到達目標
1.水素原子のボーアモデルを説明でき、一次元波動方程式を解くことができる。
2.コロイドと界面の定義を理解して、具体的な実例を説明できる。
3.界面の応用(界面活性剤、乳化、濡れ)について説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 水素原子のボーアモデルを矛盾点とともに説明できる。波動方程式を解いて、コペンハーゲン解釈の是非を議論できる | 水素原子のボーアモデルを説明でき、一次元波動方程式を解くことができる。 | 水素原子のボーアモデルを説明できず、一次元波動方程式を解くことができない |
評価項目2 | コロイドと界面の定義を理解して、コロイドの運動学的性質を定量的に説明できる | コロイドと界面の定義を理解して、具体的な実例を説明できる。 | コロイドと界面の定義を理解できず、具体的な実例を説明できない |
評価項目3 | 界面の応用(界面活性剤、乳化、濡れ)について説明でき、そのキャラクタリゼーションについて理解している。 | 界面の応用(界面活性剤、乳化、濡れ)について説明できる。 | 界面の応用(界面活性剤、乳化、濡れ)について説明できない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本科での物理化学科目で網羅できなかった項目および学んだ基礎から応用に向けた項目についてオムニバス形式で解説する。具体的には下記の3項目を学ぶ。
1.量子化学の基礎的な考え方と初歩的な応用
2.コロイド分散系の性質
3.界面の応用(界面活性剤、乳化、濡れ)
授業の進め方・方法:
資料を配付し、演習問題を解いて理解を深める。上記3つの項目は関連づけて理解する必要はなく、分断したオムニバス形式で進めるものとする。授業中に数値計算を課すので関数電卓は必ず持参すること(定期試験にも電卓持込みとする)。なお、専門用語の英語訳は将来的に極めて重要であると考え、早いうちから慣れておくことを必須課題とする。主要となる専門用語の英単語はすべて必修とし、定期試験に出題する。
注意点:
物理化学の理解には数式の取扱いが必須であり、これまで数学で学んだ微積分、幾何学などを活用していくことになる。
数学が苦手だった学生には、嫌々復習するのではなく、自然の法則が数式によって記述されることに新鮮な感動を覚え、自身の計算で科学現象を導く醍醐味を味わってほしい。
1.関数電卓の使い方に慣れ、単純な計算でも必ず実行して最終結果まで自身で導くこと。
2.計算時、必ず「単位」に留意せよ。異なる単位同士の足し算・引き算はあり得ない。異なる単位の掛け算・割り算によって別の単位が生成する。
3.紙とエンピツによる数式の手計算も重要である一方、エクセル等のPCソフトの活用は極めて有効であると心得よ。
本講義の中にも随所に数学の基礎知識を確認する演習等を行うが、到達目標に達しない場合は追加課題を与える。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
概要説明 |
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2週 |
量子論① |
粒子と波の二重性について理解し、光電効果、電子の回折を説明できる
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3週 |
量子論② |
黒体放射の現象をプランクの量子仮説で説明できる
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4週 |
量子論③ |
ボーアモデルによって水素の原子半径と水素の不連続スペクトルを説明できる
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5週 |
量子論④ |
シュレディンガーの波動方程式を導出することができる
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6週 |
量子論⑤ |
波動方程式の解の物理的な意味を理解するとともに、ハイゼンベルグの不確定原理について説明できる
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7週 |
量子論⑥ |
井戸型ポテンシャルにおける波動方程式を解くことができる
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
試験返却 |
中間試験範囲で理解不十分であった点を認識する。理解できていた点についても別解法や多面的な理解を深める。
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10週 |
コロイド① |
コロイドの分類を理解して、身近な実例を説明できる
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11週 |
コロイド②、界面の応用① |
コロイドの運動学的性質(ブラウン運動、沈降等)および界面活性剤の種類と性質を説明できる
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12週 |
界面の応用② |
乳化とその実例および濡れの理論を定量的に説明できる
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13週 |
キャラクタリゼーション① |
コロイドおよび界面に関わる評価技術の基礎を説明できる
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14週 |
キャラクタリゼーション② |
コロイドおよび界面に関わる評価技術の応用を説明できる
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
試験返却 |
期末試験範囲で理解不十分であった点を認識する。理解できていた点についても別解法や多角的な理解を深める。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 無機化学 | セラミックス(ガラス、半導体等)、金属材料、炭素材料、半導体材料、複合材料等から、生活及び産業を支えるいくつかの重要な無機材料の用途・製法・構造等について理解している。 | 3 | |
物理化学 | コロイドと界面の定義・特徴を説明できる。 | 5 | |
表面張力の定義を理解して、測定法・計算法を説明できる。 | 5 | |
コロイドの分類を理解して、身近な実例を説明できる。 | 5 | |
コロイドの運動学的性質(ブラウン運動、沈降、粘度、拡散等)を説明できる。 | 5 | |
界面活性剤の種類と性質を説明できる。 | 5 | |
乳化とその実例を説明できる。 | 5 | |
ぬれの理論を定量的に説明できる。 | 5 | |
ボーアの水素モデルを説明できる。 | 5 | |
1次元波動方程式を解くことができる。 | 5 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 0 | 30 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 0 | 0 | 0 | 30 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |