制御工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 制御工学Ⅱ
科目番号 5I017 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 創造工学科(情報システムコース) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:1
教科書/教材 「制御基礎理論 - 古典から現代まで -」中野道雄,美多 勉 / コロナ社
担当教員 松野 哲也

到達目標

1.状態方程式で記述されたシステムの安定性を判定できる.
2.与えられた条件を実現する状態フィードバック係数ベクトルを算出できる.
3.与えられたサーボ系の動作を予測できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1状態方程式で記述されたシステムの安定性,可制御性,可観測性を判定できる.状態方程式で記述されたシステムの安定性を判定できる.状態方程式で記述されたシステムの安定性,可制御性,可観測性を判定できない.
評価項目2与えられた条件を実現する状態フィードバック係数ベクトルを極配置法および最適レギュレータに基づく考え方を用いて算出できる.与えられた条件を実現する状態フィードバック係数ベクトルを極配置法に基づく考え方を用いて算出できる.与えられた条件を実現する状態フィードバック係数ベクトルを算出できない.
評価項目3与えられたサーボ系の動作を計算に基づき定量的に予測できる.与えられたサーボ系の動作を定性的に予測できる.与えられたサーボ系の動作を予測できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 B-4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
状態方程式で記述されたシステムの現代制御理論を学ぶ.

授業の進め方・方法:
講義主体で授業が行われる.ここでは,状態方程式で表された制御モデルを理論的に取り扱う方法を学ぶ.

注意点:
ラプラス変換,線形代数,微分方程式の基礎が必要である.

◎B-2(d-1):専門分野の内容を理解していること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 状態方程式と伝達関数 簡単なシステムを状態方程式で記述できる.
状態方程式から伝達関数を求めることができる. 
2週 状態方程式と状態推移行列 状態方程式から解の振る舞いを予測できる.
3週 安定性と固有値(極) システムの固有値(極)からそのシステムの安定性を判別できる.
4週 安定判別法 システムの状態方程式あるいは伝達関数から,そのシステムの安定性を判別できる.
5週 座標変換 与えられた状態方程式を座標変換できる.
6週 対角正準形式と可制御性・可観測性 システムの対角正準形式を求めることができる.
システムの可制御性と可能観測性を判別できる.
7週 可制御正準形式 システムの可制御正準形式を求めることができる.
8週 後期中間試験
4thQ
9週 状態フィードバック制御と安定化 指定された閉ループ系の固有値から状態フィードバック係数ベクトルを求めることができる.
10週 オブザーバと状態変数の再現 オブザーバが状態変数を再現する仕組みを説明できる.
11週 補償器としてのオブザーバ 補償器としてのオブザーバの仕組みを説明できる.
12週 状態フィードバック制御系とサーボ系 サーボ系とは何か,説明できる.
13週 内部モデル原理と制御系の形 内部モデル原理について説明できる.
14週 頑健性と定置制御系 頑健性について説明できる.
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野制御伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。4後1,後2
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。4後1,後2
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。4後2
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。4後2,後12
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。4後2
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。4後3,後4,後9,後12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000