応用物質工学特別演習

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 応用物質工学特別演習
科目番号 0030 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 応用物質工学専攻 対象学年 専1
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 [冨永・藤本担当分] 配布プリント
担当教員 冨永 伸明,藤本 大輔

到達目標

(冨永担当分・前期)
1 化学に関連した演習問題(大学入試から技術士1次試験(化学部門)と同程度)を解答できる。
2 化学に関連した演習問題(大学入試から技術士第1次試験(化学部門)と同程度)を解説できる。
3 演習問題の解答と解説を分かり易くプレゼンテーションできる。

(藤本担当分・後期)
1 基本的な分析機器の測定結果を用いて、その化合物を同定できる。
2 代表的な有機人名反応についてその反応機構を説明できる。
3 1と2をわかりやすくプレゼンできる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(前期)演習問題をほとんど解答できる。演習問題を概ね解答できる。演習問題をほとんど解答できない。
評価項目2(前期)演習問題を正しく解説できる。演習問題を概ね解説できる。演習問題をほとんど解説できない。
評価項目3(前期)演習問題の解答と解説を分かり易くプレゼンテーションできる。演習問題の解答と解説を概ねプレゼンテーションできる。演習問題の解答と解説をプレゼンテーションできない。
評価項目4(後期)基本的な分析機器の測定結果を用いて、その化合物を正しく同定できる。基本的な分析機器の測定結果を用いて、その化合物を概ねく同定できる。基本的な分析機器の測定結果を用いて、その化合物をほとんど同定できない。
評価項目5(後期)代表的な有機人名反応についてその反応機構を正しく説明できる。代表的な有機人名反応についてその反応機構を概ね正しく説明できる。代表的な有機人名反応についてその反応機構を正しく説明できない。
評価項目6(後期)化合物の同定や、有機人名反応の論文に関して分かり易くプレゼテーションできる。化合物の同定や、有機人名反応の論文に関して概ね分かり易くプレゼテーションできる。化合物の同定や、有機人名反応の論文に関して分かり易くプレゼテーションできない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
専攻科の専門科目を履修するためには、5年までに修得した基礎知識とそれに基づく応用力が必要となる。多くの演習問題を解くことより、これまでにわからなかった問題点が明らかになると同時に、解く過程で思考能力が訓練される。さらには、勉学への動機づけがなされ、新しいアイデアも生まれる。このことは研究への成果向上にも寄与する。この科目では5年までの専門基礎科目を中心に、演習を通して基礎的な理論及び原理を習得する。また自分の力で解いた問題を全員に説明し、納得してもらう訓練を行うことでプレゼンテーション能力を養う。
 前期では大学入試から技術士第1次試験(化学部門)と同程度の演習問題を解き、第1次試験合格者と同程度以上の化学全般に亘った知識を習得する。
 後期では有機合成により得られた化合物の機器分析の結果から、同定を行う。また、有機合成化学に関する英論文をまとめてプレゼンを行う。その際、特に反応機構について詳細に説明を行う。最終的にそれらの内容について試験を行う。
授業の進め方・方法:
[冨永担当分] 毎回,演習問題を解答させるが,自宅あるいは必要に応じて図書館等で予習を行い,授業時に各自担当部分の解答および解説をプレゼンテーションしてもらう.授業後に分からなかった問題等については復習を行って,担当以外の問題についても十分に理解するように努力してほしい.
[藤本担当分] ある化合物の機器分析データを調べてその化合物の同定を行い、その根拠をプレゼンテーションにより説明する。また英論文については、実験方法や反応機構について検討し、同様にプレゼンテーションをおこなう。授業後に分からなかった問題等については復習を行い、担当以外の問題についても十分に理解するように努力してほしい。
注意点:
物質工学の基礎知識を有することが望ましい。
前期の評価割合は試験(専門的能力)が60%、発表が25%,ポートフォリオ(専門的能力)が15%である。
後期の評価割合は試験(専門的能力)が60%、発表(専門的能力)が25%、ポートフォリオ(専門的能力)が15%である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 大学入試と同程度の演習問題の解答 解答と解説のプレゼンテーションができる。
2週 同上 同上
3週 同上 同上
4週 同上 同上
5週 同上 同上
6週 同上 同上
7週 同上 同上
8週 中間試験 同上
2ndQ
9週 技術士第1次試験(化学部門)と同程度の演習問題の解答 解答と解説のプレゼンテーションができる。
10週 同上 同上
11週 同上 同上
12週 同上 同上
13週 同上 同上
14週 同上 同上
15週 期末試験 同上
16週 テスト返却と解説
後期
3rdQ
1週 機器分析に関するプレゼンテーション 化合物の同定に至った経緯をプレゼンテーションによりわかりやすく説明できる。
2週 同上 同上
3週 同上 同上
4週 同上 同上
5週 同上 同上
6週 同上 同上
7週 同上 同上
8週 中間試験 同上
4thQ
9週 有機合成の英論文にに関するプレゼンテーション 有機人名反応の実験方法や反応機構についてプレゼンテーションによりわかりやすく説明できる。
10週 同上 同上
11週 同上 同上
12週 同上 同上
13週 同上 同上
14週 同上 同上
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。5後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。5後9,後10,後11,後12,後13,後14
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。5後9,後10,後11,後12,後13,後14
共鳴構造について説明できる。5後9,後10,後11,後12,後13,後14
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。5後9,後10,後11,後12,後13,後14
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。5後9,後10,後11,後12,後13,後14
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。5後9,後10,後11,後12,後13,後14
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。5後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。5後9,後10,後11,後12,後13,後14
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。5後9,後10,後11,後12,後13,後14
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。5後9,後10,後11,後12,後13,後14
反応機構に基づき、生成物が予測できる。5後9,後10,後11,後12,後13,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合602500150100
基礎的能力0000000
専門的能力602500150100
分野横断的能力0000000