専門創造演習

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 専門創造演習
科目番号 3M002 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 創造工学科(メカニクスコース) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 前期:1
教科書/教材 工業力学入門(改訂版) 伊藤勝悦著,森北出版
担当教員 伊野 拓一郎

到達目標

1.ニュートン力学を解析学で学習した微分,積分を使用して解く事ができる.
2.静力学の現象を理解して,機械工学における問題に適用することができる.
3.動力学の現象を理解して,機械工学における問題に適用することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ニュートン力学を解析学で学習した微分,積分を使用して解く事ができる.ニュートン力学を解析学で学習した微分,積分を使用して解く事がある程度できる.ニュートン力学を解析学で学習した微分,積分を使用して解く事ができない.
評価項目2静力学の現象を理解し,機械工学の分野に応用できる.基本的な静力学の現象を理解し,与えられた現象に適用できる.基本的な静力学の現象を理解できず,与えられた問題に使うことができない.
評価項目3動力学の現象を理解し,機械工学の分野に応用できる.基本的な動力学の現象を理解し,与えられた現象に適用できる.基本的な動力学の現象を理解できず,与えられた問題に使うことができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
メカニクスコースでは,材料力学,流体力学,熱力学,機械力学を4力学と呼び機械工学の根幹をなしている.これらの力学を学ぶにあたり,基礎的な力学の考え方を学ぶ事が本講義の目的である.専門創造演習で学習した内容は上記の4力学だけでなく,機械工作や設計などの応用分野においても力学的な考え方が非常に重要になるので,演習を通して学習を行っていく.
授業の進め方・方法:
スライドによる講義を行なう.教科書の各章終了時にレポートを課すので,次回の授業日の翌日朝8時35分までに提出する.
注意点:
物理学,解析学,専門基礎演習の内容を都度復習しておく.
講義には,必ず関数電卓を持参すること.
「中間試験」を40%,「前期期末試験」を40%,「レポート」を20%で評価する.
「ポートフォリオ」は各回10点満点で採点する.1日遅れる毎に1点を減点する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,力の合成と分解 ①講義の概要と基礎内容を理解できること.
②SI単位や工学単位で力を示す事が出来る.
③1点に作用する力の合力を求める事ができる.
2週 剛体に働く力と合力 ➀1点に2つ以上の力が作用する時の合力を求める事ができる.
②剛体棒に作用する力の合力とその位置を求める事ができる.
3週 力のつり合い ①力とモーメントのつり合い方程式を立てる事ができる.
②支持された剛体棒に作用する反力を計算する事ができる.
③トラスの部材に作用する力を切断法で計算する事ができる.
4週 重心 ➀連結体の重心を計算する事ができる.
➁連続体の重心を計算する事ができる.
5週 重心 ①回転体の重心を計算する事ができる.
②結合体の重心を計算する事ができる.
③穴のあいている物体の重心
6週 直線運動 ➀直線運動する物体の変位,速度,加速度に関する関係式を導出する事ができる.
②落体の運動を計算する事ができる.
7週 平面運動 ①媒介変数であらわされた平面運動を計算する事ができる.
②回転運動する物体の運動を計算する事ができる.
8週 中間試験 7週までの授業内容について,中間試験を受けて授業内容の理解度を確認すること.
2ndQ
9週 運動方程式 ①運動の第一法則(慣性の法則)を説明できること.
②運動の第二法則を説明でき,力,質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができること.
③運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できること.
10週 運動方程式 ①さまざまな問題で運動方程式をたてて計算する事ができる.
②円運動の運動方程式をたてて計算する事ができる.
11週 剛体の運動 ①剛体の慣性モーメントを計算する事ができる.
12週 剛体の運動 ①角運動方程式をたてて計算する事ができる.
②円運動の慣性モーメントを計算する事ができる.
13週 運動量とエネルギー ①動いている物体の運動量を計算できる.
②反発係数を使って反発した物体の計算をする事ができる.
③動く物体のエネルギーを計算する事ができる.
④エネルギー保存則を使って状態を計算する事ができる.
⑤仕事を動力として計算する事ができる.
14週 摩擦と滑車 ①物体が摩擦から受ける力を摩擦係数を使って計算する事ができる.
②動滑車と定滑車を組み合わせた装置の計算をする事ができる.
15週 期末試験 14週までの授業内容について,期末試験を受けて授業内容の理解度を確認すること.
16週 テスト返却と解説 試験結果を確認して,各自の理解度を認識すること.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。3前1,前2,前3
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。3前1,前2,前3
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。3前3
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。3前2,前3
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。3前2,前3
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。3前3
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。3前4,前5
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。3前6,前7
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。3前6,前7
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。3前9,前10
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。3前9,前10
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。3前9,前10
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。3前9,前10,前11,前12
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。3前10,前11,前12
仕事の意味を理解し、計算できる。3前13
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。3前14
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。3前13
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。3前13
動力の意味を理解し、計算できる。3前13
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。3前14
運動量および運動量保存の法則を説明できる。3前13
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。3前10,前11
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。3前10,前11

評価割合

試験発表相互評価態度レポートその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000