電子工学実験Ⅲ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電子工学実験Ⅲ
科目番号 4I015 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 創造工学科(情報システムコース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 適宜、実験書・参考資料として資料を配付する。
担当教員 石川 洋平,野口 卓朗

到達目標

電気回路や論理回路、電子回路などで学んだ理論を、実際の回路部品によるパルス回路・オペアンプ回路等により、その動作や特性を観測・確認できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1パルス回路の動作や特性を観測・確認でき、座学で学んだ理論を活かしてレポートが作成できる。パルス回路の動作や特性を観測・確認できる。パルス回路の動作や特性を観測・確認できない。
評価項目2トランジスタ・オペアンプを用いた回路の動作や特性を観測・確認でき、座学で学んだ理論を活かしてレポートが作成できる。トランジスタ・オペアンプを用いた回路の動作や特性を観測・確認できる。トランジスタ・オペアンプを用いた回路の動作や特性を観測・確認できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
4年次の電子工学実験Ⅱでは、マイクロプロセッサによる機器の制御技術について学んだ。電子工学実験Ⅲでは、主にパルス回路・デジタル回路・トランジスタ・オペアンプを用いた実験・実習を行う。したがって、電気回路、電子回路、論理回路などを俯瞰的に理解しておく必要がある。また、逆に実験・実習を通じて、これらの科目の理解をより深めることになる。
授業の進め方・方法:
実際の電気回路、電子回路、論理回路、実習ボードなどを用いて、実験・実習を行う。特に、電源・信号発生器・オシロスコープ等の計測機器の取り扱いになれることが重要である。また、回路シミュレータを活用して、回路に慣れ親しむ機会を増やす。※FA(Factory Automation)に関わるPLC(Programmable logic controller)についても演習を行う。
注意点:
得られた実験・実習の結果を含む、テーマ毎のレポートにより評価する。理論的な現象・動作の実験による検証と理解、実験の結果の分析・考察、ならびにそれらをまとめたレポートのわかりやすさの程度を評価する。基本的にレポート作成は授業時間外に行う。※ICの抜き差しや繊細なプロービングが必要となる実験もあるため、集中して実験に取り組んでほしい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 実験の位置付けと解説 実際の実験に取り組む前に、この実験・実習の位置付けを理解する。また、実験の進め方やレポートの提出方法、評価方法などについて認識すること。
2週 各種計測機器類の概要 実験で用いる計測機器類や器具類について、その操作方法を含めて、役割等を理解する。同時に、実験中の安全確保のための注意事項についても理解すること。
3週 パルス・デジタル回路 計測器を用いたパルス・デジタル回路の基本計測ができること。
4週 パルス・デジタル回路 各種基本ロジック回路の応答を理解できること。
5週 パルス・デジタル回路 発振を理解できること。
6週 パルス・デジタル回路 タイマ・フリップフロップを理解できること。
7週 パルス・デジタル回路 カウンタ・ADCを理解できること。
8週 アナログ回路 両電源の作り方とオペアンプの諸特性を理解できること。
4thQ
9週 アナログ回路 オペアンプ回路の各種演算を理解できること。
10週 アナログ回路 オペアンプ回路の各種演算を理解できること。
11週 パルス・デジタル・アナログ回路概説 これまで学んだ回路のつながりと計測の重要性を理解できること。
12週 回路シミュレータ演習 コンピュータによる回路シミュレーションにより多くの回路を理解すること。
13週 回路シミュレータ演習 コンピュータによる回路シミュレーションにより多くの回路を理解すること。
14週 電子回路Ⅰ・電子回路Ⅱとの関連解説 電子工学実験Ⅱで学んだ知識と座学の電子回路Ⅰ・Ⅱとの関連を学び、学習する内容との連携について理解できること。
15週 総まとめ 電子回路・実験・シミュレーションの関係について説明できること。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後12,後13
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。3後1,後11,後14,後15
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。3後8,後9,後10,後12,後13
情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】論理回路などハードウェアを制御するのに最低限必要な電気電子測定ができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力0000000
専門的能力00001000100
分野横断的能力0000000