生物化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 生物化学Ⅱ
科目番号 0040 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 創造工学科(応用化学コース) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 Essential 細胞生物学 原著4版(南江堂)改訂版 生物図録/数研出版
担当教員 伊原 伸治

到達目標

1. 単糖と多糖についての化学構造や異性体について説明でき、糖の細胞内代謝経路を説明できる。
2. 光合成、呼吸について代謝、異化、同化の観点から説明できる。
3. 物質輸送(エクソサイトーシス、エンドサイトーシス)、フィードバック制御、情報伝達物質による生体の恒常性維持機構を説明できる。
4. 自然免疫と獲得免疫を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1単糖と多糖についての化学構造や異性体について説明でき、糖の細胞内の物質代謝を理解して説明できる。単糖と多糖についての化学構造や異性体について説明でき、糖の細胞内の物質代謝を概ね理解して説明できる。単糖と多糖についての化学構造や異性体について説明でき、糖の細胞内の物質代謝を説明できない。
評価項目2光合成、呼吸について代謝、異化、同化の観点から、理解して説明できる。光合成、呼吸について代謝、異化、同化の観点から、概ね理解して説明できる。光合成、呼吸について代謝、異化、同化の観点から、理解して説明できない。
評価項目3生体の恒常性維持機構を理解して説明できる。生体の恒常性維持機構を概ね理解して説明できる。生体の恒常性維持機構を理解して説明できない。
評価項目4自然免疫と獲得免疫を理解して説明できる。自然免疫と獲得免疫を概ね理解して説明できる。自然免疫と獲得免疫を理解して説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
生物化学IIは生体分子の代謝メカニズムの点から学習して、異化、同化、生体の恒常性維持機構や生体防御システムについて理解する。この科目では研究所で研究業務を担当していた教員がその経験を活かし、研究業務に必要な生命化学の基礎的知識と素養、そして最新の研究開発の手法等について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
講義を中心に授業を進める。
購入した専門書の該当箇所を各人で解き進めて、内容の理解の定着をはかること。この科目は事前・事後学習としてレポート等を実施します。
注意点:
3年時の生物化学Iを基礎とする科目であることから、理解度が低い学生は、理解度をあげておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス  本科目の履修目的と概要を把握する。単糖の化学構造、異性体、多糖の構造を理解する。
2週 代謝の概要 ATPの構造と同化と異化を理解する。
3週 糖の代謝(異化) 糖代謝を解糖系、TCAサイクル、電子伝達系の流れを理解する。
4週 アミノ酸と脂質の代謝 アミノ酸と脂質の代謝過程の理解する。
5週 光合成(同化) 光合成の反応経路について理解する。
6週 細胞の恒常性維持機構 分泌経路、小胞輸送、エキソサイトーシスを理解する。
7週 細胞の恒常性維持機構 エンドサイトーシスを理解する。
8週 中間試験
2ndQ
9週 テスト返却と解説
中間テストの範囲の内容で理解不足であったところ(テストで明確化されたところ)の内容を正確に理解する。
10週 フィードバック調節による恒常性維持機構 ネガティブ・ポジティブ・フィードバック、血糖量の調節を理解する。
11週 ホルモンと恒常性 ホルモンの種類とその作用機序を理解する。
12週 細胞間の情報伝達様式 様々な細胞間の情報伝達機構について理解する。
13週 細胞内の情報伝達機構 GPCRなどの細胞内情報伝達機構について理解する。
14週 生体防御システム 免疫系とその担当細胞、獲得免疫と自然免疫を理解する。免疫グロブリンとサイトカインについて理解する。
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説 期末テストの範囲の内容で理解不足であったところ(テストで明確化されたところ)の内容を正確に理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。3前2,前3
酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。3前3
光合成及び呼吸の大まかな過程を説明でき、2つの過程の関係を説明できる。3前2,前5
細胞膜を通しての物質輸送による細胞の恒常性について説明できる。4前6,前7
フィードバック制御による体内の恒常性の仕組みを説明できる。4前10
情報伝達物質とその受容体の働きを説明できる。4前12,前13
免疫系による生体防御のしくみを説明できる。4前14
生物化学単糖と多糖の生物機能を説明できる。4前1
単糖の化学構造を説明でき、各種の異性体について説明できる。4前1
グリコシド結合を説明できる。4前1,前2
多糖の例を説明できる。4前1,前2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000