到達目標
1.情報理論で取り扱う情報源と情報量の定義を理解して,情報量を計算することができる。さらに,ベイズの定理を理解して相互情報量を計算することができる.
2.マルコフ情報源を理解して状態の遷移,定常確率を計算することができる.
3.情報源符号化の原理を理解して,実際にハフマン符号を構成することができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 通信系のモデルを理解できて平均情報量を計算し,ベイズの定理を理解して相互情報量を計算できること. | 平均情報量や相互情報量を計算できること. | 通信系のモデルを理解できずに平均情報量や相互情報量が計算できない. |
評価項目2 | マルコフ情報源を理解して状態遷移が導き出せ,定常確率を計算できること. | 状態遷移および定常確率を計算できること. | マルコフ情報源を理解できず,状態遷移と定常確率が計算できない. |
評価項目3 | 情報源符号化の原理を理解して,ハフマン符号を構成することができる. | ハフマン符号を構成することができる. | 情報源符号化の原理を理解できず,ハフマン符号を構成することができない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
現在の高度情報化社会が発達した理論的な基盤である情報理論について学習して理解を深める.情報理論Iでは主に情報量と情報源符号化について授業を行う.本科目は,SDGsの17の目標のうち「9. 産業と技術革新の基盤をつくろう」に関連している.
授業の進め方・方法:
講義形式で行う.演習は適宜行う.最終成績は2回の定期試験の平均点を80%,課題レポートの評価を20%とする.この科目は学修単位科目のため, 事前・事後学習としてレポートを実施します.
注意点:
確率、対数や行列計算などの数学的知識を習得していることが前提です.また情報ネットワークや通信工学や情報論理学とも関連があります.課題レポートの提出期限は厳守です.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
通信系の概論 |
通信系の概略が理解できること.
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2週 |
情報源と情報量1 |
エントロピーの導入が理解できること.
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3週 |
結合確率と条件付き確率 |
結合確率と条件付き確率を理解でき,計算ができること.
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4週 |
ベイズの定理 |
ベイズの定理が理解でき,計算ができること.
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5週 |
情報源と情報量2 |
情報量の計算ができること.
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6週 |
相互情報量 |
相互情報量の計算ができること.
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7週 |
前中間試験 |
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8週 |
テスト返却と解説 |
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2ndQ |
9週 |
マルコフ情報源1 |
マルコフ情報源が理解できること.
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10週 |
マルコフ情報源2 |
マルコフ情報源の定常確率が理解できること.
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11週 |
情報源符号化定理 |
情報源符号化定理が理解できること.
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12週 |
ハフマン符号の構成 |
ハフマン符号の構成ができること.
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13週 |
拡大情報源の取り扱い |
拡大情報源の取り扱いが理解できること.
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14週 |
演習 |
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
テスト返却と解説 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 情報数学・情報理論 | 情報量の概念・定義を理解し、実際に計算することができる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前14 |
情報源のモデルと情報源符号化について説明できる。 | 4 | 前1,前2,前5,前6,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 160 | 0 | 0 | 0 | 40 | 0 | 200 |
基礎的能力 | 80 | 0 | 0 | 0 | 20 | 0 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 80 | 0 | 0 | 0 | 20 | 0 | 100 |