創造設計合同演習

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 創造設計合同演習
科目番号 AC022 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 なし
担当教員 坂本 武司,石川 洋平,小林 正幸,藤原 ひとみ,白川 知秀

到達目標

1.これまで身に付けた専門分野に関する科学技術の知識や情報を活用して,商品改善提案とそのデザインができる
2.費用および時間的な制約のもとで,改善商品の設計から製作までを計画的に実施できる
3.本科での所属を超えたチーム編成の中で,他分野の学生と協力しながら,これまで自らが学んだ知識を活かしてチームに貢献できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1提案する商品改善はその必要性を有しており,実現が可能である.提案する商品改善はその必要性が認められ,実現可能性がある.提案する商品改善はその必要性が認められない.
評価項目2取り組んだ商品の内容に対して,製作した商品の完成度が高い.取り組んだ商品の内容に対して,製作した商品の完成度が妥当である.取り組んだ商品の内容に対する製作した商品の完成度が得られていない.
評価項目3他分野の学生と協力し,自分の既存知識を活かしてチームに貢献できる.他分野の学生と協力し,チームに貢献できる.他分野の学生と協力ができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-3 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 B-4 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 C-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 C-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 A-3 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 B-4 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 C-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 C-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 本科目で,学生は「商品改善提案・製作」を行う.既存の商品の欠点をいろいろな角度から検討し,何らかの方法で改善を加えてより良い商品を提案・製作する.本科目では,自ら進んで未知の問題を解決する意欲,能力,創造力およびグループで協力し,話合って物事を解決する能力,プレゼンテーション能力等を養う.
「SDGs9.産業と技術革新の基盤をつくろう」
授業の進め方・方法:
 本科目はPBL科目としても位置付けられるため,学生が主体的に計画し,進めていくことが特に重要である.また,本科での所属コースを越えたチーム編成で授業に取り組む.そのため,授業時間外における打ち合わせ・作業等の時間設定・計画をうまくマネジメントする必要がある.本授業で進めるプロジェクトは大きく3つの段階に分けられる.
1.課題の説明,プロジェクトの準備・設計段階
2.製品の製作を行う段階
3.プレゼンテーションの準備と実施
 なお,第1回目の授業は前期(夏休み前)に実施する.このような商品改善提案などのアイディアは,後期に授業を開始してすぐに出てくるほど簡単なものではない.これまでの学生の要望を踏まえ,夏休み前に班分けを行い,夏休み期間中にアイディアを考えることができるようにする.第1回目の授業の日時については各系の担当教員より事前に連絡をする.
 また,本授業のはやい段階で,商品改善に活かすことの助けとなるよう「知的財産に関するセミナー」を受講する予定である.
 さらに,プレゼンテーションは最終発表以外にも,中間発表を行う.なお,海外学生が本校を訪問時に,都合が合えば,英語での交流を実施する.このことも踏まえ,英語による授業説明や英語プレゼンテーションも実施する可能性があるため,常にグローバル意識を持った商品改善提案の手法を心がけておくこと.
注意点:
 2年次の課題研究1、4年次の創造設計基礎演習などでは教員側から課題を与えられ、その解決にチームで取り組むことを行っている。本科目では,それを発展させて,商品に関する課題を自ら抽出し,その課題を解決した商品を製作する.すなわち,商品改善を行うことで商品の課題を解決するという前述したPBL 科目と位置づけられる.前提となる知識の指定はないが,各学生がこれまでに培った専門知識,および,創造力,問題解決能力等が,プロジェクトを進める上で重要となる.
 成績評価に関して,「その他」の60%は,実際に作成した作品のアイデア・完成度を評価し,担当教員の平均を評価点とする.評価の詳細は1回目の授業で別途資料を用いて説明する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス・班分け(前期)
安全教育
授業の進め方を理解できる.
安全に関する注意事項を理解できる.
2週 商品改善案の発表1 発表,案の再検討をできる.
3週 商品改善案の発表2 発表,案を再検討・具体化を行うことができる.
4週 案の検討,物品購入,製作作業 案を再検討・具体化を行うとともに,物品購入,製作の検討を行できる.
5週 案の検討,物品購入,製作作業 案を再検討・具体化を行うとともに,物品購入,製作作業を進めることができる.
6週 製作作業 製作作業を進めることができる.
7週 商品改善の中間発表(1) 中間発表で案の説明ができる.
8週 製作作業 製作作業を進めることができる.
4thQ
9週 製作作業 製作作業を進めることができる.
10週 商品改善の中間発表(2) 中間発表で案の説明ができる.
11週 製作作業 製作作業を進めることができる.
12週 製作作業 製作作業を進めることができる.
13週 製作作業 製作作業を進めることができる.
14週 製作作業・最終発表準備 製作作業を進めるとともに,最終発表の準備に取り組むことができる.
15週 最終発表 最終発表会において製作した商品の説明ができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能コミュニケーションスキルコミュニケーションスキル日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。4後7,後10
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。4後7,後10
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。4後7,後10
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。4後7,後10
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。4後7,後10
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。4後7,後10
他者の意見を聞き合意形成することができる。4後4
合意形成のために会話を成立させることができる。4後4
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。4後4
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。4
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。4
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。4
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。4
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。4
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。4
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる4後2,後3,後4
複数の情報を整理・構造化できる。4後2,後3,後4
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。4後2,後3,後4
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。4後15
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。4後15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。4後15
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。4後15
事実をもとに論理や考察を展開できる。4後15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。4後15
基盤的資質・能力自己理解自己理解周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。4後6,後8,後9,後11,後12,後13
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。4後6,後8,後9,後11,後12,後13
目標の実現に向けて計画ができる。4後6,後8,後9,後11,後12,後13
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。4後6,後8,後9,後11,後12,後13
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。4後6,後8,後9,後11,後12,後13
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。4後6,後8,後9,後11,後12,後13
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。4後6,後8,後9,後11,後12,後13
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。4後6,後8,後9,後11,後12,後13
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。4後6,後8,後9,後11,後12,後13
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。4後6,後8,後9,後11,後12,後13
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。4後6,後8,後9,後11,後12,後13
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている4後6,後8,後9,後11,後12,後13
創造性・デザイン能力創造性創造性工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。4
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。4
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。4
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。4後15
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。4後15
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。4後15

評価割合

試験発表相互評価態度レポートその他合計
総合評価割合015502060100
基礎的能力0000000
専門的能力000020020
分野横断的能力0155006080