到達目標
1.物理・化学で修得した知識を基に熱力学で用いる物理量について説明できる.
2.熱力学に関する法則を理解し,エンタルピー・エントロピーの内容を説明できる.
3.熱エネルギーと仕事に関する計算をする事ができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 学習したすべての物理量の工学的意味と換算が正確にでき,詳細に説明できる | 重要な物理量について工学的意味と換算が正確にでき,詳細に説明できる | 物理量について工学的意味と換算が正確にできず,その内容を説明できない |
評価項目2 | 学習した熱力学の法則およびエンタルピー・エントロピーの内容を詳細に説明できる | 熱力学の重要法則およびエンタルピー・エン
トロピーについてその概要を説明できる | 熱力学の重要法則およびエンタルピー・エン
トロピーについてその概要を説明できない |
評価項目3 | 熱エネルギーと仕事に関する計算をする事ができる. | 熱エネルギーと仕事に関する計算について説明する事ができる. | 熱エネルギーと仕事に関する計算について説明する事ができない. |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 B-1
説明
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学習・教育到達度目標 B-4
説明
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教育方法等
概要:
温度変化が重要な役割を演じる種々の変化過程における熱と仕事と状態変化の関係について,体系的に基礎知識を修得する.
これらの基礎知識は熱エネルギーの変換を効率よく有効に実施するために必要であり,エネルギー問題や環境問題に直接関わる内容である.
本科目では,熱力学に用いられる各種状態量や物理量を理解し,エネルギーの計算をすることができる.
SDGs17のゴールのうち,7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」,9「産業と技術革新の基盤をつくろう」,12「つくる責任つかう責任」に関連します.
授業の進め方・方法:
スライド形式で講義を行う.スライドはGoogleClassroomでデータを共有する.
中間試験と期末試験の前にポートフォリオを課し,試験返却の際に回収を行う.
ポートフォリオの課題内容については前期始めと,中間試験後に連絡する.
本科目は学修単位科目であるため,授業時間外学習が求められる.授業の内容を聞いて解く事が出来るポートフォリオの課題は締切と関係なく解いておく事が望ましい.
熱力学では多くの公式が出てくるが,それらを暗記するのではなく導出できるようにしておく事で本質的な理解が得られる.
注意点:
物理学や解析学の知識を有することが望ましい.
中間試験を40点,前期期末試験を40点,レポートを20点の計100点で合否を判定する.
レポートは2度課し,それぞれ10点満点で採点する.1日提出が遅れる毎に1点ずつ減点する.
レポートは教科書の例題と演習問題から出題し,正答率の割合で採点する.しかし,乱筆乱文で判読しにくいものについては減点する.
上記の通り点数を集計し60点以上を合格とする.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
基礎的事項・熱力学第一法則(熱・仕事・内部エネルギー) |
熱力学の基本的な用語について説明することができる。熱力学第一法則を説明することができ、第一種永久機関の存在を否定できる。
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2週 |
熱力学第一法則(閉じた系と開いた系のエネルギー保存) |
閉じた系と開いた系でエネルギー保存を考え、式を組立てる事ができる。エンタルピーという状態量について説明できる。
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3週 |
熱力学第一法則に関する演習問題 |
熱力学第一法則に関する物理問題を解く事ができる。
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4週 |
理想気体(状態方程式・気体の比熱) |
理想気体の状態方程式を用いて状態量を計算する事ができる。また、気体の比熱について説明する事ができる。
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5週 |
理想気体(状態式・等温変化・等圧変化・等容変化) |
状態変化における熱量、内部エネルギー、仕事の変化量を計算する事ができる。
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6週 |
理想気体(可逆断熱変化・ポリトロープ変化) |
状態変化における熱量、内部エネルギー、仕事の変化量を計算する事ができる。
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7週 |
理想気体の状態変化に関する演習問題 |
理想気体の状態変化に関する物理問題を解く事ができる。
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8週 |
【前期中間試験】
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2ndQ |
9週 |
熱力学第二法則(カルノーサイクル) |
サイクルの意味を理解し、カルノーサイクルを構成する状態変化から熱効率を計算する事ができる。
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10週 |
熱力学第二法則(エントロピー) |
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。
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11週 |
熱力学第二法則に関する演習問題 |
熱力学第二法則に関する物理問題を解く事ができる。
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12週 |
実在気体(状態変化・状態方程式) |
実在気体の状態変化から実在気体の状態方程式の成り立ちについて説明する事ができる.
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13週 |
実在気体(蒸気表)・蒸気機関 |
蒸気の状態から適切な蒸気表を選び,適切な状態量を計算する事ができる.
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14週 |
実在気体に関する演習問題 |
実在気体に関する物理問題を解く事ができる。
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15週 |
【前期期末試験】 |
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16週 |
テスト返却と解説 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | レポート | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 20 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 0 | 0 | 0 | 20 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |