通信工学

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 通信工学
科目番号 5I018 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(情報システムコース) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:1
教科書/教材 徹底図解 通信のしくみ 改訂版、高作義明/新星出版社
担当教員 佐々木 伸一

到達目標

1.通信の基礎知識(装置・有線/無線・アナログ/デジタル・伝送方式・信号変換)を理解できること。
2.ネットワークの基礎知識(ネットワーク構成・インターネット通信・無線通信方式)を理解できること。
3.音声通信の基礎知識(固定電話の仕組み・モバイル通信とIP電話)を習得すること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1通信に必要となる基礎的項目について,十分正確に説明できる通信に必要となる基礎的項目について説明できる通信に必要となる基礎的項目を習得していない
評価項目2ネットワークに関する基礎的な項目について,十分正確に説明できるネットワークに関する基礎的な項目について,説明できるネットワークに関する基礎的な項目について説明できない
評価項目3音声通信と放送に関する基礎的項目について,十分正確に説明できる音声通信と放送に関する基礎的項目について,説明できる音声通信と放送に関する基礎的項目について,説明できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 B-4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気通信は電信に始まり、電話や無線通信といった一連の発明・発見によって進歩を続けた。その後、通信需要の高まりに対応する形で、半導体技術、情報処理とデータ通信のための計算機関連諸技術、さらに光通信技術などの関連技術を取り込みながら今日に至っている。
現在の電気通信はハード、ソフトが融合した幅広い分野の技術に支えられている。したがって、電子情報系の学生が、目指す専門は異なってもそれらに密接に関連した情報通信に関する基礎的な素養を修得できることを目標として授業を構成している。
この科目では、当該科目に関する実務経験のある教員が、その経験を活かし講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
講義形式で実施する。毎回,予習レポートと復習レポートを課し,復習レポートにより理解度を確認する。
注意点:
試験成績を全体の50%として評価し,残りの50%を予習・復習レポートを含めて,ポートフォリオにより評価します。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 [1章]最新の通信装置の構造としくみ
・色々な最新通信装置概要
・最新の通信装置の構造としくみ
を理解する
2週 [2章]通信の基礎知識
・通信のはじまり(p.36)
・有線・無線(p.38)
・有線伝送(ケーブルについてp.40, p.42)
・電気通信のはじまり
・通信に利用されるケーブル
について説明できること
3週 [2章]通信の基礎知識
・無線伝送(p.44)
・アナログ信号とデジタル信号(p.46)
・アナログからデジタル信号に変える(p.48)
・電波の性質
・デジタル信号のメリット
・標本化定理の説明できる
・標本値を符号化(nビット)できること
について説明できること
4週 [2章]通信の基礎知識
・中継と伝送方式(p.50)
・電気信号を光りに変える(p.52)
・周波数を変える(p.54)
・多重化技術(p.56)
・光通信に用いられる素子の例をあげること
ができ,
・コヒーレント光
・レーザーの発光原理
・アナログとデジタルの変調方式
・多重化(電気・光)
を理解する
5週 [3章]ネットワークのしくみ
・ネットワーク通信の起源(p.60)
・LANの配線形態(p.62)
・MACフレーム(p.68)
・トークンリングのしくみ(p.72)

・起源時のコンピュータの利用形態
・ネットワーク可のメリット
・LAN,MAN,WAN
・代表的な3つの配線形態
・MACフレーム
・トークンパッシングの動作
・FDDI
を理解する
6週 [4章]インターネット通信のしくみ
・インターネットの構造(p.82)
・インターネット通信のしくみ(p.84)
・ドメイン名とIPアドレス(p.88)
・国内におけるインターネット接続構成
・インターネットでデータが届く仕組み
・パケット通信の特徴
・IPアドレス,MACアドレス
について理解する
7週 [4章]インターネット通信のしくみ
・ファイアウオール(p.98)
・WEB,メール(p.100, p.102)
・電子認証(p.104)
・ファイアウォールの役目
・WEB, 電子メールのしくみ
・HTML HTTP
・暗号方式
について理解する
8週 中間試験
4thQ
9週 ・テスト返却と解説
[5章]無線通信のしくみ
・無線通信の種類(p.114)
・無線通信の伝送方式(p.116)
・無線LANのセキュリティ(p.122)
・VLF,MF,LF,HF,UHF,VHF等の意味
・電波の伝わり方
・多重方法
・認証方法/暗号化
を理解する
10週 [6章]固定電話のしくみ
・固定電話の始まり(p.128)
・つながるしくみ(p.130)
・加入者線(p.132)
・電話網の構造としくみ(p.134)
・送話,受話のしくみ
・1対の線で話しながら聞くことができるしくみ
・国内の電話機の歴史
・ダイヤル/プッシュボタン
・網構成と交換機の役目
を理解する
11週 [6章]固定電話のしくみ
・緊急電話と公衆電話(p.136)
・電話番号のしくみ(p.140)
・電話回線とインターネット(p.144)
・公衆電話サービス
・国際電話のかけ方
・インターネットアクセス回線
を理解する
12週 [7章]モバイル通信のしくみ
・携帯電話の変遷(p.148)
・伝送のしくみ1(p.150)
・伝送のしくみ2(p.152)
・はじまりから第2世代
・多元接続方式
・IMT-2000
・第3世代から第4世代
について理解する
13週 [7章]モバイル通信のしくみ
・つながるしくみ(p.154)
・電波の割り当て(p.156)
・基地局(p.158)
・位置把握(p.160)
・異なる事業者間での通話
・使用周波数とアンテナ長
・基地局
・移動しても通話が途切れない仕組み
を理解する
14週 [8章]IP電話のしくみ
・IP電話とは(p.172)
・通話のしくみ(p.174)
・SIPサーバー
・つながるまでの手順
について理解する
15週 期末試験
16週 ・テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野その他の学習内容メディア情報の主要な表現形式や処理技法について説明できる。4後2,後3
ディジタル信号とアナログ信号の特性について説明できる。4後2,後3
情報を離散化する際に必要な技術ならびに生じる現象について説明できる。4後2,後3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50000500100
基礎的能力0000000
専門的能力50000500100
分野横断的能力0000000