福祉環境計画

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 福祉環境計画
科目番号 5A003 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(建築コース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:1
教科書/教材 適宜プリントを配付する コンパクト建築設計資料集成:日本建築学会編/丸善
担当教員 藤原 ひとみ

到達目標

到達目標
1.日本の社会福祉制度と関連施設について体系的に理解できる。
2.福祉環境としての医療施設、特に高度な計画技術が要求される病院建築の計画について理解できる。
3.子供をとりまく社会の現状を理解し、児童福祉施設の現況と課題、子供が健やかに育つための空間計画について理解できる。
4.高齢社会に対応した居住福祉のあり方、各種高齢者福祉施設の現況と課題、高齢者の身体的・生理的特性に配慮したバリアフリー住宅の設計・改修の計画について理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1日本の社会福祉制度と関連施設について体系的に詳細かつ的確に説明できる。日本の社会福祉制度と関連施設について体系的に説明できる。日本の社会福祉制度と関連施設について体系的に説明できない。
評価項目2福祉環境としての医療施設、特に高度な計画技術が要求される病院建築の計画について詳細な説明ができる。福祉環境としての医療施設、特に高度な計画技術が要求される病院建築の計画について説明できる。福祉環境としての医療施設、特に高度な計画技術が要求される病院建築の計画について説明できない。
評価項目3子供を取り巻く社会の現状と関連する児童福祉施設の計画関手法、現状と課題を詳細に説明できる。子供を取り巻く社会の現状と関連する児童福祉施設の計画関手法、現状と課題を説明できる。子供を取り巻く社会の現状と関連する児童福祉施設の計画に関して説明できない。
評価項目4高齢社会に対応した居住福祉のあり方、各種高齢者福祉施設の現況と課題、高齢者の身体的・生理的特性に配慮したバリアフリー住宅の設計・改修の計画について詳細かつ的確に説明できる。高齢社会に対応した居住福祉のあり方、各種高齢者福祉施設の現況と課題、高齢者の身体的・生理的特性に配慮したバリアフリー住宅の設計・改修の計画について説明できる。高齢社会に対応した居住福祉のあり方、各種高齢者福祉施設の現況と課題、高齢者の身体的・生理的特性に配慮したバリアフリー住宅の設計・改修の計画について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
障害の有無や程度に関わらず全ての人が「個人の権利や自己実現が保障され、身体的、精神的、社会的に良好な状態(Well-being)」な状態で生きることが可能な社会の実現に関しては、生活空間全般において福祉的視点の導入が必要不可欠である。今後少子高齢化が加速していく社会に対応した福祉環境の計画を行うために必要となる知識と考え方について理解するため、以下の4点について授業を行う。
【1】日本の社会福祉制度について、その変遷と現況について体系的に理解する。
【2】福祉環境としての医療施設、特に高度な計画技術が要求される病院建築の計画について、全ての人が利用しやすく働きやすい空間の実現に必要なポイントを具体的事例を交えながら理解する。
【3】子供を取り巻く社会の現状と関連する児童福祉施設の計画について、すべての子供が健やかに育つための空間の実現について必要なポイントを具体的事例を交えながら理解する。
【4】高齢社会に対応した施設福祉と在宅福祉のあり方、各種の高齢者福祉施設の現況、高齢者の身体的・生理的 特性に配慮したバリアフリー住宅設計・改修の計画について理解する。
授業の進め方・方法:
講義を中心とし、前期中間と前期期末の2回の試験を行う。
注意点:
福祉環境を計画するためには、関連する法規や制度への深い造詣と、利用対象者への理解が必要である。福祉制度や利用者のニーズやは日々変化していくため、授業外では積極的に新聞記事やインターネット等にも目を通し、今現在福祉の現場では何が問題となっており、どのようなニーズがあるのかを把握し、既存の制度や福祉環境がいかに関連しているのかを知る又は考えることによって、本科目についての理解を深めてほしい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
福祉とは何か
本科目の目的と構成,進め方,評価方法等を知る。福祉に関する定義と概念について説明できる
2週 社会福祉制度の体系 日本における社会福祉制度の体系と関連施設について説明できる
3週 福祉環境としての医療施設 医療施設の現状と課題が説明できる
医療施設の全体計画(部門構成と面積割合)が説明できる
4週 医療施設の内部機能と全体計画 病院のプロックプランの変遷や増改築・改装・更新に対応する工夫が説明できる。
5週 病棟・外来・診療・供給・管理の各部門の計画 病棟・外来・診療・供給・管理の各部門の計画が説明できる。
6週 診療所の計画 診療所の役割と診療所計画の配慮事項が説明できる。
7週 中間試験
8週 子供をとりまく福祉環境・児童福祉施設1 子供を取り巻く社会の現状と児童福祉・関連施設に関して説明できる。
2ndQ
9週 子供をとりまく福祉環境・児童福祉施設2
就学前乳幼児施設について施設計画、現状と課題、事例について説明できる。
10週 高齢者をとりまく福祉環境・老いて住まう1 在宅生活継続のための高齢者住宅適応(ハウジングアダプテーション)について説明できる。
11週 高齢者をとりまく福祉環境・老いて住まう2 高齢者入居施設について施設計画、現状と課題、事例について説明できる。
12週 高齢者をとりまく福祉環境・地域で支える 住み慣れた地域での生活継続を支援する仕組み、関連する施設の計画について説明できる。
13週 福祉のまちづくりの展開 福祉のまちづくりの展開について説明できる。
14週 総括 全体について学習内容を説明できる。
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野計画・歴史医療・業務系の施設(例えば、オフィスビル、病院、オーディトリアム、宿泊施設等)あるいは類似施設の計画について説明できる。4前3,前4,前5,前6

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000100100
基礎的能力0000000
専門的能力90000100100
分野横断的能力0000000