応用分析化学

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 応用分析化学
科目番号 CE046 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 応用物質工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 後期:1
教科書/教材 大橋弘三郎ら「分析化学」―溶液反応を基礎とするー、三共出版
担当教員 劉 丹

到達目標

1. 水溶液中の化学平衡を理解すること。
2. 化学種について理解し、また、化学種の濃度、分布係数を求めることができる。混合酸(アルカリ)、両性物質
 と緩衝液のpH等に関する計算ができる。
3. 溶液中の陽イオン、陰イオン系統定性分析を理解すること。
4. 酸化還元平衡と酸化還元滴定を理解すること。
5. 液―液分配平衡を理解すること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1水溶液中の化学平衡(物質、電荷、プロトン平衡)、活量について説明できる。正しく計算ができる。水溶液中の化学平衡(物質、電荷、プロトン平衡)、活量について説明できる。計算できる。水溶液中の化学平衡(物質、電荷、プロトン平衡)、活量について説明できない。計算できない。
評価項目2化学種に関して理解できる。また、正しく溶液中の化学種の濃度、分布係数を求めることができる。混合酸(アルカリ)などのpH値を正しく求めることができる。緩衝液に関する計算ができる。化学種に関して理解する。また、溶液中の化学種の濃度、分布係数を求めることができる。混合酸(アルカリ)などのpH値を求めることができる。緩衝液に関する計算ができる。化学種に関して理解できない。また、正しく溶液中の化学種の濃度、分布係数を求めることができない。混合酸(アルカリ)などのpH値を正しく求めることができない。緩衝液に関する計算ができない。
評価項目3非水溶液に関して理解する。正しく陽イオン、陰イオンの分属を分けることができる。非水溶液に関して理解する。陽イオン、陰イオンの分属を分けることができる。非水溶液に関して理解することができない。陽イオン、陰イオンの分属を分けることができない。
評価項目4酸化還元平衡と酸化還元電位について正しく理解する。また、関係する計算が正しくできる。酸化還元平衡と酸化還元電位について理解する。また関係する計算ができる。酸化還元平衡と酸化還元電位について理解できない。また関係する計算ができない。
評価項目5溶解平衡、液―液分配平衡について正しく理解する。また、関係する計算が正しくできる。溶解平衡、液―液分配平衡について理解する。また、関係する計算ができる。溶解平衡、液―液分配平衡について理解することができない。また関係する計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 溶液内反応に基づく分析法について理解を深める。すなわち、溶液及び溶液内反応の特徴、溶液内化学平衡の概念、各種の化学平衡とその分析化学への応用について理解を深める。
授業の進め方・方法:
講義を中心とし,1回の授業ごとに授業内容のまとめ、練習問題を課す。
注意点:
低学年の勉強した分析、有機、無機、において習得した各専門知識の基礎を復習する必要がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 化学平衡、活量 化学平衡について理解する。活量を求めることができる。
2週 物質平衡、電荷平衡、プロトン平衡 物質平衡、電荷平衡、プロトン平衡式を書くことができる。
3週 化学種と分布係数 化学種について理解する。化学種の分布係数を求めることができる。
4週 溶液中の化学種の濃度 溶液中の化学種の濃度を求めることができる。
5週 混合酸(混合アルカリ)溶液などのpH計算 混合酸(混合アルカリ)溶液のpH値を求めることができる。
6週 非水滴定、溶媒の水平化効果と示差効果 非水滴定、溶媒の水平化効果、示差効果について理解する。
7週 緩衝容量、緩衝液 緩衝容量について理解する。緩衝溶液に関する計算ができる。
8週 中間テスト
4thQ
9週 分属試薬、陽イオンの分属法、陰イオンの分属法 分属試薬について理解ができる。分属試薬によって陽イオンを分属することができる。分属試薬によって陽イオンを分属することができる。
10週 電池の起電力、ネルンスト式による電池の電位 電池の起電酸化力について説明ができる。また、ネルンスト式による電池の電位計算ができる。
11週 酸化還元平衡の電位、酸化還元反応の平衡定数 酸化還元平衡の電位、酸化還元反応の平衡定数を求めることができる。
12週 溶解度と溶解度積、溶解平衡 沈殿の生成と溶解、溶解平衡について説明ができる。またそれに関する計算ができる。
13週 液―液分配平衡 液-液平衡について理解し、それに関する計算ができる。
14週 キレート抽出 キレート抽出について説明できる。
15週 【学年末テスト】
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。5後9
電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。5後1,後2,後3
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。5後5
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。5後5
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。5後7
錯体の生成について説明できる。5後14
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。5後4,後8,後9
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。5後5
酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。5後10,後11,後12
溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。5後13,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000