内燃機関

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 内燃機関
科目番号 5M019 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(メカニクスコース) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:1
教科書/教材 内燃機関;坂田勝 編集・田坂英紀著(森北出版)
担当教員 伊野 拓一郎

到達目標

1.内燃機関の種類とその特徴による各種分類法を説明できる.
2.内燃機関の基本原理,理論サイクルを理解し,理論熱効率の式を導出できる.
3.内燃機関の構成要素および使用燃料についてその概要を説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1内燃機関の種類とその特徴による各種分類法をもれなく,詳細に説明できる.内燃機関の種類とその特徴による各種分類法の概要を説明できる.内燃機関の種類とその特徴による各種分類法を説明できない.
評価項目2内燃機関の基本原理, 理論サイクルをすべ て理解し,理論熱効率 の式を的確に導出できる.内燃機関の基本原理, 理論サイクルの概要を理解し,理論熱効率の式を導出できる.内燃機関の基本原理, 理論サイクルを理解できず,理論熱効率の式を導出できない.
評価項目3内燃機関の構成要素および使用燃料についてその概要をもれなく詳細に説明できる.内燃機関の構成要素および使用燃料についてその概要を説明できる. 内燃機関の構成要素および使用燃料についてその概要を説明できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目は,熱エネルギーを仕事に変換する機器,すなわち,内燃機関に関しての基礎的知識を習得することを目標としている.内燃機関は交通機関,建設機械などに広範囲に使用されており,機械工学の技術者にとっては,
その作動に関する基礎理論,構造・機能に関する基礎知識および燃料の燃焼に関する基礎理論を修得することが,必要不可欠になっている.さらに,エネルギー変換に伴って出る排出ガスによる環境汚染も重要な問題であ
り,その点に関しても内燃機関の知識が必要となる.本科目では,まず,内燃機関の分類とその構造,性能および応用範囲を整理・理解することから始まり,4年次で履修する「熱力学」で学習するガスサイクルを基本として,実際の各種内燃機関の作動サイクル基礎理論を修得することを最初の目標としている.次に,内燃機関を構成する各要素についてそれぞれの構造と作動原理を修得するとともに,機関性能との関連を理解することを目
標とする.また,燃焼に関しては,燃料の分類とその特徴に関する知識を得ることによって,環境問題への応用における基盤知識の獲得を目標としている.この科目では,当該科目に関する実務経験のある教員が,その経験を活かし講義形式で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
講義を中心とし,数回の授業ごとに授業内容のまとめをレポートとして提出してもらう.
企業が行っている内燃機関に関する環境対策について、調査し発表をしてもらう.
注意点:
熱力学の知識を有することが望ましい.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 内燃機関への導入 内燃機関を学習する意義を理解し,その学習内容を把握できる.内燃機関の分類やエンジンの構造や役割について説明できる.
2週 エンジンの作動原理,エンジンの熱力学
4サイクルエンジン、2サイクルエンジンの原理について説明する事ができ,エンジンの熱効率などを計算する為に熱力学の基礎事項について説明する事ができる.
3週 エンジンの熱力学的サイクル(1) オットーサイクル,ディーゼルサイクルの熱効率を計算する事ができる.
4週 エンジンの熱力学的サイクル(2)
サバテサイクルの熱効率を計算する事ができる.
5週 理論空気サイクルと実際のサイクル 理論空気サイクルの各サイクルの特徴を説明でき,理論空気サイクルと実際のサイクルの違いについて説明する事ができる.
6週 エンジンの出力 内燃機関の動力性能を物理量を用いて説明する事ができる.
7週 エンジンの効率 燃料消費,燃費等を用いてエンジンの効率について説明する事ができる.
8週 【後
期中間試験】
4thQ
9週 燃料
内燃機関に用いる燃料についてその概要を説明でき,オクタン価やセタン価について説明できる.
10週 燃焼
燃焼により発生する熱量や,混合比,空燃比について説明する事ができ,計算が出来る.
11週 吸排気 弁機構や過給装置について説明する事ができる.
12週 ガソリンエンジン・ディーゼルエンジン・冷却と潤滑 ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの燃焼について説明する事ができる.
エンジンの冷却様式や潤滑油について説明する事ができる.
13週 企業の環境対策に関する調査(1) 最新の環境規制・環境対策について調査し,説明する事が出来る.
14週 企業の環境対策に関する発表(2) 最新の環境規制・環境対策について調査し,説明する事が出来る.
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合602000200100
基礎的能力0000000
専門的能力602000200100
分野横断的能力0000000