創造工学実験実習

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 創造工学実験実習
科目番号 0003 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 創造工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 後期:1
教科書/教材 適宜
担当教員 石丸 智士,清水 暁生,伊原 伸治,藤本 大輔,坂本 武司,嘉藤 学,ゴーチェ ロビック,下田 誠也

到達目標

1.実験・実習の内容を理解し,その目的に沿って手順に従い,実行できる
2.実験・実習の経過,結果について,基本的なレポートの記述方法に従い作成して提出できる
3.各専門コースと実験・実習内容との関連を理解し,説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験・実習の内容を十分に理解し,それを手順に的確に,正確に実行できる実験・実習の内容を理解し,それを手順に沿って実行できる実験・実習の内容を理解できず,それを手順に沿って実行できない
評価項目2実験・実習のレポートをその記述方法に的確に従って作成し,提出できる実験・実習のレポートをその記述方法に従って作成し,提出できる実験・実習のレポートをその記述方法に従って作成できず,提出できない
評価項目3各専門コースと実験・実習との関連を十分に理解し,正確に説明できる各専門コースと実験・実習との関連を理解し,説明できる各専門コースと実験・実習との関連を理解できず,説明できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本校の専門6コースの基礎的な内容を具現する実験・実習テーマを設定し、1年生の時期から工学的な現象を体験し、工学に対する興味と関心を高めるとともに、実験データのまとめ方やレポート作成に関する基本的な方法を身につける。また,専門6コースの内容と実験・実習テーマとの関連性を理解させる.
授業の進め方・方法:
クラス毎に班編成し,順次巡回方式で各コース2週で全6コースの実験・実習を実施する(12週分).なお第1週は総合ガイダンス,第2週は安全教育,レポートの書き方や関数電卓の使用方法などの共通授業,第15週はまとめを実施する.
注意点:
下記授業計画の3週〜14週は,班によってその順序が異なる.評価はレポート100%で評価する.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 総合ガイダンス 本科目履修の目的と概要を把握できる.各コースの実験・実習内容の概要を把握できる.
2週 安全教育,レポート作成ガイダンス,関数電卓実習
実験・実習の安全意識を高め,実験・実習レポートの作成方法,関数電卓の基本的な使用方法を理解できる.
3週 エネルギーコース(1)電気エネルギー変換 電気エネルギーから動力への変換方法について,実験を通して理解できる.
4週 エネルギーコース(2)電気エネルギーの消費とオームの法則 電気エネルギーとオームの法則との関係について,実験を通して理解できる.
5週 応用化学コース(1)香り成分の合成実験  基本的な化学反応のメカニズムについて、実験を通して理解できる。
6週 応用化学コース(2)染料による染色実験  基本的な化学の現象のメカニズムについて、実験を通して理解できる。
7週 環境生命コース(1)味覚の生理学実験 味覚をもたらす物質の違いを理解できること。物質の構造変化により味覚受容の違いが起こることを理解できる。
8週 環境生命コース(2)タンパク質の変性実験 体を構成するタンパク質が熱や酸・塩基によってどのような変化をおこすのか、実験を通して理解できる。
4thQ
9週 メカニクスコース(1)工作機械による金属加工の見学 工作機械の名称と機能を理解できる.
10週 メカニクスコース(2)手作業による金属加工の見学 手作業で使用する工具の名称と機能を理解できる.金属の切断・接合の方法を理解できる
11週 情報システムコース(1)プログラミング体験(1) ピコクリケットの基本的な使い方をマスターし,電子部品(モータ、タッチセンサなど)の機能を理解できる.
12週 情報システムコース(2)プログラミング体験(2) プログラムの基本構造(順次,条件、繰り返し)を理解し,ブロックを組み合わせてプログラミングできる.
13週 建築コース(1)概要説明および構造物の作製および測定(1)
課題の概要を理解することができる.
構造物を作製して,高さおよび強さなどについて確認することができる.
14週 建築コース(2)構造物の作製および測定(2)
構造物を作製して,高さおよび強さなどについて確認することができる.
15週 創造工学実験実習のまとめ 体験した6コースの実験・実習を各コースの専門に関連付けて説明できること.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後12,後13,後14
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
他者の意見を聞き合意形成することができる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
合意形成のために会話を成立させることができる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
複数の情報を整理・構造化できる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
事実をもとに論理や考察を展開できる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
目標の実現に向けて計画ができる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている2後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
法令やルールを遵守した行動をとれる。2後1,後2
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。2後1,後2
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。2後1,後2
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。2後15
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。2後15
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。2後15
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。2後15
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。2後15
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。2後1,後2
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。2後1,後2
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。2後1,後2
企業には社会的責任があることを認識している。2後1,後2
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。2後1,後2
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。2後1,後2
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。2後1,後2
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。2後1,後2
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。2後1,後2
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。2後1,後2
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。2後15
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。2後15
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。2後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力00001000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000