到達目標
1.鋼構造設計に関する用語や内容(耐震設計,材料,接合部,破壊現象等)を説明することができる.
2.自ら調べた鋼構造建築の構造的特徴を分かりやすく説明,発表できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 鋼構造設計に関する用語や内容(耐震設計,材料,接合部,破壊現象等)を詳細に説明できる. | 鋼構造設計に関する用語や内容(耐震設計,材料,接合部,破壊現象等)を説明できる. | 鋼構造設計に関する用語や内容(耐震設計,材料,接合部,破壊現象等)を説明できない. |
評価項目2 | 鋼構造建築の構造的特徴を深く考察し,分かりやすく説明,発表できる. | 鋼構造建築の構造的特徴を分かりやすく説明,発表できる. | 鋼構造建築の構造的特徴を分かりやすく説明,発表できない. |
評価項目3 | | | |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
兵庫県南部地震で生じた鋼構造物の脆性破壊は,骨組の塑性変形によるエネルギー吸収を期待した設計法に衝撃を与え,溶接部の品質管理に対して 抜本的な見直しを迫った.それから多くの研究や検討が積み重ねられ,溶接部の品質確保に関する規定ができたが,その成果は実際の実務にどの程度反映されているのだろうか.一方,時代は建物に要求される性能に対応した性能設計法へと移りつつあり,設計の自由度も高まる一方,設計者としての責任も大きくなる.また,設計で意図した性能をきちんと発揮させるためには,監理の質もより問われることになるであろう.
このようなことを踏まえて,本授業では,鋼構造設計ついて「授業計画」に挙げるテーマを通して,鋼構造の設計やその背景となる知識について理解できることを目標とする.
また,授業では魅力ある鋼構造建築を調べ,その特徴についてレポートを作成するとともに英語での発表も行う.
授業の進め方・方法:
授業では,与えられたテーマについて理解し,学生が発表する形式をとる.また,各テーマにおいては,資料以外の情報(特に最近の技術など)について調べ,それらの紹介を行う.翌週には各テーマにおいて,小テストを実施するため,これらの準備も重要となる.
日程次第で「九州構造デザイン発表会」の見学を行う.
魅力ある鋼構造建築の発表では,英語で発表を行う.
注意点:
本科で学んだ鋼構造はもとより,建築構法,建築材料,構造力学,建築塑性解析,建築生産などの知識が必要である.
また,上記に述べたよう,学生が発表を行う形で授業を進めるため,授業時間外を使って発表準備(内容の理解)が必要となる.
また,グローバル化や英語の重要性の観点から必要性や内容に応じて,英語での説明,問題提示が行われる.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
オリエンテーション |
本授業で何を学んでいくのかを理解できる.
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2週 |
鋼構造建築の変遷 |
鋼構造建築の変遷を理解できる.
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3週 |
鋼材に求められる性能 |
鋼材に求められる性能について理解できる.
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4週 |
接合のメカニズム |
接合のメカニズムについて理解できる.
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5週 |
建築鉄骨の破壊とその原因 |
建築鉄骨の破壊とその原因について理解できる.
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6週 |
破壊・破断対策1 |
破壊・破断対策について理解できる.
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7週 |
破壊・破断対策2 |
破壊・破断対策について理解できる.
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8週 |
柱梁接合部 |
柱梁接合部について理解できる.
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2ndQ |
9週 |
柱脚 |
柱脚について理解できる.
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10週 |
制震 |
鋼構造物で多く用いられる制震構造,制震要素について理解できる.
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11週 |
英語での建築構造紹介1 |
英語での建築構造に関する講義
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12週 |
魅力ある鋼構造建築の調査 |
魅力ある鋼構造建築の構造的特徴等の調査を進めることができる.
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13週 |
魅力ある鋼構造建築の調査 |
魅力ある鋼構造建築の構造的特徴等の調査を進めることができる.
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14週 |
魅力ある鋼構造建築の調査 |
魅力ある鋼構造建築の構造的特徴等を調べ,発表の準備を進めることができる.
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15週 |
発表 |
英語で魅力ある鋼構造物を発表できる
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系 | 材料 | 鋼材の組織・組成について理解している。 | 4 | |
鋼材の性質について説明できる。 | 4 | |
建築用構造用鋼材の種類・性質について説明できる。 | 4 | 前3 |
建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。 | 4 | 前3 |
構造 | 鋼構造物の復元力特性と設計法の関係を理解している。 | 4 | 前9,前11 |
S造の特徴・構造形式について説明できる。 | 4 | 前2,前11 |
鋼と鋼材の性質について説明できる。 | 4 | |
鋼材・溶接の許容応力度について説明できる。 | 4 | |
溶接接合の種類と設計法ついて説明できる。 | 4 | 前4 |
仕口の設計について理解し、計算できる。 | 4 | 前6,前9 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 15 | 0 | 0 | 15 | 70 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 15 | 70 | 85 |
分野横断的能力 | 0 | 15 | 0 | 0 | 0 | 0 | 15 |