環境工学

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 環境工学
科目番号 AC027 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 前期:1
教科書/教材 配布プリント
担当教員 内田 雅也

到達目標

1.環境問題・エネルギー問題の現状を理解することができる。
2.高度文明社会と環境問題の関連性について理解することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1環境問題・エネルギー問題の現状を80%以上理解することができる。 環境問題・エネルギー問題の現状を60%以上理解することができる。 環境問題・エネルギー問題の現状を60%以上理解することができない。
評価項目2高度文明社会と環境問題の関連性について80%以上理解することができる。 高度文明社会と環境問題の関連性について60%以上理解することができる。 高度文明社会と環境問題の関連性について60%以上理解することができない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 B-4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
地球温暖化,酸性雨,成層圏オゾン層破壊など,現在の地球にはいくつもの重大な環境問題が存在する。これらのほとんどは,われわれ人類が現在のような高度な文明社会で生活することを許された一方で,同時に担わされたいわば「負の遺産」である。産業革命以降,科学技術者たちは,より便利でより快適な文明社会を求め研究開発を進めてきた。これらの文明社会で快適な生活を送るためには,多大なエネルギーを必要とする。多大なエネルギーを作りだすためには,多くの炭酸ガスや酸性ガスを排出せざるを得ず,地球温暖化や酸性雨を引き起こしてきた。今日の文明社会は,いわば地球環境の悪化という犠牲と引き換えに得られたものであるといっても過言ではない。近年,環境問題に関する報道も多くなされるようになり,われわれも環境問題に関するいろいろな情報を得ることができるようになった。しかし,逆に情報が入り乱れて,もしくは一方に偏った考え方の情報ばかりに惑わされることすらある。
 この授業目標の第1は,卒業後ひとりの技術者として活動する場合に,科学技術が社会や自然に及ぼす影響や効果,および技術者が社会に負っている責任に対する理解を深め,企業の利益を追求しながらも地球環境を保護することを優先することのできる技術者倫理を習得することである。
 目標の第2は,前述のような背景の中で,科学技術の進歩によってもたらされた高度な文明社会と環境問題との関連性について,正しい認識を習得するということである。
またこの科目は企業にて環境アセスメントに関わる業務に従事していた教員が、その経験を活かし、近年の環境問題や環境アセスメントなどについて講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
3週連続で講義をしたら4週目に意見交換会を行う。意見交換会は事前に2から3件のテーマを与えるので,学生はそれについて調査し報告書を作成したうえで意見を発表する。なお、事後学習事後学習としてレポートを課す。
注意点:
環境問題についてはいろいろな考え方を持つ学者が存在し,それぞれの立場で意見を述べている。それら多くの情報がネット上に散在しているので,レポート執筆の際,情報を引用するときには反対側の意見も参照したうえで十分な吟味をした後,自分の意見として引用するようにしてほしい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 科目概要と授業の進め方等のガイダンス 科目概要や授業の進め方,ポイントについて理解できる
2週 環境とは何か 地球をとりまく環境問題について,全般的な理解ができる。
3週 世界人口と食料問題 世界の人口と食料事情を理解できる。
4週 エネルギー消費とその対策 エネルギー消費の歴史と埋蔵量の現状を把握し,これからのエネルギー消費の在り方を理解できる。
5週 環境汚染物質 環境汚染物質の種類とそれぞれの発生源を理解できる。
6週 4大公害訴訟と技術者倫理 過去の公害訴訟問題を学習し,技術者としての倫理を身に着けることができる。
7週 大気環境 大気環境の基準値と大気汚染の現状を理解できる。
8週 自動車排ガスの浄化技術 自動車排ガスの浄化技術を,ガソリン車・ディーゼル車の両方について理解できる。
2ndQ
9週 大気汚染浄化技術 NOx ,SOx浄化のための装置について,その原理について理解できる。
10週 水環境 水環境の基準値と現状について理解できる。
11週 廃棄物とリサイクル 廃棄物に関する法制を知り,リサイクルの現状について理解できる。
12週 地球温暖化 地球温暖化の現状について理解できる。
13週 酸性雨
オゾン層破壊
酸性雨・オゾン層破壊の原因を知り,その対策がどのように行われてきたか理解できる
14週 放射線の基礎 放射線の基礎的事項について,理解できる。

15週 【前期期末試験】
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス大気の熱収支を理解し、大気の運動を説明できる。4
植生の遷移について説明でき、そのしくみについて説明できる。4
世界のバイオームとその分布について説明できる。4
日本のバイオームの水平分布、垂直分布について説明できる。4
生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。4
生態ピラミッドについて説明できる。4
生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。4
熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。4
有害物質の生物濃縮について説明できる。4
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。4
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合255000250100
基礎的能力0000000
専門的能力255000250100
分野横断的能力0000000