応用化学工学

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用化学工学
科目番号 CE048 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 応用物質工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 前期:1
教科書/教材 担当教員より配付するプリント
担当教員 近藤 満

到達目標

1.化学工学の単位操作について学習し,実務や研究に役立つように理解できる。
2.身の周りの現象を化学工学的に考察し,理解できる。
3.省エネルギープロセスについて考察し,今後の発展性について検討できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 化学工学の単位操作について深く学習し,実務や研究に役立つように理解でき,詳細に説明できる 化学工学の単位操作について学習し,実務や研究に役立つように理解できる 化学工学の単位操作について知っているが,実務や研究に役立つように理解ができていない
評価項目2 身の周りの現象を化学工学的に考察し,理解を深め,詳細に説明できる 身の周りの現象を化学工学的に考察し,理解できている 身の周りの現象を化学工学的に考察できない
評価項目3 省エネルギープロセスについて考察し,今後の発展性について検討することにより方向性を見出すことができる 省エネルギープロセスについて考察し,今後の発展性について検討できる 省エネルギープロセスについて知っているが,今後の発展性について検討ができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
化学工学は単位操作,反応工学からなり,化学工業において必須であることは言うまでもない。ここでは,単位操作についてさらに深く学習し,身の回りの現象についても化学工学的に考察することにより理解を深め,省エネルギープロセスについての考え方を習得する。この科目は企業でプロセス設計を担当していた教員が、その経験を活かし反応器の種類、特性、設計手法等について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
板書による講義を中心に,演習問題を解きながら理解を深めます。近年,注目を集めている省エネルギープロセスを紹介し,双方向の質疑を行うことにより今後の発展性について議論します。また、事前・事後学習としてレポートを課す。
注意点:
化学工学や反応工学に関する理論式,化学プロセスにおける単位操作について理解していることが望ましい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 応用化学工学の概要 化学工業と化学工学の関連性,他業種との違いについて理解する。
2週 化学工学の基礎事項と応用 相平衡や物質収支を理解し,説明できる。
3週 物質収支とエネルギー収支 物質収支とエネルギー収支を理解し,生産コストについて考察できる。
4週 身の周りの化学工学(1) 工業プロセスにおける伝熱操作や熱の移動について理解できる。
5週 身の周りの化学工学(2) 様々な伝熱機構を理解し,省エネルギープロセスについて考察できる。
6週 身の周りの化学工学(3) 流動プロセスについて理解し,身の周りの現象を説明できる。
7週 身の周りの化学工学(4) 様々な膜分離プロセスについて理解する。
8週 身の周りの化学工学(5) 膜分離プロセスの推進力,適用分野について理解する。
2ndQ
9週 身の周りの化学工学(6) 身の周りの現象における流速・係数・推進力・距離の関係を理解する。
10週 エネルギーの流れと有効利用(1) エネルギーの種類と性質,エクセルギーについて理解できる。
11週 エネルギーの流れと有効利用(2) プロセスにおけるエネルギー損失とエクセルギーの損失について理解できる。
12週 エネルギーの流れと有効利用(3) 未利用エネルギーの有効利用技術としての,コージェネレーション,LNG冷熱について理解できる。
13週 エネルギーの流れと有効利用(4) 未利用エネルギーの有効利用技術としての,燃料電池利用について理解できる。
14週 エネルギーの流れと有効利用(5) 未利用エネルギーの有効利用技術としての,バイオマス利用について理解できる。
15週 【前期末試験】
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。5
物理化学臨界現象と臨界点近傍の特徴を説明できる。5前2
混合気体の分圧の計算ができる。5前2
純物質の状態図(P-V、P-T)を理解して、蒸気圧曲線を説明できる。5前2
2成分の状態図(P-x、y、T-x、y)を理解して、気液平衡を説明できる。5前2
相律の定義を理解して、純物質、混合物の自由度(温度、圧力、組成)を計算し、平衡状態を説明できる。5前2
気体の等温、定圧、定容および断熱変化のdU、W、Qを計算できる。5前10,前11
化学工学SI単位への単位換算ができる。5前2
物質の流れと物質収支についての計算ができる。5前2
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。5前3,前4,前5
管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。5前6
流れの物質収支の計算ができる。5前3,前6
流れのエネルギー収支やエネルギー損失の計算ができる。5前3,前4,前6,前11
流体輸送の動力の計算ができる。5前6
吸着や膜分離の原理・目的・方法を理解できる。5前7,前8
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。5前1,前5

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000