地域協働演習Ⅱ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 地域協働演習Ⅱ
科目番号 0030 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 応用物質工学専攻 対象学年 専1
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 適宜プリント配布
担当教員 出口 智昭,榎本 尚也

到達目標

1. 工学の基礎的な知識・技術を駆使して,地域に内在する問題を発見し,その解決に貢献できること.
2.学習成果を,図表を用いて論理的に説明できること.
3.限られた時間の中で,課せられた課題に対処できること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1工学の基礎的な知識・技術を駆使して,地域に内在する問題を的確に捉え,その問題を解決できる方法を提案できる.工学の基礎的な知識・技術を駆使して,地域に内在する問題を発見し,その解決を解決できる事業計画を提案できる.地域に内在する問題を発見できない.もしくは,提案された事業計画が,地域の問題解決とは無関係である.
評価項目2学習成果を,適切な図表を用い,明快かつ論理的に説明できる.学習成果を,図表を用いて論理的に説明できる.学習成果を,図表を用いて論理的に説明することができない.
評価項目3限られた時間の中で,課せられた課題に対し,的確に対処できる.限られた時間の中で,課せられた課題に対処できる.限られた時間の中で,課せられた課題に対処することができない.

学科の到達目標項目との関係

学習教育到達目標 A-3 説明 閉じる
学習教育到達目標 B-3 説明 閉じる
学習教育到達目標 B-4 説明 閉じる
学習教育到達目標 C-1 説明 閉じる
学習教育到達目標 C-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目は,「地球的視野と国際性を備えた技術者」,「専門知識と多様性・学際性を備えた技術者」,「実践力と創造性を備えた技術者」を養成するという学習・教育目標を,地域再生との関わりの中での実践を通して,達成するために開講されたものである.
 地域は,旧産炭地で農業を主産業とし,人口減少・高齢化が進んでいる.したがって,地域再生は急務な課題である.そこで,地域再生という課題を,本科目では,製造,商品化,販売までの一連の工程を実践することで,工学的・学際的に解決する方法を探り,また起業の提案を行うことにより,地域に貢献できる人材を育成することを目標とする.
 このような観点にたって,本科目は,地域再生という課題に対する解決策を提案する.地域がかかえるさまざまな課題を解決するために地域住民と協働で取り組むことで,コミュニケーション能力,課題探求能力や課題解決能力を養う.また,課題については工学的・学際的手法で対応することにより,論理的思考能力や創造的思考能力を養う.
学内外にポスター等で成果を発表し,活発な意見交換を行うことで学生のプレゼンテーション能力を高める.
授業の進め方・方法:
授業は放課後もしくは長期休暇中に行う.授業担当教員の指示に応じて製作の準備や作業,レポート作成,発表会の準備などを行う.特に,地域の問題を解決する事業に積極的に関わる.
注意点:
本科目は学際的科目で,そこで必要になる知識・経験は化学の枠に留まるものではない.したがって,日常の社会的問題にも常日頃から目を向けていることが必要である.特に,地方都市をめぐる問題への認識が求められる.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション 本科目の目的と構成,進め方,ならびに評価方法等を知る.
2週 テーマ選定 自分が取り組みたいテーマの妥当性を説明できる.
3週 テーマ選定 自分が取り組みたいテーマの妥当性を説明できる.
4週 地域の問題についての理解を深める活動 地域の問題解決を図る事業に参画し,地域の問題について深く理解できる.
5週 地域の問題についての理解を深める活動   地域の問題解決を図る事業に参画し,地域の問題について深く理解できる.
6週 地域の問題についての理解を深める活動  地域の問題解決を図る事業に参画し,地域の問題について深く理解できる.
7週 現状把握の成果と今後の取り組み方針の確認 多面的に現状を理解した上で,今後の取り組み方針を説明できる.
8週 地域の問題解決に貢献する事業計画検討 地域に内在する問題を発見し,その解決に貢献する事業計画を考案できる.
2ndQ
9週 地域の問題解決に貢献する事業計画検討 地域に内在する問題を発見し,その解決に貢献する事業計画を考案できる.
10週 地域の問題解決に貢献する事業計画検討 地域に内在する問題を発見し,その解決に貢献する事業計画を考案できる.
11週 進捗状況確認 検討を進めている事業計画の妥当性を説明できる.その一方で,当該計画の不十分な点を認識し,今後の方向性を是正できる.
12週 地域の問題解決に貢献する事業計画検討 地域に内在する問題を発見し,その解決に貢献する事業計画を考案できる.
13週 地域の問題解決に貢献する事業計画検討 地域に内在する問題を発見し,その解決に貢献する事業計画を考案できる.
14週 プレゼンテーション資料づくり 視覚的かつ論理的で,わかりやすいプレゼンテーション資料が作成できる.
15週 発表会と最終総括 論理的で,わかりやすいプレゼンテーションができる.
16週
後期
3rdQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力専門的能力の実質化PBL教育PBL教育工学が関わっている数々の事象について、自らの専門知識を駆使して、情報を収集することができる。5
集められた情報をもとに、状況を適確に分析することができる。5
与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができる。5
状況分析の結果、問題(課題)を明確化することができる。5
各種の発想法や計画立案手法を用いると、課題解決の際、効率的、合理的にプロジェクトを進めることができることを知っている。5
各種の発想法、計画立案手法を用い、より効率的、合理的にプロジェクトを進めることができる。5
共同教育共同教育地域や企業の現実の問題を踏まえ、その課題を明確化し、解決することができる。5
問題解決のために、最適なチームワーク力、リーダーシップ力、マネジメント力などを身に付けることができる。4
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などの必要性を理解できる。4
技術者として、生きる喜びや誇りを実感し、知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践創造的な活動を楽しむことを理解できる。4
技術者として、社会に対して有益な価値を提供するために存在し、社会の期待に十分応えられてこそ、存在の価値のあることを理解できる。4
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能相手の意見を聞き、自分の意見を伝えることで、円滑なコミュニケーションを図ることができる。4
相手を理解した上で、説明の方法を工夫しながら、自分の意見や考えをわかりやすく伝え、十分な理解を得ている。4
集団において、集団の意見を聞き、自分の意見も述べ、目的のために合意形成ができる。4
目的達成のために、考えられる提案の中からベターなものを選び合意形成の上で実現していくことができ、さらに、合意形成のための支援ができる。4
ICTやICTツール、文書等を基礎的な情報収集や情報発信に活用できる。3
ICTやICTツール、文書等を自らの専門分野において情報収集や情報発信に活用できる。3
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、そこから主要な原因を見出そうと努力し、解決行動の提案をしようとしている。4
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、発見した課題について主要な原因を見出し、論理的に解決策を立案し、具体的な実行策を絞り込むことができる。4
事象の本質を要約・整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。4
複雑な事象の本質を整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。結論の推定をするために、必要な条件を加え、要約・整理した内容から多様な観点を示し、自分の意見や手順を論理的に展開できる。4
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性身内の中で、周囲の状況を改善すべく、自身の能力を発揮できる。 2
集団の中で、自身の能力を発揮して、組織の勢いを向上できる。2
チームワークの必要性・ルール・マナーを理解し、自分の感情の抑制、コントロールをし、他者の意見を尊重し、適切なコミュニケーションを持つとともに、当事者意識を持ち協調して共同作業・研究をすすめることができる。3
組織やチームの目標や役割を理解し、他者の意見を尊重しながら、適切なコミュニケーションを持つとともに、成果をあげるために役割を超えた行動をとるなど、柔軟性を持った行動をとることができる。3
先にたって行動の模範を示すことができる。口頭などで説明し、他者に対し適切な協調行動を促し、共同作業・研究をすすめことができる。3
目指すべき方向性を示し、先に立って行動の模範を示すことで他者に適切な協調行動を促し、共同作業・研究において、系統的に成果を生み出すことができる。リーダーシップを発揮するために、常に情報収集や相談を怠らず自身の判断力をも磨くことができる。3
法令を理解し遵守する。基本的人権について理解し、他者のおかれている状況を理解することができる。自分が関係している技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し、技術者が社会に負っている責任を認識している。3
法令を理解し遵守する。研究などで使用する、他者のおかれている状況を理解できる。自分が関係している技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し、技術者が社会に負っている責任を認識し、身近で起こる関連した情報や見解の収集に努めるなど、技術の成果が社会に受け入れられるよう行動できる。3
未来の多くの可能性から技術の発展と持続的社会の在り方を理解し、自らのキャリアを考えることができる。2
技術の発展と持続的社会の在り方に関する知識を有し、未来社会を考察することができるとともに、技術の創造や自らのキャリアをデザインすることが考慮できる。2
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合03000700100
基礎的能力0100010020
専門的能力0100050060
分野横断的能力0100010020