到達目標
1.物理・化学で修得した知識を基に熱力学で用いる物理量について説明できる．
2.熱力学に関する法則を理解し，エンタルピ・エントロピの内容を説明できる．
3.完全ガス・水蒸気の状態変化の計算を的確に行え，代表的な熱機器の作動原理を説明できる．
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
| 評価項目1 | 学習したすべての
物理量の工学的意味と換算が正確にでき，詳細に説明できる
| 重要な物理量について工学的意味と換算が正確にでき，詳細に説明できる
| 物理量について工学
的意味と換算が正確
にできず，その内容を
説明できない
|
| 評価項目2 | 学習した熱力学の法
則およびエンタル
ピ・エントロピの内容
を詳細に説明できる
| 熱力学の重要法則お
よびエンタルピ・エン
トロピについてその
概要を説明できる
| 熱力学の重要法則お
よびエンタルピ・エン
トロピについてその
概要を説明できない
|
| 評価項目3 | 完全ガスの状態方程
式を導くことができ，
その式を利用した状
態変化の計算を的確
に行うことができる
とともに，水蒸気の状
態変化について蒸気
表を用いた計算を状
況に応じて行うこと
ができる
| 完全ガスの状態方程
式を用いた計算がで
きるとともに，水蒸気
の状態変化について，
蒸気表を用いた計算
ができる
| 完全ガスの状態方程
式を用いた計算がで
きるとともに，水蒸気
の状態変化について，
蒸気表を用いた計算
ができない
|
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本科目は，「熱力学」の学問分野の基礎的な部分をわかりやすく，丁寧に講義し，熱エネルギーから仕事への変換について，その本質から理解して，実際の問題に柔軟に対応できる能力の基盤を作ることを目標とするものである．また，エネルギーの生産・消費に伴う環境問題に対しては，主に，地球温暖化現象を取り上げ，そのメカニズムを理解し，温暖化に対する関心を喚起するとともに，温暖化防止に関する技術的知識を身に付けることを目標としている．
授業の進め方・方法:
講義を中心とし，1回の授業ごとに授業内容のまとめをレポートとして提出してもらう．
注意点:
物理学の知識を有することが望ましい．
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
| 前期 |
| 1stQ |
| 1週 |
熱力学への導入、完全ガスの状態方程式、ボイル・シャルルの法則 |
熱力学という学問の歴史と，その学習意義を理解し，勉学意欲の喚起と学習への動機付けができること，これから学習する内容の概略が理解できる．完全ガスの状態方程式から，圧力，体積，温度，質量の関係を計算する事ができる．また，ボイル・シャルルの法則を用いて，等圧変化，等積変化，等温変化に関する計算をする事ができる．
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| 2週 |
熱力学第一法則（1） |
熱力学第一法則を用いて，熱量，内部エネルギー，仕事のエネルギーが保存される事から、第一種永久機関が存在しない事を説明できる．
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| 3週 |
熱力学第一法則（2）
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エンタルピーの概念を説明する事ができ，流動系における熱力学の第一法則を説明する事ができる．
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| 4週 |
熱力学第二法則（1）
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熱力学第二法則を理解して，第二種永久期間が存在しない事を説明できる．
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| 5週 |
熱力学第二法則 （2）
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可逆サイクル，非可逆サイクルについて説明が出来る．カルノーサイクルに関する熱効率を計算する事が出来る．
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| 6週 |
熱力学第二法則 （3）
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エントロピーの概念を説明する事ができ，さまざまな物理現象におけるエントロピーを計算する事が出来る．
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| 7週 |
気体の比熱 |
気体の比熱に関して理解し、等積比熱より等圧比熱が大きい事を説明する事が出来る．
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| 8週 |
【前期中間試験】
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| 2ndQ |
| 9週 |
完全ガスの状態変化（1） |
等圧変化、等積変化、等温変化について、仕事、内部エネルギー、熱量、エントロピーについて計算する事が出来る．
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| 10週 |
完全ガスの状態変化（2） |
断熱変化、ポリトロープ変化について、仕事、内部エネルギー、熱量、エントロピーについて計算する事が出来る．
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| 11週 |
蒸気の持つ特性 |
蒸気に関する物理現象を説明する事ができ、蒸気の状態を蒸気表から調べる事が出来る．
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| 12週 |
ガスサイクル（1） |
カルノーサイクル，ディーゼルサイクルの熱効率，平均有効圧力を計算する事が出来る．
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| 13週 |
ガスサイクル（2） |
サバテサイクル，スターリングサイクル，ガスタービンサイクルの熱効率，平均有効圧力を計算する事が出来る．
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| 14週 |
蒸気タービン機関 |
ランキンサイクルのシステムを説明する事ができ，熱効率，ボイラの加熱量，タービンの仕事をエンタルピーから計算する事ができる．
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| 15週 |
期末試験 |
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| 16週 |
テスト返却と解説 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
| 分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | | 合計 |
| 総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 20 | 0 | 0 | 100 |
| 基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 専門的能力 | 80 | 0 | 0 | 0 | 20 | 0 | 0 | 100 |
| 分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |