電子回路Ⅰ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電子回路Ⅰ
科目番号 4I011 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(情報システムコース) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:1
教科書/教材 これだけ!電子回路:石川洋平著:秀和システム、よ~くわかる最新電子回路の基本としくみ:石川洋平著:秀和システム
担当教員 石川 洋平

到達目標

1.電子回路で使用する素子の動作原理を説明できる。
2.トランジスタを用いた回路の動作を理解できる。
3.帰還回路の構成および動作を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1半導体素子の電気的特性を理解し,グラフを描くことができる。電子回路で取り扱う素子を受動素子と能動素子に分類できる。半導体素子の動作を理解し,分類できる。電子回路で取り扱う素子を受動素子と能動素子に分類できない。半導体素子の動作を理解できない。
評価項目2トランジスタの静特性から増幅度を求めることができる。トランジスタの小信号等価回路から増幅度および入出力インピーダンスを計算できる。トランジスタの動作原理と静特性を理解できる。トランジスタの小信号等価回路を理解し,増幅度を計算できる。トランジスタの動作原理と静特性を理解できない。トランジスタの小信号等価回路を理解し,増幅度を計算できない。
評価項目3負帰還の原理について理解し,説明できる。負帰還の原理について理解できる。負帰還の原理について理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目では,アナログ電子回路の基本的事項について理解する。アナログ電子回路においては,目的である結果を効率的に求める目的で等価回路の考え方が重要であるため,本科目では基本的なアナログ回路に関する等価回路の取り扱いの習熟を目指す。
※本科目はSDGsの17の目標の中で4.「質の高い教育をみんなに」9.「産業と技術革新の基盤をつくろう」を意識して実施します。
授業の進め方・方法:
講義形式(e-learningを含む)で行う。また,適宜,演習問題などを行う。
注意点:
電気回路,電気磁気学を履修もしくは予習していること。また,一般科目のうち,理数系に関する科目を履修していること。
※本科目は学修単位のため事前・事後のレポートの割合が大きいことに注意してください。教員の指示する課外を適切に行うことにより,座学での電子回路の知識習得が効率よくできることを強く意識してください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,電子回路で必要となる電気回路の知識 学習内容や注意事項,成績の評価方法について理解できる。電気回路の基本法則を理解できる。
2週 能動素子と受動素子/線形素子と非線形素子 受動素子と能動素子の特徴を理解できる。線形素子と非線形素子の特徴を理解できる。
3週 ダイオードとトランジスタ ダイオードの直流特性および交流特性を理解できる。BJTとFETの分類および特徴を理解できる。
4週 トランジスタの静特性 トランジスタの静特性を理解できる。
5週 静特性と増幅の関係 静特性から増幅度を求めることができる。
6週 hパラメータを用いた小信号等価回路 hパラメータの意味を理解し,小信号等価回路を描ける。
7週 エミッタ接地増幅回路 エミッタ接地増幅回路の小信号等価回路を描ける。エミッタ接地増幅回路の増幅度を計算できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 コレクタ接地増幅回路とベース接地増幅回路 コレクタ接地増幅回路とベース接地増幅回路の小信号等価回路を描ける。コレクタ接地増幅回路とベース接地増幅回路の増幅度を計算できる。
10週 MOS-FETの小信号等価回路 MOS-FETの小信号等価回路を描ける。
11週 ソース・ドレイン・ゲート接地増幅回路 ソース・ドレイン・ゲート接地増幅回路の小信号等価回路を描け,その増幅度を計算できる。
12週 バイアス回路 バイアス回路の種類とその特徴を理解できる。
13週 帰還回路 帰還増幅回路の原理を理解し,その増幅度を計算できる。
14週 様々な電子回路 演算増幅器を基本とした電子回路の種類を理解できる。
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路ダイオードの特徴を説明できる。3前3
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。3前4,前5,前6,前7
FETの特徴と等価回路を説明できる。3前10
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。3前7,前9,前11
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。3前12
演算増幅器の特性を説明できる。3前13,前14
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。3前14
発振回路の特性、動作原理を説明できる。3前13,前14
変調・復調回路の特性、動作原理を説明できる。3前14
情報系分野その他の学習内容オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。4前1,前2
トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。4前1,前2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000