電磁気学

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電磁気学
科目番号 5I015 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(情報システムコース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:1
教科書/教材 「ミニマム電気磁気学」;多々良 源 著/培風館
担当教員 松野 哲也

到達目標

到達目標
1.電磁気学で使用するベクトル解析の基本初歩問題を解くことができる。
2.電荷、電界、電位およびそれらの関係性を理解できる。
3.電流、磁界、磁束密度およびそれらの関係性を理解できる。
4.電磁誘導の法則を理解できる。
5.マクスウェルの法則から電磁波を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ベクトル解析の勾配,発散,回転の物理的意味を理解できる.ベクトル解析の計算法を理解し計算ができる.ベクトル解析の演算記号を認識できない.
評価項目2法則を駆使して電荷,電界,電位と相互の関係を計算で示すことができる.電荷,電界,電位の物理的意味と単位を理解できる.また,それらの相互の関係を法則(名)とともに理解できる.電荷,電界,電位の物理的意味を明確に分類できない.
評価項目3法則を駆使して電流,磁界,磁束密度と相互の関係を計算で示すことができる.電流,磁界,磁束密度の物理的意味と単位を理解できる.また,それらの相互の関係を法則(名)とともに理解できる.電流,磁界,磁束密度の物理的意味を明確に分類できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目では,電磁気学の基本的事項について理解する.電磁気学においては,基本法則を理解し問題解決のための法則運用の考え方が重要であるため,本科目では電磁現象に関する基本的な法則の取り扱いの習熟を目指す.
 本科目はSDGsの17の目標のうち「9. 産業と技術革新の基盤をつくろう」に関連している.
授業の進め方・方法:
講義形式で行う.
注意点:
電気回路を履修していること.また,一般科目のうち理数系に関する科目を履修していること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 クーロンの法則とアンペールの法則 クーロンの法則とアンペールの法則を理解し説明できる.
2週 静電場,微分方程式は物理現象を記述する 静電場について理解する.微分方程式の意味を理解し説明できる.
3週 ベクトル場,発散,回転,ガウスの定理 ベクトル場に関する基本演算を実行できる.ガウスの定理を理解し説明できる.
4週 静磁場,ストークスの定理 静磁場について,およびストークスの定理を理解し説明できる..
5週 アンペールの法則(微分形と積分形) アンペールの法則を理解し説明できる.
6週 ポテンシャル(スカラ,ベクトル),ゲージ変換 ポテンシャルを理解する.ゲージ変換を理解し説明できる.
7週 ラプラス方程式 ラプラス方程式を理解し説明できる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 時間変動する場,誘導起電力 時間変動する場,誘導起電力を理解し説明できる.
10週 変位電流,インダクタンス 変位電流,インダクタンスを理解し説明できる.
11週 波動方程式 波動方程式を理解し説明できる..
12週 電磁場 電磁場を理解し説明できる.
13週 物質の電気的・磁気的性質 物質の電気的・磁気的性質の由来を理解し説明できる.
14週 電気分極,磁気分極,屈折,強磁性体,金属中の電磁場 電気分極,磁気分極,屈折,の仕組みを理解し説明できる.
金属中の電磁場について理解し説明できる.
15週 期末試験 金属中の電磁場の特徴を理解し説明できる.
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。3前6
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3前6
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。3前6,前12
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。3前6
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。3前12
理想変成器を説明できる。3前12
電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。3前2
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。3前2,前3
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。3前2,前3
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。3前4
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。3前5
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。3前4,前5
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。3前4,前5
静電エネルギーを説明できる。3前4,前5
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。3前7
電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて計算できる。3前7,前10
電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる。3前9,前10
磁界中の電流に作用する力を説明できる。3前11
ローレンツ力を説明できる。3前11
磁気エネルギーを説明できる。3前12
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。3前11
自己誘導と相互誘導を説明できる。3前11
自己インダクタンス及び相互インダクタンスを求めることができる。3前11,前12
電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。4前11
計測SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。3前1,前13

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力500000050
専門的能力500000050
分野横断的能力0000000