到達目標
1.コンピュータネットワークの基本的な仕組みと要素技術を説明できる
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | コンピュータネットワークの基本的な仕組みと要素技術を的確に説明できる | コンピュータネットワークの基本的な仕組みと要素技術を説明できる | コンピュータネットワークの基本的な仕組みと要素技術を説明できない |
評価項目2 | | | |
評価項目3 | | | |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
ワールドワイドウェブ(WWW: World Wide Web)が1989年に開発されて1993年頃から広く普及して以来、インターネットは我々の社会生活になくてはならないものとなっている。我々の社会にはインターネットを始め、さまざまなコンピュータネットワークが存在するが、それらの果たす役割は大きい。
本授業の目標は、コンピュータネットワークの基本的な仕組みおよび要素技術を理解することである。具体的には、コンピュータネットワークの一つとしてインターネットに着目し、インターネットの仕組み、発展の歴史および現状を学ぶ。また、ネットワークアーキテクチャとは何かということを理解し、コンピュータの相互接続のための国際規格であるOSI参照モデルおよび各層の機能について知る。さらに、物理層における電気的特性、メディアアクセス方式、誤り制御技術、フロー制御技術、経路制御技術を学ぶ。
なお、本科目はSDGsの目標「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」に合致している。
授業の進め方・方法:
〇本科目の1単位(2単位)あたりの学習時間45時間(90時間)の内訳は次のとおりである。すなわち、15時間(30時間)を授業時間、30時間(60時間)を自学時間とする。そのため、授業時間外の学習を重視する。
〇まず授業の予習としてWeb等を用いて授業で扱う内容をあらかじめ主体的に調査し、その後、授業において講義形式で説明を受けて確かめる。さらに理解を深めるために計算問題等に授業中あるいは宿題として取り組む。
〇授業における解説にはパワーポイントを用いる。
注意点:
〇総合成績は定期試験70%、課題(ポートフォリオ)30%の割合で算出する。
〇ポートフォリオの割合は30%と比較的高くなっており、課題を重視している。
〇毎回の課題にしっかり取り組み、締切期限内に提出すること。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
・ガイダンス ・情報通信白書 |
・科目の概要と目的を理解できること ・情報通信白書を読み、日本における情報通信の現状を知ることができること
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2週 |
・ネットワークの効用 ・ネットワークのハードウェア構成 |
・ネットワークの効用を説明できること ・ネットワークのハードウェア構成を説明できること
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3週 |
・ネットワークのソフトウェア構成 |
・ネットワークのソフトウェア構成を説明できること ・プロトコルとは何かを説明できること ・TCP/IPとは何かを説明できること ・インターネットにおける階層化モデルの各層の機能を説明できること ・OSI参照モデルを説明できること
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4週 |
・IPアドレス |
・IPアドレスの10進数・2進数の変換の計算ができること ・サブネット化の計算ができること
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5週 |
・各層のプロトコル(アプリケーション層、トランスポート層) |
・クライアントサーバモデルを説明できること ・トランスポートプロトコルであるTCPとUDPの機能を説明できること ・ポート番号を説明できること
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6週 |
・各層のプロトコル(インターネット層、データリンク層、物理層) ・インターネットの歴史
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・インターネットプロトコルIPの概要を説明できること ・MACアドレスを説明できること ・伝送速度の単位は何かを説明できること ・インターネットの歴史について簡単に説明できること
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7週 |
・ドメインネームシステム(DNS)
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・DNSシステムの仕組みを説明できること
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8週 |
・前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
・試験返却と解答 ・プロトコル体系 ・ネットワーク接続機器 |
・試験解説を通して理解を深めること ・階層化(レイヤ化)とは何かを説明できること ・ネットワークアーキテクチャとは何かを説明できること ・OSI参照モデルの各層の機能を説明できること ・リピータ、ブリッジ、ルータ、ゲートウェイについて説明できること
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10週 |
・物理層
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・伝送媒体の帯域制限による波形歪みを説明できること ・ベースバンド伝送方式、帯域伝送方式を説明できること ・変調速度、伝送速度を計算で求めることがでること ・最大伝送速度を計算することができること
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11週 |
・メディアアクセス制御
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・メディアアクセス制御とは何かを説明できること ・CSMA方式を説明することができること ・イーサネットについて説明することができること ・CSMA/CD方式を説明することができること
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12週 |
・誤り制御 |
・誤り制御とは何かを説明することができること ・CRC符号を求めることができること ・生成多項式をもとにCRCチェックビットを生成するレジスタ回路の構成図を書くことができ、回路の状態遷移を求めることができること ・ARQ方式について説明できること ・TCPにおける誤り制御を説明できること
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13週 |
・経路制御 |
・経路制御とはなにかを説明できること ・ダイクストラ法で最短経路を求めることができること
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14週 |
・フロー制御 |
・フロー制御・輻輳制御とは何かを説明できること ・ウィンドウフロー制御方式について説明できること
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15週 |
・前期末試験 |
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16週 |
・テスト返却と解説 ・ネットワークコマンド |
・試験解説を通して理解を深めること ・各種ネットワークコマンドの機能を知り、実行できること
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 情報通信ネットワーク | プロトコルの概念を説明できる。 | 4 | 前3 |
プロトコルの階層化の概念や利点を説明できる。 | 4 | 前9 |
ローカルエリアネットワークの概念を説明できる。 | 4 | 前8 |
インターネットの概念を説明できる。 | 4 | 前1,前2,前7,前9,前12,前14 |
TCP/IPの4階層について、各層の役割を説明でき、各層に関係する具体的かつ標準的な規約や技術を説明できる。 | 4 | 前5,前6 |
主要なサーバの構築方法を説明できる。 | 4 | 前5 |
ネットワークを構成するコンポーネントの基本的な設定内容について説明できる。 | 4 | 前4,前13,前16 |
無線通信の仕組みと規格について説明できる。 | 4 | 前10 |
有線通信の仕組みと規格について説明できる。 | 4 | 前10 |
SSH等のリモートアクセスの接続形態と仕組みについて説明できる。 | 4 | 前5 |
基本的なルーティング技術について説明できる。 | 4 | 前13 |
基本的なフィルタリング技術について説明できる。 | 4 | 前5 |
情報通信ネットワークを利用したアプリケーションの作成方法を説明できる。 | 4 | 前5 |
その他の学習内容 | 基本的なアクセス制御技術について説明できる。 | 4 | 前11 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 0 | 30 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 0 | 0 | 0 | 30 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |