環境生命基礎実験

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 環境生命基礎実験
科目番号 0020 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(環境生命コース) 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 配布プリント
担当教員 小林 正幸,冨永 伸明,劉 丹,榎本 尚也,田中 康徳,出口 智昭,近藤 満,藤本 大輔,大河平 紀司,内田 雅也,伊原 伸治

到達目標

1.実験における安全とはどのようなことかを理解し、安全性に注意を払って実験をおこなうことができる。
2.実験で使用する基本的な実験器具・装置の名称がわかり、これらを正しく使用できる。
3.日本語による文章や、 図表を用いて論理的に説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験における安全とはどのようなことかを理解し、安全に実験をおこなうことができる。実験における安全とはどのようなことかを理解し、安全性に注意を払って実験をおこなうことができる。実験における安全とはどのようなことかを理解していない。安全性に注意を払って実験ができない。
評価項目2各実験で使用する基本的な実験器具・装置の名称が正確にわかり、これらを正しく使用できる。一部に軽微な誤りはあるが各実験で使用する基本的な実験器具・装置の名称がわかり、これらを正しく使用できる。各実験で使用する基本的な実験器具・装置の名称、使用方法がわからない。また、これらの器具・装置を正しく使用できない。
評価項目3得られた成果を正しい日本語による文章や,言いたいことが分かる図表を用いて論理的に説明できる得られた成果を日本語による文章や、 図表を用いて論理的に説明できる得られた成果を,日本語による文章や, 図表を用いて論理的に説明できない

学科の到達目標項目との関係

学習教育到達目標 B-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
新しい発見・発明をすることで生物(化学)分野は進歩してきた。実験は新しい発見・発明には欠かすことのできないことである。今後、今までにない発見・発明(奇異な実験データ)に遭遇した時、それが新しい発見・発明であるかもしれないし、単なるデータの取得ミス(実験の失敗)かもしれない。これらをはっきりさせるには、正しい能力、技術を身に付けるしかなく、これは、あらかじめどうなるかが分かっている実験器具・装置を使用し、正しい結果を出すということを繰り返していくことでしか培われない。本実験の目的は、今後の実験(卒業研究を含む)において必ず使用する基本的な器具や装置を正確に使い、正確なデータを得る能力を身に付けることである。
授業の進め方・方法:
3週目までは、講義と演習形式となる。4週目以降は、4~5人で1グループとして実験を行う。
各実験の目的、手法と注意事項、予想される結果に関する十分な予習を行うこと。また、適宜レポートに関する調査を書籍,文献やインターネットで行うこと。報告書の作成時間は講義時間中にはとれないので、時間外にも行うこと。また、実験内容および操作に関する試験を行うので学習しておくこと。
注意点:
1. 生物分野実験は危険であるという観点に立ち、実験を行うことは非常に重要である。このことは、自身が危険にさらされる行為は、周囲の人間を危険にさらしていることと同じであることを十分認識してほしい。危険はおそれるだけでは、化学の進歩はない。危険性を先人により積み重ねられた経験を理解し、実践することで、十分軽減することがをできる。本実験をこなすという観点ではなく、身に付けるという観点でのぞんで欲しい。
2. 実験の目的,実験操作の概要を把握し,ノートにまとめておくこと.
3. レポートに関しては,読む者が理解しやすいように工夫して書くことが重要です.そのためには,課外の図書館における参考書調べなど必要となります.
4. 指定するレポート期限を厳守すること

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 概要説明
レポートについて
安全教育(1)

レポートの書き方、提出方法について説明する
事故が起こった時の対応について理解する
2週 安全教育(2) 廃液処理の方法について理解する
3週 安全教育(3)
試験
放射線が関係する実験(放射性元素の取り扱いを含む)の注意点を理解する
バイオハザード実験における注意点を理解する
4週 実験器具、装置の使い方(1) 液体、固体、粉末試薬の取り扱いに必要な器具の名称がわかる。
液体、固体試薬を取り扱い、そのために必要な器具の使用方法、使用上の注意点がわかり、その操作の意味を理解する。
5週 実験器具、装置の使い方(2) 光学顕微鏡を使用して拡大観察実験を行う。そのために必要な操作方法、使用上の注意点がわかり、その操作の意味を理解する。
6週 実験器具、装置の使い方(3) オートクレイブを使用して滅菌操作を行う。そのために必要な操作方法、使用上の注意点がわかり、その操作の意味を理解する。
7週 培養実験(1) クリーンベンチを使用して無菌操作を行う。そのために必要な操作方法、使用上の注意点がわかり、その操作の意味を理解する。
8週 培養実験(2) 細胞培養実験を行う。そのために必要な装置の名称、操作方法、使用上の注意点がわかり、その操作の意味を理解する。
4thQ
9週 試験、レポート整理日
10週 実験器具、装置の使い方(4) 液体試薬の取り扱いに必要な器具の名称がわかる。
液体試薬を取り扱い、そのために必要な器具の使用方法、使用上の注意点がわかり、その操作の意味を理解する。
11週 実験器具、装置の使い方(5) 固体試薬の取り扱いに必要な器具の名称がわかる。
固体試薬を取り扱い、そのために必要な器具の使用方法、使用上の注意点がわかり、その操作の意味を理解する。
12週 実験器具、装置の使い方(6) 加熱を行う実験に必要な器具の名称がわかる。
加熱操作を行い、そのために必要な器具の使用方法、使用上の注意点がわかり、その操作の意味を理解する。
13週 酸・塩基滴定実験(1) 目的の濃度の溶液を作成する実験に必要な器具の名称がわかる。
目的の濃度の溶液を作製し、そのために必要な器具の使用方法、使用上の注意点がわかり、その操作の意味を理解する。
14週 酸・塩基滴定実験(2) 中和滴定実験に必要な器具の名称がわかる。
中和滴定実験を行い、そのために必要な器具の使用方法、使用上の注意点がわかり、その操作の意味を理解する。
15週 試験、レポート整理日
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】分析化学実験中和滴定法を理解し、酸あるいは塩基の濃度計算ができる。3後13,後14
生物工学実験光学顕微鏡を取り扱うことができ、生物試料を顕微鏡下で観察することができる。3後5
滅菌・無菌操作をして、微生物を培養することができる。3後6,後7,後8

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合20000800100
基礎的能力0000000
専門的能力20000800100
分野横断的能力0000000