電子回路Ⅱ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電子回路Ⅱ
科目番号 4I012 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 創造工学科(情報システムコース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:1
教科書/教材 これだけ!電子回路:石川洋平著:秀和システム、よ~くわかる最新電子回路の基本としくみ:石川洋平著:秀和システム
担当教員 石川 洋平,野口 卓朗

到達目標

1.演算増幅器の構成および動作を理解できる。
2.発振回路の動作および特徴を理解できる。
3.受動素子を用いた過渡現象・各種マルチバイブレータの動作・利用方法を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1演算増幅器やトランジスタを用いた帰還回路の増幅度および入出力インピーダンスを計算できる。帰還回路の原理を理解し,増幅度を計算できる。帰還回路の増幅度を計算できない。
評価項目2理想的でない演算増幅器を用いた回路の特性を計算できる。 演算増幅器の特徴を理解し,理想的な演算増幅器を用いた回路の特性を計算できる。 理想的な演算増幅器を用いた回路の特性を計算できない。
評価項目3発振回路の発振条件から発振周波数を計算できる。 発振回路の特徴を理解できる。 発振回路の特徴を理解できない。
評価項目4受動素子を用いた回路の過渡現象・各種マルチバイブレータの動作が理解でき,その利用方法を説明できる。受動素子を用いた回路の過渡現象・各種マルチバイブレータの動作が理解できる。受動素子を用いた回路の過渡現象・各種マルチバイブレータの動作が理解できるない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目では,電子回路Ⅰで学んだトランジスタレベルの回路と負帰還技術をベースにして,演算増幅器やパルス回路の重要性を理解しデジタル回路と共存する上での概念・知識を身につけることを目指す。
※本科目はSDGsの17の目標の中で4.「質の高い教育をみんなに」9.「産業と技術革新の基盤をつくろう」を意識して実施します。
授業の進め方・方法:
講義形式(e-learningを含む)で行う。また,適宜,演習問題などを行う。
※都度演習を行うため進度が前後することがあります。
注意点:
電子回路基礎・電気回路,電気磁気学を履修もしくは予習していること。また,一般科目のうち,理数系に関する科目を履修していること。
※本科目は学修単位のため事前・事後のレポートの割合が大きいことに注意してください。教員の指示する課外を適切に行うことにより,座学での電子回路の知識習得が効率よくできることを強く意識してください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 集積回路と演算増幅器 演算増幅器の中身のトランジスタ回路について理解できる(差動増幅回路・カレントミラー)。
2週 負帰還と演算増幅器 演算増幅器と負帰還の関係について理解できる。
3週 演算増幅器 演算増幅器の特徴と理想的な演算増幅器について理解できる。
4週 反転増幅回路と非反転増幅回路 反転増幅回路および非反転増幅回路の伝達特性を計算できる。
5週 演算増幅器を用いた回路 演算増幅器を用いた回路の伝達特性を計算できる。
6週 実際の演算増幅器 理想的でない演算増幅器について理解できる。
7週 演算増幅器の利用 演算増幅器やトランジスタを用いた回路の利用方法を理解できる。
8週 演算増幅器の利用 演算増幅器やトランジスタを用いた回路の利用方法を理解できる。
4thQ
9週 中間試験
10週 発振回路の基礎 発振回路の原理を理解できる。
11週 LC発振回路・RC発振回路・水晶発振回路 LC発振回路・RC発振回路・水晶発振回路の特徴を理解し,発振条件を計算できる。
12週 R・L・C・ダイオード・トランジスタの過渡応答 受動素子・能動素子の過渡現象を理解できる。
13週 各種マルチバイブレータ 各種マルチバイブレータの原理と回路構成・利用方法を理解できる。
14週 各種電子回路(変調回路・電源回路・発振回路)のまとめ 電子回路の応用例を理解することができる。
15週 期末試験
16週 答案返却および解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。3後11,後12
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。3後1
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。3後1
FETの特徴と等価回路を説明できる。3後1
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。3後1,後2,後3
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。3後1
演算増幅器の特性を説明できる。3後1,後2,後3,後6
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。3後1,後4,後5,後7,後8
発振回路の特性、動作原理を説明できる。3後10,後11,後13,後14
変調・復調回路の特性、動作原理を説明できる。3後14
情報系分野その他の学習内容オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。4後3
トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。4後3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000