エネルギー工学実験Ⅰ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 エネルギー工学実験Ⅰ
科目番号 0011 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 創造工学科(エネルギーコース) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 授業中に配布するテキスト
担当教員 池之上 正人,尋木 信一,河野 晋,清水 暁生,南部 幸久

到達目標

1.班員と協力し,計画的に実験を遂行することができる。
2.専門科目で学んだ知識を理解し,実践・活用することができる。
3.実験した内容および結果を報告書にまとめ,期限までに提出することができる。
4.基礎的な実験項目について一人で実験を行うことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1積極的に班員と協力し,計画的に実験を遂行することができる。班員と協力し,計画的に実験を遂行することができる。班員と協力し,計画的に実験を遂行することができない。
評価項目2専門科目で学んだ知識を理解し,積極的に実践・活用することができる。専門科目で学んだ知識を理解し,実践・活用することができる。専門科目で学んだ知識を理解し,実践・活用することができない。
評価項目3実験した内容および結果を論理的な日本語で報告書にまとめ,期限までに提出することができる。実験した内容および結果を報告書にまとめ,期限までに提出することができる。実験した内容および結果を報告書にまとめ,期限までに提出することができない。
評価項目4基礎的な実験項目について,間違えることなく一人で実験を行うことができる。基礎的な実験項目について,間違い等を自ら修正し,一人で実験を行うことができる。基礎的な実験項目について,間違い等を自ら修正できず,一人で実験を行うことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目では専門科目で学んだ知識をもとに実験を行うことで,専門的知識の理解および計測技術を習得するとともに,実験を通して,計画性や実行力を養う。また,実験後の報告書作成や成果発表を通して,事象の本質を簡潔かつ十分に他人に伝える能力を養う。
授業の進め方・方法:
実験では,クラスを3~5名による班に編制し,班ごとに行う。
配線試験は,1名ごとに行う。
前期1,2週にかけて実験ガイダンスと講義を行う.
前期3~14週と後期1~12週に記載されている実験項目を行い,実験終了後,〆切期日までにレポートを提出する。
前期2回(8,15週),後期2回(8,15週),それまでに提出されたレポートについて指導を行う.
後期13,14週に配線試験を行う.
前期1回,工場見学を行う.
注意点:
評価方法の詳細は次の通りとする。
実験レポート:全項目のレポート点の合計を90点満点に換算する。
配線試験:配線試験を実施し10点満点で評価する。
以上,2つの合計を最終評価とする。
ただし,1通でも未提出のレポートがあった場合には,30点未満とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,安全指導 配布された実験テキストの確認,ならびに学習内容や注意事項,成績の評価方法について理解できる。
実験実習中における注意事項を理解できる。
2週 データ整理 実験で必要となるデータ整理ができる。
3週 重ねの理 重ねの理について理解し,測定ができる。
4週 RCL回路のインピーダンスと共振現象(共振回路) RCL回路のインピーダンスと共振現象を理解し,測定ができる。
5週 RC交流回路(インピーダンスの周波数特性) RC交流回路の周波数特性を理解し,オシロスコープを用いて測定ができる。
6週 倍率器と分流器 倍率器と分流器の原理を理解し,測定ができる。
7週 直流電位差計 直流電位差計の原理を理解し,測定ができる。
8週 レポート指導 レポートの確認を行い,今後のレポート作成に活かすことができる。
2ndQ
9週 鉄心のBH曲線 鉄心のBH曲線について理解し,測定ができる。
10週 ダイオードの特性 ダイオードについて理解し,測定ができる。
11週 実験に関する講義(2) 実験で用いる各種計測器や電気機器について理解し,使用や測定ができる。
12週 シーケンス制御実験(1) リレーシーケンス制御について理解し,配線ができる。
13週 シーケンス制御実験(2) ラダープログラムについて理解し,ラダープログラムを作成できる。
14週 パソコン分解組み立て パソコンの基本構造を理解し,分解・組立てができる。
15週 レポート指導 レポートの確認を行い,今後のレポート作成に活かすことができる。
16週
後期
3rdQ
1週 画像処理1 プログラミングによる画像処理の基本的な概念を理解し,左右反転や上下反転を行うプログラムを作成できる。
2週 画像処理2 プログラミングによる画像処理の基本的な概念を理解し,グレースケール変換や線形変換を行うプログラムを作成できる。
3週 画像処理3 プログラミングによる画像処理の基本的な概念を理解し,画像合成や差分画像を行うプログラムを作成できる。
4週 単相指示電力計による電力の測定 単相指示電力計について理解し,測定ができる。
5週 電力と位相角の関係 電力と位相角の関係について理解し,測定ができる。
6週 過電流継電器の特性試験 過電流継電器の特性試験について理解し,測定ができる。
7週 直流分巻電動機の起動・方向転換・速度制御 直流分巻電動機の起動方法,速度制御および回転方向の転換を理解し,測定できる。
8週 レポート指導 レポートの確認を行い,今後のレポート作成に活かすことができる。
4thQ
9週 直流他励発電機の無負荷試験 直流他励発電機の無負荷試験について理解し,測定できる。
10週 直流分巻発電機の負荷試験(励磁特性・外部特性) 直流分巻発電機の負荷試験である励磁特性および外部特性について理解し,測定できる。
11週 直流複巻発電機の効率試験 直流複巻発電機の効率試験である損失分離法について理解し,測定と計算ができる。
12週 直流電動機の速度特性試験 直流分巻電動機と複巻電動機の速度特性試験について理解し,測定ができる。
13週 電力量の測定 電力量の測定について理解し,測定ができる。
14週 配線試験 電力または電気機器に関する基礎的な実験項目について,一人で機器の選定,回路の配線,実験および測定ができる。
15週 レポート指導 レポートの確認を行い,今後のレポート作成に活かすことができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。4前7
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。4
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。4前5
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。4前1
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。4
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。4前6
ブリッジ回路の平衡条件を適用し、実験結果を考察できる。4前7
重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。4前3
インピーダンスの周波数特性を考慮し、実験結果を考察できる。4前5
共振について、実験結果を考察できる。4前4
ダイオードの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。4前10
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00009010100
基礎的能力0000000
専門的能力00009010100
分野横断的能力0000000