概要:
【前半】これから環境・生命を学ぶ上で生物の基本的な性質の全体像をイメージできることは重要である.本科目は,詳細ではないが,コアカリキュラムにおける「エネルギーと代謝」,「遺伝情報」および「核酸」の全体像を大きく理解することを目的とする.基本的な事項であるので,しっかりと理解を深めて,それぞれの詳細を学ぶ高学年の専門科目に対する興味を養う.
【後半】2年後期から専門科目が始まるが,講義の方法は中学校までとは異なるものもある。すなわち,高専に入ると「学生」であり,自ら学ぶ姿勢が必要とされる。しかし,急に受け身から能動的な姿勢に変えようと思っても,どうすればよいのか難しい。この授業では,今後専門の授業を受けるにあたって必要なスキルを習得することをサポートする。
授業の進め方・方法:
【前半】教科書を中心とした授業形式で行う.適宜,質疑応答を取り入れて理解度を確認する.
【後半】情報処理センタにて実施する。配布プリントをもとに講義も行うが,演習を中心とする。
注意点:
【前半】中学校で学んだ内容よりは難しく感じるかもしれません.また,理科基礎とは重複しない内容となります.生物には,新しい言葉がたくさん登場しますので,予習・復習をしっかりして理解を深めてください.授業時間だけでは,十分な演習ができません.各自で問題集を説くなど,自己学習を行って下さい.授業中にも質問をしますが,授業中にわからないことがあればすぐに質問をしてください.成績の評価は試験を100%とします。
【後半】成績は定期試験,授業中の活動による成果物,および課題(レポート)で評価し、試験50%、授業中の成果物およびレポートを50%とする。特に課題を使って授業中に作業を行うので、与えられた課題を必ずやってくること。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
エネルギーと代謝 |
生命活動とエネルギー,代謝と酵素について理解する.
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2週 |
光合成と呼吸 光合成と呼吸によるエネルギーの流れ |
光合成と呼吸について理解する 光合成と呼吸によるエネルギーの流れについて理解する
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3週 |
遺伝情報を担う物質であるDNAとその構造 |
DNAが遺伝情報担うことおよびその構造を理解する
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4週 |
染色体とDNAの遺伝情報 遺伝情報と遺伝子・ゲノム |
染色体とDNAの遺伝情報について理解する
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5週 |
DNAの遺伝情報とタンパク質 |
DNAの遺伝情報とタンパク質の関係について理解する
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6週 |
RNAのはたらきとタンパク質の合成 |
RNAのはたらきおよび転写と翻訳について理解する
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7週 |
細胞分裂と遺伝情報の分配 分化 |
細胞分裂と遺伝情報の分配について理解する 分化と遺伝情報・遺伝子・ゲノムの関係を理解する
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
ガイダンス、タイムマネジメント |
アカデミックスキルにはどのようなものがあるか説明できる。 1週間の計画を立てることができる
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10週 |
ノートテイキング |
ノートテイキングの技術を知り、ノートを取れる
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11週 |
インターネットを利用した情報の収集と整理
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インターネットを利用して、特許情報や化学文献を検索できる
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12週 |
アカデミック・ライティング1 |
レポートの書き方にそって表およびグラフを書くことができる。
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13週 |
アカデミック・ライティング2 |
レポートの書き方にそって考察を含めたレポートを書くことができる。
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14週 |
プレゼンテーション |
プレゼンテーションの際の注意事項、プレゼンテーションの組み立て方を説明できる。また、簡単な図を描画できる。
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15週 |
学年末テスト |
9から14週についての内容を確認する。
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16週 |
テスト返却 |
試験の結果を確認し、修得できなていない事項について再度復習する。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 2 | 後11,後13 |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 2 | 後12 |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 2 | 後11,後12 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 基礎生物 | 代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。 | 3 | 後1 |
酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。 | 3 | 後1 |
光合成及び呼吸の大まかな過程を説明でき、2つの過程の関係を説明できる。 | 3 | 後2 |
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。 | 3 | 後3,後4 |
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。 | 3 | 後4,後5 |
染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。 | 3 | 後6 |
細胞周期について説明できる。 | 3 | 後7 |
分化について説明できる。 | 3 | 後7 |
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。 | 3 | 後6 |
生物化学 | ヌクレオチドの構造を説明できる。 | 3 | 後3 |
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。 | 3 | 後3,後4 |
DNAの半保存的複製を説明できる。 | 3 | 後4 |
RNAの種類と働きを列記できる。 | 3 | 後5 |
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。 | 3 | 後5,後6 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 他者の意見を聞き合意形成することができる。 | 2 | 後9 |
合意形成のために会話を成立させることができる。 | 2 | 後9 |
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。 | 2 | 後9 |
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる | 2 | 後9 |
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 3 | 後9 |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。 | 2 | 後10 |
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。 | 2 | 後10 |
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。 | 2 | 後10 |
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。 | 2 | 後10 |
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。 | 2 | 後9 |
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。 | 2 | 後9 |