景観設計論

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 景観設計論
科目番号 0020 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 前期:1
教科書/教材 適宜プリント配付。副読本は,次の通り。内山監修+佐々木著『景観とデザイン』,日本建築学会編『景観法活用ガイド』ぎょうせい,東大都市デザイン研究室『図説都市空間の構想力』学芸出版。西村+野澤編『まちの見方・調べ方(地域づくりのための調査法入門)』朝倉書店。
担当教員 加藤 浩司

到達目標

1.豊かな景観を守り・つくり・育むための方法(仕組み)を説明できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1豊かな景観を守り・つくり・育むための方法(仕組み)のあり方について,的確かつ詳細に説明できること。豊かな景観を守り・つくり・育むための方法(仕組み)のあり方について説明できること。豊かな景観を守り・つくり・育むための方法(仕組み)のあり方について説明することができない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習教育到達目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 「景観」とは,何か。豊かな景観を守り・つくり・育むには,どうすれば良いか。
忘れてならないことは,私たちの目の前に広がる環境は,時間をかけて形成されてきたものであり,目に見える変化の大小はあるでしょうが,これからも変化を重ねていくということです。
 本科目では,以下の2つの課題に取り組んでもらいます。これら課題への取り組みを通じて,豊かな景観を守り・つくり・育むための方法について理解を深めるとともに,そこで大切になる視座を養うことが,本科目の授業目標です。
課題1:講義で,わが国における景観形成手法などを学んだ後,欧米都市における景観形成手法についての事例研究を行う。これらより,わが国における景観形成の取り組みの特徴と課題について説明できるようになること。
課題2:まち学習のためのまち歩きガイドブックづくりを通して,都市空間を読み解く力を育むとともに,まちづくりを考える筋道を説明できるようになること。
授業の進め方・方法:
 本科目では,授業時間外にデータ収集やまとめ,フィールドワークとそのまとめなどをしてもらい,これらの内容をチェックするかたちで授業を進めます。従って,授業時間中に有意義な意見のやり取りができるよう,各自しっかりと準備をして授業に臨むこと。
注意点:
(1)本科目は,1学年の時に学習した「都市・空間デザイン論」に続くものです。「景観設計論」では,より豊かな都市空間を保全・創出していくにはどうするか。その具体的な方法論について学習します。
(2)本科目の位置づけは,そこだけに限定されるものではありません。なぜなら,都市の景観は,そこにある要素群や地域の人々のくらしだけでなく,それらの背景にある歴史文化の蓄積なども含めて多様な条件の上に成り立つものであり,その秩序を解読するには広い視野と知識が必要だからです。そうした都市空間を扱う本科目は,これまで学んだ授業の成果はもちろん,併せてみなさんが日常生活で得た知識・経験の上にも成り立つものです。
(3)本科目の成果は,各自の専門分野の学習にフィードバックして欲しいと考えています。特に,建築や都市の計画・設計を専攻する人には,それらのプロセスで大いに役立ててくれることを期待しています。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション 本科目の目的と構成,進め方,ならびに評価方法等を知る。
2週 景観とは 景観とは何か,景観をどのように捉えればよいかについて説明できること。
3週 豊かな景観を守り・つくり・育むために 豊かな景観を守り・つくり・育むための方法(基礎)について説明できること。
4週 景観行政の歴史と景観法 これまでの景観行政の動きを理解し,景観法の役割と可能性について説明できること。
5週 景観まちづくりの取り組み 事例学習より,わが国における景観まちづくりのあらましについて説明できること。
6週 欧米都市における景観形成手法1 わが国のやり方との違いに注目し,欧米都市における景観形成手法について説明できること。
7週 欧米都市における景観形成手法2 わが国のやり方との違いに注目し,欧米都市における景観形成手法について説明できること。
8週 わが国における景観形成の取り組みの特徴と課題(発表会と討論) 欧米都市についての事例研究成果をふまえ,わが国における景観形成の取り組みの特徴と課題について説明できること。
2ndQ
9週 都市空間の読み解き方 都市空間の読み解き方を説明できること。
10週 まち歩きガイドブックづくり(資料収集・分析) 資料収集を通じて,対象地域の特徴を把握できること。
11週 まち歩きガイドブックづくり(資料収集・分析) 資料収集を通じて,対象地域の特徴を把握できること。
12週 まち歩きガイドブックづくり(フィールドワーク) フィールドワークを通じて,対象地域の特徴を把握できること。
13週 まち歩きガイドブックづくり(制作) フィールドワークを通じて,対象地域の特徴を把握できること。
14週 まち歩きガイドブックづくり(制作) まち歩きガイドブックづくりを通して,都市空間を読み解く力を育むとともに,まちづくりを考える筋道を説明できるようになること。
15週 まち歩きガイドブックづくり(発表会と最終総括) まち歩きガイドブックづくりを通して,都市空間を読み解く力を育むとともに,まちづくりを考える筋道を説明できるようになること。
16週 予備

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野計画・歴史現代社会における都市計画の課題の位置づけについて説明できる。5
近現代都市の特質と課題について説明できる。5
近代の都市計画論について説明できる。5
現代にいたる都市計画論について説明できる。5
景観形成・風景計画、用途・形態規制の仕組みについて説明できる。5
地域計画調査手法について説明できる。5
地域計画整備の実例について説明できる。5
景観計画と事例について説明できる。5
都市景観計画に関する法制度について説明できる。5
地域資源(たとえば、指定・登録文化財、伝建制度・地区、観光資源、特産物など)について説明できる。5

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力0000000
専門的能力000090090
分野横断的能力000010010