概要:
本科目は
,
「熱力学」の学問分野の基礎的な部分をわかりやすく
,
丁寧
に講義し,熱エネルギーから仕事への変換について,その本質から理解し
て,実際の問題に柔軟に対応できる能力の基盤を作ることを目標とするも
のである.そのために,理論だけの学習ではなく,教卓上の実験も取り入
れて
,実際の現象をなるべく多く観察し,身近な「熱力学」の知識が身に
付くようにしている.
また
,エネルギーの生産・消費に伴う環境問題に対
しては,主に,地球温暖化現象を取り上げ,そのメカニズムを理解し,温
暖化に対する関心を喚起するとともに,温暖化防止に関する技術的知識を
身に付けることを目標としている.
授業の進め方・方法:
講義を中心とし,
1
回の
授業ごとに授業内容のまとめをレポートとして
提出してもらう.
注意点:
物理学の知識を有することが望ましい.
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 熱流体 | 熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。 | 4 | |
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。 | 4 | |
熱力学の第一法則を説明できる。 | 4 | |
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。 | 4 | |
閉じた系および開いた系が外界にする仕事をp-V線図で説明できる。 | 4 | |
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。 | 4 | |
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。 | 4 | |
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。 | 4 | |
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。 | 4 | |
熱力学の第二法則を説明できる。 | 4 | |
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。 | 4 | |
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。 | 4 | |
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。 | 4 | |
サイクルをT-s線図で表現できる。 | 4 | |