専門工学実験Ⅱ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 専門工学実験Ⅱ
科目番号 0039 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 創造工学科(メカニクスコース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 メカニクスコースで独自に作成した実験手引書
担当教員 篠崎 烈,明石 剛二,坪根 弘明,岩本 達也,坂本 武司

到達目標

1.実験の基礎となる各専門の基礎科目が理解できること.
2.機械の諸性能の試験方法を理解し,実施でき,共同作業ができること.
3.実験目的,内容,実験結果をまとめ,考察を加えた報告書を作成,期限内提出できること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1実験の基礎となる各専門の基礎科目内容を報告書の目的,内容に正しい表現,数式を用いて記述説明できる.実験の基礎となる各専門の基礎科目内容を報告書の目的,内容に記述できる.実験の基礎となる各専門の基礎科目内容を報告書の目的,内容に記述できない.
評価項目2実験装置の理解や,共同作業により得られた実験結果,考察を正しい表現,数式を用いて記述説明できる.実験装置の理解や,共同作業により得られた実験結果,考察を記述できる.実験装置の理解や,共同作業により得られた実験結果,考察を記述できない.
評価項目3正しく実験目的,内容,実験結果をまとめ,正しく深い考察を加えた報告書を作成し,期限内に提出できる.実験目的,内容,実験結果をまとめ,考察を加えた報告書を作成し,期限内に提出できる.実験目的,内容,実験結果をまとめ,考察を加えた報告書を作成し,期限内に提出できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
有明高専の教育目標は実践に強い技術者を送り出すことにあり,これまで多くの企業において高い評価を得てきました.メカニクスコースではこのような技術者を育てるために,設計,製図,実習,各種実験に多くの時間を当てるなど力を入れています.座学で多岐にわたる専門科目を学び,広い専門知識の取得や論理的思考能力の育成を行うと共に,座学で学んだ事柄を実験で確かめることは確たる力を付けるのに役立ちます.
本実験では,教員主導で実験を進めるのではなく,学生自らが実験手引き書を読み,現象を見て考えながら実験を進めます.また学際性を高めるために,工場見学やインターンシップ,発表会等を行います.実験報告書は単に実験結果の記述に終わるのではなく,実験の背景について理解して自分の言葉で記述し,また実験結果については教科書や文献を調べるなど実験結果について適切なマトメと考察を要求します.このように多数の実験で経験した事柄は,企業に入ってからの開発実験現場や製造現場で大いに役立ち,実践に強い技術者,思考能力のある技術者となる事ができます.
授業の進め方・方法:
実験テーマ毎に数名のグループに分かれて各実験を行います.実験は2週(4コマ)で完了し,一つの実験が終了すると次週からは次の実験を行います.実験のスケジュールは実験手引書に添付しています.前期もしくは後期には工場見学を行い,後期にはインターンシップ報告会(4コマ)を実施します.実験報告書の提出期限は原則,実験2回目が完了した次の実験開始日の1限目授業開始前とします.(試験,長期休暇前などは事前に連絡します)なお,提出期限を過ぎた場合は減点します.詳しくは実験手引書を見てください.また,関連する項目(インターンシップ,工場見学)のレポートは実験報告書に含めます.
また,関連する分野について,業界をリードするエンジニアなどからの特別講演等を随時企画して実施します.
注意点:
毎時間の予習を行ない,関数電卓を持参すること.
実験中は,作業服を着用し,安全作業に心がけること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 専門工学実験Ⅰの項目における[1]~[8]の項目を各班に分かれて実施 各項目の到達目標を順次実施する.
2週 専門工学実験Ⅰの項目における[1]~[8]の項目を各班に分かれて実施 各項目の到達目標を順次実施する.
3週 インターンシップ報告会1 夏季休業期間中に各企業で実習してきた内容を決められた時間内にまとめて,発表できる.
4週 インターンシップ報告会2 夏季休業期間中に各企業で実習してきた内容を決められた時間内にまとめて,発表できる.
5週 特別講義 業界をリードする分野,最新の動向などに関する講義を受けて内容を理解する.
6週 工場見学 専門工学に関わる現場を,自らの目で確認して,学んでいる内容が,将来,どのように活かせるかを考えて理解する
7週 [1]機械・電気・測定器・品質管理・評価関連技術実験 機械および電気系分野で使用する機器,測定器および品質管理・評価の方法等を理解する.
8週 [2]機械・電気・測定器・品質管理・評価関連技術実験 機械および電気系分野で使用する機器,測定器および品質管理・評価の方法等を理解する.
4thQ
9週 [3]機械・電気・測定器・品質管理・評価関連技術実験 機械および電気系分野で使用する機器,測定器および品質管理・評価の方法等を理解する.
10週 [4]機械・電気・測定器・品質管理・評価関連技術実験 機械および電気系分野で使用する機器,測定器および品質管理・評価の方法等を理解する.
11週 [5]機械・電気・測定器・品質管理・評価関連技術実験 機械および電気系分野で使用する機器,測定器および品質管理・評価の方法等を理解する.
12週 [6]機械・電気・測定器・品質管理・評価関連技術実験 機械および電気系分野で使用する機器,測定器および品質管理・評価の方法等を理解する.
13週 [7]機械・電気・測定器・品質管理・評価関連技術実験 機械および電気系分野で使用する機器,測定器および品質管理・評価の方法等を理解する.
14週 [8]機械・電気・測定器・品質管理・評価関連技術実験 機械および電気系分野で使用する機器,測定器および品質管理・評価の方法等を理解する.
15週 専門工学実験の総括とまとめ 手を動かして実際の現象を確認しながら取り組んだ内容を振り返り,機械工学に関する関連と意義を考えることができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3後1,後2,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3後1,後2
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3後1,後2,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3後1,後2,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3後1,後2
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3後1,後2,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3後1,後2,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
専門的能力分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。4
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。4
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。4
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。4後1,後2,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。4後3,後4,後6
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。2
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。2
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。2
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。2
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。2
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。2
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。2後1,後2,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。2
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。2
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。2
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。2
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。2
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力000020020
専門的能力000050050
分野横断的能力000030030