電子工学実験Ⅰ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電子工学実験Ⅰ
科目番号 0014 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 創造工学科(情報システムコース) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 配布プリント
担当教員 森 紳太朗,原 武嗣,森山 英明

到達目標

1.実験の原理や手順に従い、データを測定できる。
2.データを整理してグラフや表から必要な情報を読み取り、考察を行える。
3.実験の結果をレポートとしてまとめることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験の詳細な原理や手順を理解して、自らデータの測定ができること。実験の原理を理解して手順通りにデータの測定ができること。実験の原理を理解しできない。手順通りにデータの測定ができない
評価項目2データを整理してグラフや表を作成し、そこから各データ間の関連性や誤差の評価などを詳細に行える。 データを整理してグラフや表を作成し、考察することができる。 データを整理してグラフや表を作成することができない。考察することができない。 データを整理してグラフや表を作成し、考察することができる。データを整理してグラフや表を作成することができない。考察することができない。
評価項目3測定したデータやグラフ、使用した回路などを定められた書式に従って丁寧で可読性の高いレポートを作成することができる。測定したデータやグラフ、使用した回路などを定められた書式に従ってレポートを作成することができる。測定したデータやグラフ、使用した回路などを定められた書式に従ってレポートを作成することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電子工学実験は、その関連科目の講義で学習したことに現実感を与え、より深い理解を促すために行うもので、様々な現象の実験データが理論通りの結果を示すか検討や考察を行い、定められた書式に従ったレポートを作成し、電子工学に関連する事項について現実感をもって理解します。
授業の進め方・方法:
通年を定期試験ごとに区切る4半期に分け、その各4半期で班ごとに順次6テーマの実験を行う。各テーマに対して実験レポートを提出する。総合成績はすべての実験レポートの評価を100点満点で評価し、その平均点とする。ただし、未提出のレポートがある場合は原則として30点未満の評価とする。
注意点:
3学までに学習する電気回路、電気電子計測、論理回路、および4学年で学習する電子回路、半導体工学などの電子工学系科目の知識が必要です。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実験の概要説明
2週 電池の特性 電池の特性の実験を行い、特性を理解してレポートが書けること。
3週 電源の特性 電源の特性の実験を行い、特性を理解してレポートが書けること。
4週 オームの法則 オームの法則の実験を行い、法則を理解してレポートが書けること。
5週 キルヒホッフの法則 キルヒホッフの法則の実験を行い、法則を理解してレポートが書けること。
6週 ブラウン管オシロスコープ1 ブラウン管オシロスコープの操作を習得し、レポートが書けること。
7週 ブラウン管オシロスコープ2 ブラウン管オシロスコープの操作を習得し、レポートが書けること。
8週 実験の概要説明
2ndQ
9週 論理回路1 基本的な論理回路の接続と動作が理解できてレポートが書けること。
10週 RC回路の過渡現象 RC回路の過渡現象を理解し、測定したデータからレポートが書けること。
11週 交流電圧電流と電力 交流電圧電流と電力を理解し、測定したデータからレポートが書けること。
12週 RL直列回路 RL直列回路の動作特性を理解し、測定したデータからレポートが書けること。
13週 直流リレーの特性 直流リレーの動作原理を理解し、測定したデータからレポートが書けること。
14週 インダクタの製作と測定 インダクタを制作し、特性を測定してレポートが書けること。
15週 前期レポートに対する講評
16週
後期
3rdQ
1週 実験の概要説明
2週 論理回路2 加算器の原理を理解し、回路を構成して動作を確認してレポートが書けること。
3週 直流モータの運転特性 直流モータの運転特性を理解し、測定したデータをもとにレポートが書けること。
4週 シーケンス回路 シーケンス回路を構成することができ、実験結果からレポートが書けること。
5週 RC直列回路の特性 RC直列回路の動作特性を理解し、測定したデータからレポートが書けること。
6週 トランジスタのスイッチ動作 トランジスタのスイッチ動作を理解して測定したデータからレポートが書けること。
7週 キャパシタの製作と容量測定 キャパシタを制作し、特性を測定してレポートが書けること。
8週 実験の概要説明
4thQ
9週 LaTeXによる文書作成1 LaTeXの使用方法、書式を習得して文章作成ができるようになること。
10週 LaTeXによる文書作成2 LaTeXの使用方法、書式を習得して文章作成ができるようになること。
11週 バイポーラトランジスタの特性 バイぴーらトランジスタの動作特性を測定して得られた結果からレポートが書けること。
12週 ゲルマニウムラジオの製作 ゲルマニウムラジオの動作原理を理解し、実際に作成して試聴し、レポートが書けること。
13週 RLC直列回路の特性 RLC直列回路の動作特性を理解し、測定したデータからレポートが書けること。
14週 レポート作成
15週 後期レポートに対する講評
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。4
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。4
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4
電磁気静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。4
静電エネルギーを説明できる。4
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。4
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。4
情報系分野その他の学習内容オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。4
トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。4
少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。4
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。4
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。4
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。4
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。4
論理回路の動作について実験結果を考察できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力0000000
専門的能力00001000100
分野横断的能力0000000