建築計画Ⅰ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 建築計画Ⅰ
科目番号 0008 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 創造工学科(建築コース) 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 後期:1
教科書/教材 コンパクト建築設計資料集成:日本建築学会編/丸善
担当教員 正木 哲

到達目標

1.集合住宅の計画について理解できる。
2.教育施設として学校、なかでも、最も基本的で身近な小学校建築の計画について理解できる。
3.その他の施設の計画について理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1集合住宅の計画技法や人が集合して住まうための計画手法を深く説明できる。集合住宅の計画技法や人が集合して住まうための計画手法を説明できる。集合住宅の計画技法や人が集合して住まうための計画手法を説明できない。
評価項目2学校建築等における施設の具体的な計画の方法(方式)について理解し、設計の基本計画ができる。学校建築等における施設の計画の方法(方式)について説明できる。学校建築等における施設の計画の方法(方式)について説明できない。
評価項目3交流・文化系施設の計画について詳しく計画手法を説明できる。交流・文化系施設の計画について計画手法を説明できる。交流・文化系施設の計画について計画手法をあまり説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
建築の本来の目的は、人々がさまざまな行為を行って生活する空間、そのような建築内外の生活空間を創造することであり、そのためには、そこで行われる生活と生活する人々の空間に対する多面的な要求を把握して、生活がうまく機能する空間を計画する必要がある。これを学ぶのが建築計画学である。人々の生活空間に対する要求は、常に発展するものであり、現状の社会的な制度やシステムによって規制された潜在的なものまで含めて捉えることが重要である。また、これらの要求に対応した空間をいかに計画するかという空間計画の手法を学ぶことが大切である。生活空間にはさまざまなものがあるが、ここでは代表的空間を取り上げて、具体的な計画の方法(方式)を学習するが、その対象施設は4学年、5学年での建築設計演習の課題にも合わせて選んでいる。授業目標は次のとおりである。
 [1] 住居として集合住宅の計画について学習し、
 [2] 教育施設として学校、なかでも、最も基本的で身近な小学校建築の計画についてや、地域における学校の役割や地域社会とのつながりなど「開かれた小学校」についての理解を深めること。 
[3] その他の施設について、その計画手法について学ぶ。

 
授業の進め方・方法:
講義を中心とし、建築計画の理念と方法についての理解を基礎に、集合住宅、小学校の計画・設計の方法についての理解の程度を、定期試験及びレポートで評価する。
注意点:
授業で取り上げる集合住宅、小学校や施設の建築計画をより深く理解するためには、それぞれの建物での生活や機能、例えば、集合住宅であれば、集合方式、小学校であれば子どもの遊び、カリキュラム、運営方式、授業の方法、地域との連携などについての知識が必要になってくる。これらの関連事項について授業外にインターネットや図書館等を活用して自分で学習することによってより深く理解すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 建築計画の理念 建築計画の理念と方法について説明できる。
2週 集合住宅の計画(1)集合住宅計画の事例 集合住宅の規模に応じて、コミュニティーの形成をどのように空間的に工夫してきたかを説明できる。
3週 集合住宅の計画(2)集合住宅計画の事例 集合住宅の規模に応じて、コミュニティーの形成をどのように空間的に工夫してきたかを説明できる。
4週 学校建築の計画(1)学校建築計画の歴史 学校建築の歴史を説明できる。
5週 学校建築の計画(2)小・中学校建築の運営方式 総合教室方式、特別教室方式等、 小・中学校建築の運営方式について説明できる。
6週 学校建築の計画(3)小・中学校建築の校区・校地計画 小・中学校建築の校区・校地計画について説明できる。
7週 中間試験
8週 学校建築の計画(4)小・中学校建築のプラン計画 ブロックプラン、ユニットプランの特徴について理解できる。高低分離等、小・中学校建築の空間構成の特徴について説明できる。
4thQ
9週 学校建築の計画(5)小・中学校建築のオープン化 教授方法のオープン化・個別化、コミュニティ・スクール等、近年の学校建築の傾向を説明できる
10週 学校建築の計画(6)これからの小・中学校建築 これからの学校建築のあり方を説明できる。
11週 その他の施設の計画(1)文化交流系施設の計画について(概要) 対象とする施設の用途や計画について概要を説明できる。
12週 その他の施設の計画(2)文化交流系施設の計画について(計画時の基本的な考え方) 対象とする施設の用途や計画について建築計画における基本的事項を説明できる。
13週 その他の施設の計画(3)文化交流系施設の計画について(設計時のポイント①) 対象とする施設の設計時における工夫すべき・考慮すべき点を説明できる。
14週 その他の施設の計画(4)文化交流系施設の計画について(設計時のポイント②) 対象とする施設の設計時における工夫すべき・考慮すべき点を説明できる。
15週 期末試験 到達度の確認
16週 テスト返却と解説 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野計画・歴史居住系施設(例えば、独立住宅、集合住宅など)の計画について説明できる。4後2,後3
教育や福祉系の施設(例えば、小学校、保育所、幼稚園、中・高・大学など)あるいは類似施設の計画について説明できる。4後4,後5,後6,後8,後9,後10
文化・交流系の施設(例えば、美術館、博物館、図書館など)あるいは類似施設の計画について説明できる。4後11,後12,後13,後14
建築計画・設計の手法一般について説明できる。4後1,後11,後12,後13,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000