鉄筋コンクリート構造Ⅱ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 鉄筋コンクリート構造Ⅱ
科目番号 4A010 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 創造工学科(建築コース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:1
教科書/教材 RC基準による鉄筋コンクリートの構造設計;佐藤立美他 鹿島出版会
担当教員 松村 光太郎

到達目標

1. 鉄筋コンクリート構造の曲げに対する設計法および耐震壁設計法について十分に理解できる.
2. 鉄筋コンクリート構造のせん断耐力,接合部の耐力,付着・定着設計および耐震基準と構造設計例について十分に理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1鉄筋コンクリート構造の曲げに対する設計法および耐震壁設計法について十分に理解し,運用できる.鉄筋コンクリート構造の曲げに対する設計法および耐震壁設計法について十分に理解できる.鉄筋コンクリート構造の曲げに対する設計法および耐震壁設計法について十分に理解が不足している.
評価項目2鉄筋コンクリート構造のせん断耐力,接合部の耐力,付着・定着設計および耐震基準と構造設計例について十分に理解し,運用できる.鉄筋コンクリート構造のせん断耐力,接合部の耐力,付着・定着設計および耐震基準と構造設計例について十分に理解できる.鉄筋コンクリート構造のせん断耐力,接合部の耐力,付着・定着設計および耐震基準と構造設計例について理解が不足している.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
鉄筋コンクリート構造は,各種の建築構造物のなかで,戸建住宅から集合住宅,公共建築物,事務所など多様な建築に使われる最も一般的な構造の1つである.この授業における目標は,大きく分けて2つある.1つは,わが国においてほとんどの鉄筋コンクリート構造の設計に用いられている「許容応力度設計法 (構造物の各部分に生ずる応力度が所定の許容される応力度以下であることを確認する方法)」を理解し,柱や梁などの断面設計ができる.もう1つは,鉄筋コンクリート構造を構成する柱や梁などの部材が,力を受けて壊れていくまでの力学的な性状についての知識を得ることができる. 特に,基本的な部材である梁や柱については,その力学挙動プロセスの簡単な解析法について把握することができ, 鉄筋コンクリート部材のせん断破壊については,過去の地震被害を見ることにより,その予防の重要性を認識できる.
本授業は,鉄筋コンクリート構造Ⅰに続く授業である.
授業の進め方・方法:
教科書をベースに授業を行う.必要に応じてパワーポイントを使用したり,印刷資料を配布したりして説明する.また,必要に応じて授業中に演習も行う.なお,レポートは2課題(ポートフォリオ点:10点×2課題)とし,試験は2回(試験点:40点×2回)とする.
注意点:
構造の基礎科目である,構造力学,材料力学,建築材料および建築構法などの知識が必要である.また,教科書を使い,事前の予習が必要である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
材料の性能1
シラバスの説明を受け,鉄筋コンクリート構造IIの授業内容が理解でき,材料の性能として,使用する鉄筋の性能が理解できる.
2週 材料の性能2 材料の性能として,使用するコンクリートの性能が理解できる.
3週 許容応力度設計法1 コンクリート・鉄,並びに付着に関する許容応力度が理解できる.
4週 許容応力度設計法2 梁の曲げに対する断面算定が理解できる.
5週 許容応力度設計法3 梁の曲げに対する断面算定が計算できる.
6週 許容応力度設計法4 柱の軸方向力と曲げに対する断面算定が理解できる.
7週 許容応力度設計法5 柱の軸方向力と曲げに対する断面算定が計算できる.
8週 後期中間テスト
4thQ
9週 テスト返却
10週 終局曲げ耐力 終局曲げ耐力の基本概念が理解でき,計算できる.
11週 せん断耐力1 長期・短期のせん断耐力の概念が理解でき,計算ができる.
12週 せん断耐力2 耐震計算ルート2(部材の靱性確保),ルート3(保障設計)が理解できる.
13週 接合部の設計 大地震動に対する安全確保のための接合部設計の概念が理解でき,計算できる.
14週 配筋・納まり・付着・定着 配筋の形状や納まりが理解でき,付着や定着に関する概念が理解できる.
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野構造構造計算の設計ルートについて説明できる。4後13,後14
建物の外力と変形能力に基づく構造設計法について説明できる。4後1,後6,後7,後13,後14
許容せん断力を計算できる。4後1,後3,後4,後5,後9,後10,後11,後12
せん断補強筋の算定ができる。4後2,後3
終局剪断力について説明できる。4後2,後3,後4,後5
許容せん断力を計算できる。4後1,後3,後4,後5,後9,後10,後11,後12
せん断補強筋の算定ができる。4後3,後4,後5
終局曲げモーメントについて説明できる。4後2,後3,後4,後5
終局剪断力について説明できる。4後2,後3,後4,後5

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000