鋼構造Ⅰ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 鋼構造Ⅰ
科目番号 0045 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 創造工学科(建築コース) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 鋼構造;嶋津孝之編/森北出版
担当教員 岩下 勉

到達目標

1.鋼構造に関する基本的な用語や特徴を説明することができる.
2.引張材,圧縮材,曲げ材の設計を理解し,計算できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1鋼構造に関する用語や特徴を詳細に説明することができる.鋼構造に関する基本的な用語や特徴を説明できる.鋼構造に関する基本的な用語や特徴を説明できない.
評価項目2引張材,圧縮材,曲げ材の設計の詳細を理解し,計算できる.引張材,圧縮材,曲げ材の設計を理解し,計算できる.引張材,圧縮材,曲げ材の設計ができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
鋼構造は,低中層の店舗ビルから大空間を有する工場やドーム,超高層ビルまで非常に多くの多岐にわたる建物に用いることができる魅力的な構造である.その一方で学習が進むにつれ鋼構造の設計は複雑に見え,難しいと感じてしまうことがある.そのため,鋼構造の設計を理解する上では設計全体の流れを把握することが大切である.その上で構造物を構成する部材(例えば,柱や梁など)にどのような応力が働くのか,そして,それらの作用する応力に対して,部材が安全であるかどうかを検討しなければならない.これは構造設計において基本かつ重要な点である.本科目ではそのことを念頭に置き,鋼構造建築物の柱,梁,継手などの設計の基礎を身につける.
授業の進め方・方法:
講義中心とした授業であるが,設計(計算)を行う際には,できる限り授業の前半に講義,後半に演習という形をとる.また,講義,演習において適宜グループワークやディスカッション等を入れていく.
注意点:
建築材料における鋼材,建築構法における鉄骨構造が必要な知識となる.また,数学の基礎,構造力学や材料力学を理解しておく必要がある.
内容を深く理解するために,授業で学ぶ内容を予習しておく必要がある.
また,グローバル化や英語の重要性の観点から必要性や内容に応じて,英語での説明,問題提示が行われる.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,鋼構造物の紹介・魅力 授業における目標や進め方を確認し,いろいろな鋼構造物について認識できる.
2週 鋼材の特徴,鋼構造の特徴・構造形式 鋼材の特徴や鋼構造の特徴・構造形式を理解できる.
3週 鋼材の性質や鋼材の種類 鋼材の性質や破壊形式,鋼材の種類等を理解できる.
4週 引張材1 引張材を受ける部材について理解できる.
5週 引張材2 引張材の設計について理解できる.
6週 引張材3 引張材の設計について計算できる.
7週 前期中間試験
8週 圧縮材1 座屈現象について理解できるとともに,座屈荷重を求める式を把握できる.
2ndQ
9週 圧縮材2 許容圧縮応力の計算できる.
10週 圧縮材3 安全率や有効座屈長さについて理解できる.
11週 曲げ材 横座屈現象や曲げ材の設計を理解し,許容曲げ応力度を計算できる.
12週 圧縮と曲げを受ける部材(柱)1 柱材の設計を理解する.
13週 圧縮と曲げを受ける部材2 柱材の設計ができる.
14週 局部座屈 局部座屈現象やそれを防止するための幅厚比制限について理解し,計算できる.
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説
夏休みの課題提示

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野構造骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。3
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)が出来、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。4前8,前9
偏心圧縮柱の応力状態を説明できる。4前10,前12
S造の特徴・構造形式について説明できる。4前2
鋼材・溶接の許容応力度について説明できる。4前3
軸力のみを受ける部材の設計の計算ができる。4前6,前9
軸力、曲げを受ける部材の設計の計算ができる。4前13
曲げ材の設計の計算ができる。4前11

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000