到達目標
1.塑性解析を理解し,構造物の終局耐力等を計算できる.
2.有限要素解析ソフトを使い,骨組の解析,実験結果との比較・考察ができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 塑性解析の手法を深く理解し,構造物の終局耐力等を正確に計算できる. | 塑性解析の手法を理解し,構造物の終局耐力等を計算できる. | 塑性解析の手法を理解が十分でなく,構造物の終局耐力等を計算できない. |
評価項目2 | 有限要素解析ソフトを使い,骨組の解析,実験結果との比較・考察を行い,専門用語を用い的確に説明できる. | 有限要素解析ソフトを使い,骨組の解析,実験結果との比較・考察ができる. | 有限要素解析ソフトを使い,骨組の解析,実験結果との比較・考察ができない. |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 B-2
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学習・教育到達度目標 B-2
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教育方法等
概要:
本授業では,構造解析や構造力学における計算手法や解析ソフトを学ぶ.計算手法としては,塑性解析を学習する.これまで学んできた力学では,構造材料が弾性範囲,すなわちフックの法則を満足する範囲を対象としていた.しかしながら,建物が大地震を受ける際,建物を構成する部材は,塑性域に入ることがあるため,弾性解析だけでは建物が最終的にどれだけの外力に耐えられるのか分からない.本授業で学ぶ塑性解析により構造物の終局(崩壊)荷重を計算できるようになる.
また,建築構造技術者は,構造解析ソフトを的確に運用しなければならない。その際必要となることは,実際の構造物の適切なモデル化と,解析結果の適切な評価である。本授業では,有限要素解析ソフトを使って,本科5年次に実験を行った鋼構造骨組を対象にモデル化,解析を用うことで,有限要素法による解析結果,古典力学による計算結果,実験結果との比較を行うことで,解析によって実験をどのように捉えることができるのか学習する.
なお,評価項目1が前半の授業内容,評価項目2が後半の授業内容である.前半は筆記試験を行い,後半はレポートによって評価し,下記総合評価の合計点が60点以上の場合,合格となる.
*SDGsの目標11に関連
授業の進め方・方法:
塑性解析の修得には,自ら問題を解いていくことが重要となる.塑性力学の知識,塑性解析の計算手法を理解していくために,適宜演習を取り入れて進める.そのため,できる限り授業の前半に講義,後半に演習という形をとる.
有限要素解析については,汎用ソフトウェアを利用し解析に取り組む.
注意点:
構造力学および材料力学の知識が必要である.解析ソフトの使用方法,結果の整理・分析等,時間外での実施が必要となる.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業の概要説明 |
授業の概要が理解できる.
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2週 |
引張材の崩壊荷重 |
引張材の崩壊荷重を計算できる.
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3週 |
曲げモーメントと曲率 |
曲げモーメントと曲率の関係を理解できる.
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4週 |
曲げ材の崩壊荷重 |
曲げ材の崩壊荷重を計算できる.
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5週 |
メカニズム法 |
メカニズム法による解法を理解する.
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6週 |
崩壊荷重 |
メカニズム法を用いて,梁の崩壊荷重を計算できる.
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7週 |
崩壊荷重 |
メカニズム法を用いて,ラーメンの崩壊荷重を計算できる.
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
ブレース付き鋼構造骨組のモデル作成1 |
ブレース付き鋼構造骨組のモデルを作成する.
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10週 |
ブレース付き鋼構造骨組のモデル作成2 |
ブレース付き鋼構造骨組のモデルを作成する.
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11週 |
ブレース付き鋼構造骨組のモデル作成3 |
ブレース付き鋼構造骨組のモデルを作成する.
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12週 |
ブレース付き鋼構造骨組の解析および結果検討 |
ブレース付き鋼構造骨組のモデルの解析を行い,解析結果を得る.
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13週 |
ブレース付き鋼構造骨組の解析結果考察1 |
ブレース付き鋼構造骨組のモデルの解析結果(初期剛性,荷重-ひずみ関係の弾性勾配,最大耐力等)を考察する.
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14週 |
ブレース付き鋼構造骨組の解析結果考察2 |
ブレース付き鋼構造骨組のモデルの解析結果(初期剛性,荷重-ひずみ関係の弾性勾配,最大耐力等)を考察する.
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15週 |
ブレース付き鋼構造骨組の解析結果考察3 |
ブレース付き鋼構造骨組のモデルの解析結果(ブレースの有無による影響等)を考察する.
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系分野 | 構造 | 力の定義、単位、成分について説明できる。 | 5 | 前5,前15 |
力のモーメントなどを用い、力のつり合い(合成と分解)に関する計算ができる。 | 5 | 前5,前15 |
断面一次モーメントを理解し、図心を計算できる。 | 5 | 前5,前15 |
断面二次モーメント、断面相乗モーメント、断面係数や断面二次半径などの断面諸量を計算できる。 | 5 | 前5,前15 |
弾性状態における応力とひずみの定義、力と変形の関係を説明でき、それらを計算できる。 | 5 | 前5,前15 |
曲げモーメントによる断面に生じる応力(引張、圧縮)とひずみの関係を理解し、それらを計算できる。 | 5 | 前5,前15 |
はり断面内のせん断応力分布について説明できる。 | 5 | 前5,前15 |
骨組構造物の安定・不安定の判定ができる。 | 5 | 前5,前15 |
はりの支点の種類、対応する支点反力、およびはりの種類やその安定性について説明できる。 | 5 | 前5,前15 |
はりの断面に作用する内力としての応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)、応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)について説明することができる。 | 5 | 前5,前15 |
はり(単純ばり、片持ちはり)の応力を計算し、応力図を描くことができる。 | 5 | 前5,前15 |
応力と荷重の関係、応力と変形の関係を用いてはりのたわみの微分方程式を用い、幾何学的境界条件と力学的境界条件について説明でき、たわみやたわみ角を計算できる。 | 5 | 前5,前15 |
不静定構造物の解法の基本となる応力と変形関係について説明できる。 | 5 | 前5,前15 |
ラーメンやその種類について説明できる。 | 5 | 前5,前15 |
ラーメンの支点反力、応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)をかくことができる。 | 5 | 前5,前15 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 0 | 0 | 0 | 50 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 50 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |