得るための基本原理、高精度直線運動機構と構造、高精度回転機構と構造について理解し,実際の工作機械に応用されていることを含めて説明できる高精度の運動を得るための基本原理、高精度直線運動機構と構造、高精度回転機構と構造について,理解し,説明できる高精度の運動を得るための基本原理、高精度直線運動機構と構造、高精度回転機構と構造について,理解できない
評価項目4形状や運動精度の測定方法、修正加工方法とその効果、および運動制御の方法について理解し,具体的な例を含めて説明できる形状や運動精度の測定方法、修正加工方法とその効果、および運動制御の方法を理解し,説明できる形状や運動精度の測定方法、修正加工方法とその効果、および運動制御の方法を理解できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現在、最先端の加工技術は精度においても、ものの大きさにおいてもナノメーター(1000000 分の1mm)の世界に入ってきている。今後も精度の向上は続き、よりたやすく加工できるようになるであろう。
それは、「もの」を精密につくるにはどうすればよいか、「ものづくり」の実際で誤差はどこに生じるのか、さらに誤差の原因を明らにでき,その対策の考え方を学習した応用力のある技術者によって、精度向上に対する問題が解決されていくことが期待できるからである。
本科目はこのような問題解決能力を身につけることを目的とする。
本科で学んできた精密な加工法(精密加工)、形状精度の表示法(機械設計製図)、精密な測定法(計測制御)の知識を総合し、さらに工作機械のあるべき条件を学び、“精密に加工する” ということを総合的に考えることができる応用力を身につけることを目的とする。
「精密に加工するには」の項目では、精密にならない原因にはどのようなものがあるか、刃物の持つべき性質、工作機械の持つべき性質、および計測修正加工の重要性を学ぶ。
「精密加工工具」の項では、切れ刃形状とその効果、各種形状を加工するための工具と精密に加工するための条件、および砥粒加工について学ぶ。
「精密加工工作機械」の項では、高精度の運動を得るための基本原理、高精度直線運動機構と構造、高精度回転機構と構造について学ぶ。
「精密加工における計測」の項では、形状や運動精度の測定方法、修正加工方法とその効果、および運動制御の方法について学ぶ。
授業の進め方・方法:
板書を中心とした座学形式で一部ディスカッションを含む授業である.
なお,この科目は学修単位科目のため,事前・事後学習としてレポート(課題)を課す.
注意点:
本科で習得した「精密加工」の知識を理解しておくこと

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 序論 加工精度向上の歴史的知識を得ること。誤差の種類について理解し、説明できる
2週 精密に加工するには 精密に加工するための因子を説明できる
3週 加工工具(1) 切れ刃形状の性能へ及ぼす効果について理解できる
4週 加工工具(2) 種々の基本的形状を精密に加工するために必要な工具の条件と、それを具現化するための工具形状や材料について理解できる
5週 加工工具(3) 種々の基本的形状を精密に加工するために必要な工具の条件と、それを具現化するための工具形状や材料について理解できる
6週 加工工具(4) 砥石加工の精密加工への効果を理解できる
7週 加工工具(5) 砥粒加工の精密加工への効果を理解できる
8週 工作機械(1) 高精度運動を得るための基本原理を理解できる
2ndQ
9週 工作機械(2) 高精度運動を得るための基本原理を理解できる
10週 工作機械(3) 高精度回転機構と実際の構造を理解できる
11週 工作機械(4) 工作機械本体の構造を理解できる
12週 測定法(1) 測定精度における誤差について理解できる
13週 測定法(2) 形状測定の方法を理解できる
14週 測定法(3) 修正加工の重要性を理解できる
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000100100
基礎的能力0000000
専門的能力90000100100
分野横断的能力0000000