到達目標
1. 建設業の特異性と生産管理の手法・体系および生産過程における各工事の管理の要点を理解できる.
2. 上記の事柄の理解と習得により,自らの専門分野の専門知識を理解できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 建設業の特異性と生産管理の手法・体系および生産過程における各工事の管理の要点について正しい語句を使用して詳細に説明できる. | 建設業の特異性と生産管理の手法・体系および生産過程における各工事の管理の要点について説明できる. | 建設業の特異性と生産管理の手法・体系および生産過程における各工事の管理の要点について説明できない. |
評価項目2 | 上記の事柄の理解と習得により,自らの専門分野の専門知識について正しい語句を使用して詳細に説明できる. | 上記の事柄の理解と習得により,自らの専門分野の専門知識について説明できる. | 上記の事柄の理解と習得により,自らの専門分野の専門知識について説明できない.
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学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
建築生産の対象となる建築物の多様さとその技術的な進歩や変化により,施工技術はますます専門化し、複雑さや多様さも増しつつある.そのような中,先端的な技術や特殊技術については紹介する程度とし,一般的な施工技術の基礎的な知識を中心に、施工現場における心構えや施工の具体的なやり方について講義する。できるだけ理解を高めるために,ビデオなどのビジュアルな内容や実際の建築現場見学を取り入れるので,これらの内容を理解すること.
この科目では,当該科目に関する実務経験のある教員が,その経験を活かし講義形式で授業を行うものである.
*SDGsの目標9と11に関連
授業の進め方・方法:
講義を中心として,学生各自が必要に応じて,図書館の資料や教科書等を調べることなどの事前および事後学習を積極的に行ってほしい.また,必要に応じてプリント等を配布する.第 1 週から第 9週までを下田教員,第 10 週から第 15 週までを中村教員が実施する.
注意点:
建築生産は,建築各分野の知識をベースとして,理解した上でなされる建築設計に基づく図面に従って,建築物を造り上げる事である.建築計画,構造,設備,環境や材料,測量等の知識と密接な関係にあり,その基礎的な理解が必要であるため,予習および復習を行うことが大切である.その上で,安全や運営を通じて管理のあり方も学ぶ必要がある.
評価項目の「ポートフォリオ」は小テスト10%の点数で評価する.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
工事管理および建築生産の概要 |
生産管理の概要,建築工事の流れ,工事管理技術の流れ,現場組織の編成,設計図書と施工図の関係について理解できる.
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2週 |
工事管理(第1週) 施工計画 |
施工計画と工程,原価,品質,安全,環境の管理のあり方について理解できる.
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3週 |
工事管理(第2週) 工程計画 |
要求された工期内に建物を完成する計画の各ステップでの留意事項を理解する.ネットワーク工程表の計算することができ,バーチャート工程表を説明できる.
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4週 |
工事管理(第3週) 品質管理 |
品質は工程内で作り込まれることを理解できる.品質保証と瑕庇を理解できる.最近重要性を増しつつある ISO を理解できる.
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5週 |
工事管理(第4週) 原価管理 |
請負契約,建築コストの構成要素,原価管理としての積算,予算,実施結果の対比を理解できる.
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6週 |
工事管理(第5週) 安全衛生管理 |
各種書類の行政機関への届出先および期限,安全第一の意味,労働安全衛生法などの法規制,統括安全衛生責任者の役割を理解できる.
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7週 |
保守および維持管理 |
建築物の保守および維持管理の概要および現状を理解できる.
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
現場運営 |
生産現場の実際を Q,C,D,S,Eをバランス良く運営することであることを理解でき,その組織と推進計画,情報管理のやり方,記録のとり方を理解できる.
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10週 |
仮設および山留工事 |
仮設計画の留意事項を理解できる.また,山留め工法,地下工事の施工管理と留意事項を理解できる.
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11週 |
地業 基礎工事 小テスト |
地業および基礎杭工事の施工管理と留意事項を理解できる.
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12週 |
く体工事(第 1週) 小テスト |
鉄筋工事の重要性と施工管理のポイント(鉄筋の加工,継手,定着,鉄筋組立,かぶり厚さ等)を理解できる. 型枠工事の重要性と施工管理のポイント(型枠の材料および種類,組立手順,せき板および支保工の存置期間等)を理解できる.
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13週 |
く体工事(第 2週) 小テスト |
コンクリート工事の重要性と施工管理のポイント(材料の試験および管理値,生コンの発注,運搬および締固め,養生等)を理解できる. 鉄骨工事の重要性と施工管理のポイント(現場組立方法等)を理解できる.
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14週 |
仕上げ工事
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主な外装工事,内装工事の施工管理と留意事項を理解できる.
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15週 |
前期末試験 |
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16週 |
テスト返却と解説 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系分野 | 施工・法規 | 工事の流れ(仮設・準備・基礎・地業・躯体・仕上げ・設備(電気・空調・給排水・衛生)・解体)について説明できる。 | 4 | 前3,前10,前11,前14 |
建築物の保守・維持管理の概要・現状について説明できる。 | 4 | 前7 |
請負契約(見積り、積算を含む)について説明できる。 | 4 | 前5 |
瑕疵・保証について説明ができる。 | 4 | 前4 |
現場組織の編成について説明できる。 | 4 | 前1 |
設計図書と施工図の関係について説明できる。 | 4 | 前1 |
各種書類の行政への届出先と期限について説明できる。 | 4 | 前3,前6 |
5大管理項目(品質、原価、工程、安全、環境)の特徴について説明できる。 | 4 | 前2 |
ネットワーク工程表の計算ができる。 | 4 | 前3 |
バーチャート工程表について説明できる。 | 4 | 前3 |
鉄筋の加工について説明できる。 | 4 | 前12 |
継手(重ね、圧接、機械式、etc.)の仕組みについて説明できる。 | 4 | 前12 |
定着の仕様とメカニズムについて説明できる。 | 4 | 前12 |
鉄筋の組立ての基準・仕様について説明できる。 | 4 | 前12 |
かぶりの必要性、かぶり厚さの基準・仕様・法令について説明できる。 | 4 | 前12 |
型枠の材料、種類をあげることができる。 | 4 | 前13 |
型枠の組立て手順について説明できる。 | 4 | 前13 |
せき板の存置期間について説明できる。 | 4 | 前13 |
支保工の存置期間について説明できる。 | 4 | 前13 |
使用材料の試験・管理値について説明できる。 | 4 | 前13 |
生コンの発注について説明できる。 | 4 | 前13 |
運搬・締固め(打込み)の方法・手順について説明できる。 | 4 | 前13 |
養生の必要性について説明できる。 | 4 | 前13 |
現場組立て(建方)方法、工法について説明できる。 | 4 | 前13 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 90 | 0 | 0 | 0 | 10 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 90 | 0 | 0 | 0 | 10 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |