建築環境工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 建築環境工学Ⅰ
科目番号 3A007 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(建築コース) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 最新建築環境工学;田中俊六他/井上書院
担当教員 窪田 真樹

到達目標

1.自然環境と建築計画について理解できる
2.室内外の安全安心な熱の調整について説明できる
3.光の調整と採光計画について説明できる
4.照明と色彩計画について説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1自然環境と建築計画について説明でき、建築計画に適用できる自然環境と建築計画について理解できる自然環境と建築計画について理解できない
評価項目2室内外の安全安心な熱の調整について説明でき、調整手法を概説できる室内外の安全安心な熱の調整について説明できる室内外の安全安心な熱の調整について説明できない
評価項目3光の調整と採光計画について説明でき、建物への調整計画が概説できる光の調整と採光計画について説明できる光の調整と採光計画について説明できない
評価項目4照明と色彩計画について説明でき、色彩調節の方法が概説できる 照明と色彩計画について説明できる 照明と色彩計画について説明できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
室内外及び都市環境について、人間が健康に生活できる環境調整を概説する。建築環境工学Ⅰでは、環境要素の熱と光の物理的側面と生活する人間が健康や快適を得られるようにする方策について学ぶ。
※SDGsの目標3・11に関連する。
授業の進め方・方法:
講義を中心とするが、授業内容の理解を定着させるため、講義中に演習問題を実施する。また、授業内容復習のために、レポート課題を課す。
注意点:
これまでに学習した物理学、数学がベースとなる。授業内容の理解を促進するために自学自習を行い授業に臨むこと。
演習を随時行うため、関数電卓と定規は用意すること。
本科目は続く「建築設備Ⅰ・Ⅱ」を学ぶ上で基礎となる科目である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス
光環境に関する概要
授業講義の概要および建築環境工学における光環境分野の全体像と意義を理解できる
2週 日照・日射1 日照と日射、日照の効果・確保について理解できる
3週 日照・日射2 天球上における太陽位置の概念および時刻の表し方について理解できる
4週 日照・日射3 太陽位置を計算できる
5週 日照・日射4 時間別の建物の日影図を描くことができる
6週 日照・日射5 任意の日時および方位の日射量を計算できる
7週 日照・日射6 日照・日射の調整方法について理解できる
8週 中間試験
2ndQ
9週 試験問題の解説
採光・照明1
試験問題の解説
視覚と光の関係について理解できる
10週 採光・照明2 測光量について理解できる
11週 採光・照明3 昼光光源,昼光率について理解できる
建物の開口部の機能について理解できる
12週 採光・照明4 人工光源,各種照明方式について理解できる
13週 採光・照明5 照明計画および照度計算ができる
14週 建築空間の色彩計画 表色系、色彩の知覚の特性について理解できる
色彩計画の基本事項を理解できる
15週 期末試験
16週 試験返却と解説
後期
3rdQ
1週 熱環境に関する概要
建築と自然環境1
建築環境工学における熱環境分野の全体像と意義を理解できる
風土と建築について理解できる
2週 建築と自然環境1 気候、気象について理解できる
3週 建築と自然環境1 都市環境や地球環境問題について理解できる
4週 人間の体感 人間の体感に関係する温熱環境の要素、温熱環境指標について理解できる
5週 環境配慮と省エネルギー1 環境に配慮した建築の考え方や省エネルギーの方法について理解できる
6週 環境配慮と省エネルギー2 自然エネルギー利用、パッシブデザイン、エコロジカルプランニング等の環境と結びついた建築に関連する事項について理解できる
7週 中間試験
8週 伝熱・断熱1 熱伝導及び熱伝達による壁体等の熱移動について理解できる
4thQ
9週 伝熱・断熱2 熱貫流を理解し、計算ができる
10週 伝熱・断熱3 熱貫流を理解し、計算ができる
11週 伝熱・断熱4 室温の形成及び建物外表面の熱授受について理解できる
12週 伝熱・断熱5 建物全体の熱取得、熱損失、熱負荷が理解でき、計算できる
13週 伝熱・断熱6 簡易実験を通じて断熱材の効果及び役割を理解できる
14週 伝熱・断熱7 建物全体の熱特性が理解でき、省エネルギー基準が理解できる
15週 期末試験
16週 試験返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野環境・設備風土と建築について説明できる。4後1
気候、気象について説明できる。4後2
気温、温度、湿度および気温と湿度の形成について説明できる。4後2
雨、雪による温度、湿度の関係について説明できる。4後2
ヒートアイランドの現象について説明できる。4後3
大気汚染の歴史と現象について説明できる。4後3
都市環境における緑の役割について説明できる。4後3
建設地と太陽位置について説明できる。4前3,前4
日照および日射の調節方法について説明できる。4前2,前6,前7
日照時間および日照時間図について説明できる。4前5
日照と日射の使い分けについて説明できる。4前2,前7
紫外線、赤外線、可視光線の効果の違いを説明できる。4前7
視覚と光の関係について説明できる。4前9
明視、グレアの現象について説明できる。4前12
採光および採光計画について説明できる。4前11
人工照明について説明できる。4前12,前13
照明計画および照度の計算ができる。4前10,前13
表色系について説明できる。4前14
色彩計画の概念を知っている。4前14
伝熱の基礎について説明できる。4後8
熱貫流について説明できる。4前6,後8,後9,後10,後11,後12,後13
室温の形成について理解している。4後11,後12,後13
温熱環境要素について説明できる。4後4
温熱環境指標について説明できる。4後4
自然再生可能エネルギー(例えば、風力発電、太陽光発電、太陽熱温水器など)の特徴について説明できる。3後5,後6,後14
エネルギー削減に関して建築的手法(建築物の外皮(断熱、窓など))を適用することができる。3後5,後6,後14
省エネルギー(コジェネレーション等を含む)について説明できる。3後5,後6,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000