建築設計演習Ⅱ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 建築設計演習Ⅱ
科目番号 0014 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 創造工学科(建築コース) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 コンパクト建築設計資料集成:日本建築学会編/丸善
担当教員 藤原 ひとみ,加藤 浩司,内記 英文

到達目標

1.著名な作品を題材とし,建築空間を模型や透視図で表現することが出来る。
2.鉄筋コンクリート造の建築物の特徴を理解し、作図が出来る。
3.自らの構想を計画案としてまとめ、各種図面や模型を用いてその内容を意図的に表現することができ、定められた期限内に仕上げることが出来る。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1著名な作品を題材とし,建築空間を模型や透視図で表現することが出来る、完成度の高い作図が出来る。著名な作品を題材とし,建築空間を模型や透視図で表現することが出来る。著名な作品を題材とし,建築空間を模型や透視図で表現することが出来ない。
評価項目2鉄筋コンクリート造の建築物の特徴を理解し、完成度の高い作図が出来る。鉄筋コンクリート造の建築物の特徴を理解し、作図が出来る。鉄筋コンクリート造の建築物の特徴を理解できず、作図が出来ない。
評価項目3自らの構想を計画案としてまとめ、各種図面や模型を用いてその内容を意図的に表現することができ、定められた期限内に完成度の高い作品として仕上げることが出来る。自らの構想を計画案としてまとめ、各種図面や模型を用いてその内容を意図的に表現することができ、定められた期限内に仕上げることが出来る。自らの構想を計画案としてまとめ、各種図面や模型を用いてその内容を意図的に表現することが出来ず、定められた期限内に完成することが出来ない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-3 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 C-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
建築設計演習Ⅰでは、基礎的な製図知識・技法や、木造住宅のコピーなどを通じて建築設計図面の描き方・表現方法について学習した。いわば、建築設計を行うための準備を、身につけてきたと言える。
建築設計演習Ⅱでは、そうした蓄積の上に立って、実際に近いかたちで、建築の計画・設計ができるようになることを目的として授業を進めていく。上記の目標を達成するために、さらに細かく下記のように目標を定める。
1) 空間デザインで学んだ空透視図法および建築設計演習Ⅰで学んだ建築模型のつくり方を応用し学び、空間を立体的に表現する技術を身につける
2) これまで学習したことを基本に、学外で催される設計コンペに応募する。その中で,自らの構想を図面にまとめる力を養うこと。そして、現時点における自分の設計能力がどのようなレベルにあるのかを知り、今後の設計演習に活かす。
3) 図面化を通じて、鉄筋コンクリート造についての理解を深める。鉄筋コンクリート造の建築物を計画・設計するときのポイントを理解し、作図ができること。
4) 鉄筋コンクリート造の独立住宅の設計を通して、計画・設計の進め方を理解し、それができるようになることを目指す。そのために、実際の敷地を設定し家族構成や床面積を与条件として各自のコンセプトのもと設計を行う。その中で、設計の方法、デザインの方法等を学習しながら模型を製作し図面を作成できること。
授業の進め方・方法:
本科目では,提出された作品で評価する。そこでは,提出期限内に、各課題の要求に応えうる作品を仕上げることができるかを見る。(遅れた場合や未完成の作品を提出した場合は、その度合いに応じて減点)上記についてわかりやすく図面表現できているか、および講評会でのプレゼンテーションがわかりやすかったか、わかりやすく伝えるための工夫がされていたかを評価する。
注意点:
設計コンペや独立住宅の設計なども授業時間内だけでは終わらないので、夏期休暇中や休日、放課後などの授業時間外を使って計画的に進めること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 全体説明
立体表現1
課題説明(第一課題:模型・パース)
著名な作品を題材として、模型で空間を立体的に表現をすることが出来る。
2週 立体表現2 著名な作品を題材として、模型で空間を立体的に表現をすることが出来る。
3週 透視図法1 建物外観の透視図を作図することが出来る
4週 透視図法2 建物外観の透視図を作図することが出来る
5週 図面表現 プレゼンテーション図面のレイアウトや表現方法について理解できる。
6週 プレゼンテーション プレゼンをする際のポイントついて理解できる。
7週 課題説明 課題説明(第二課題:コンペ)、課題の内容を理解し、作品への取り組み方、エスキスの仕方を理解できる。
8週 エスキス1 コンペの課題に応じたコンセプトを設定し、それを説明できる。
2ndQ
9週 エスキス2 設定したコンセプトに応じた作品作成を行う。
10週 作図1 コンペ作品の作図を行う。
11週 作図2 コンペ作品の作図を行う。
12週 作図3 コンペ作品の作図を行う。
13週 作図4 コンペ作品の作図を行う。
14週 プレゼンテーション1 プレゼンテーション作品を作成する。
15週 プレゼンテーション2 プレゼンテーション作品を作成する。
16週
後期
3rdQ
1週 鉄筋コンクリート構造住宅の図面作成 ラーメン構造や壁式構造を理解し、説明できる。
2週 同上 ラーメン構造や壁式構造を理解し、作図できる。
3週 同上 同上
4週 同上 同上
5週 住宅の設計 与条件を満たした上でコンセプトを持った計画案を作り出すことができる。
6週 同上 エスキスを繰り返していく中で、計画・設計の進め方を理解し、計画案を作り出すことが出来る
7週 同上 同上
8週 同上 同上
4thQ
9週 同上 同上
10週 プレゼンテーション図面の作成 計画案を1枚の紙に表現し、プレゼンテーション図面を作成することができる。
11週 同上 同上
12週 同上 同上
13週 模型製作 図面から模型を製作することができる。
14週 同上 同上
15週 合評会 作品をわかりやすくプレゼンテーションできる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野設計・製図製図用具の特性を理解し、使用できる。4
線の描き分け(3種類程度)ができる。4
文字・寸法の記入を理解し、実践できる。4
建築の各種図面の意味を理解し、描けること。4
図面の種類別の各種図の配置を理解している。4
図面の尺度・縮尺について理解し、図面の作図に反映できる。4
立体的な発想とその表現(例えば、正投象、単面投象、透視投象などを用い)ができる。4
各種模型材料(例えば、紙、木、スチレンボードなど)を用い、図面をもとに模型を製作できる。または、BIMなどの3D-CADにより建築モデルを作成できる。4
与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。3
与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。3
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。3
設計した建築物の模型またはパースなどを製作できる。3
講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。3
敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力0000000
専門的能力00001000100
分野横断的能力0000000