解析学Ⅱ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 解析学Ⅱ
科目番号 0037 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 創造工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 有明高専の数学 第3巻;有明高専数学科編、プリント等
担当教員 村岡 良紀,荒木 眞,髙本 雅裕,水元 洋

到達目標

1.様々な関数の微分積分の計算ができる.
2.微分・積分の応用として,関数のグラフの解析や面積体積の計算ができることを理解し,それらの計算ができる.
3.微分・積分の応用として,関数の近似式・誤差・冪級数展開・変化率や速度・加速度・道り・距離の計算ができることを理解し,それらの計算ができる.
4.複素平面を理解し,複素数の極形式での計算およびn 乗根を求めることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1様々な関数について,複雑な微分積分の計算ができる.様々な関数について,基本的な微分積分の計算ができる.様々な関数について,基本的な微分積分の計算ができない.
評価項目2関数のグラフの解析や面積体積の計算ができることを理解し,それらの複雑な計算ができる.関数のグラフの解析や面積体積の計算ができることを理解し,それらの基本的な計算ができる.関数のグラフの解析や面積体積の計算ができることを理解できず,それらの基本的な計算ができない.
評価項目3関数の近似式・誤差・冪級数展開・変化率や速度・加速度・道り・距離の計算ができることを理解し,それらの複雑なな計算ができる.関数の近似式・誤差・冪級数展開・変化率や速度・加速度・道り・距離の計算ができることを理解し,それらの基本的な計算ができる.関数の近似式・誤差・冪級数展開・変化率や速度・加速度・道り・距離の計算ができることを理解できず,それらの基本的な計算ができない.
評価項目4複素平面を理解し説明できる.複素数の極形式での計算およびn 乗根を求めることができ,説明できる.複素平面を理解し,複素数の極形式での計算およびn 乗根を求めることができる.複素平面を理解していない,複素数の極形式での計算ができない.n 乗根を求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1

教育方法等

概要:
 この科目では,2年次の解析学1で学んだ微分積分をさらに様々な関数について適用し,それらの応用として,関数のグラフの解析,面積・体積の計算法を学びます.さらに,進んだ応用として,関数の近似式・誤差・冪級数展開・変化率や速度・加速度・道り・距離の計算を学びます.また,1年生の基礎解析学で学んだ複素数に対して複素平面を導入し複素数の極形式での計算およびn 乗根の計算を学びます.

工学の修得に,数学は必要不可欠です.工学の主たる部分は,数学的記法(新しい数式など)や数学的手法(新しい計算方法など)を用いて展開されるからです.また,工学の問題を解決するための論理的思考形態(筋道を
立てた考え方)は数学のそれと類似のものだからです.

したがって,この科目では,次の1),2),3),4),5)に重点を置いて,授業を行います.
1) 様々な関数の微分積分の計算が確実にできること.
2) 微分・積分の応用として,関数のグラフの解析や面積体積の計算ができることを理解し,それらの計算ができること
3) 微分・積分の更なる応用として,関数の近似式・誤差・冪級数展開・変化率や速度・加速度・道り・距離の計算ができることを理解し,それらの計算ができること.
4) 複素平面を理解し,複素数の極形式での計算およびn 乗根の計算ができること.
5) 常に,筋道を立てた考え方を行う習慣を付けること.

1) については,2学年の解析学1で学んだ微分積分の概念とそれらの計算方法などを確実に習得しなければなりません.
2) については,2学年の解析学1で学んだ微分を,グラフの接線を求めたりやグラフを描くことに応用したり,積分を,面積や体積を求めることに応用します.微分積分がそれらのことに応用できることを理解し,その計算方法を確実に習得しなければなりません.
3) については,この解析学2の前半で学んだ微分積分の様々な手法の更なる応用として,関数の近似式・誤差・冪級数展開・変化率や速度・加速度・道り・距離の計算ができることを理解し,それらの計算方法を確実に習得しなければなりません.
4) については,複素平面の概念を理解し,複素数の極形式での計算およびn 乗根の計算を確実に習得しなければなりません.
5) については,たとえば,例題の解法を理解し,その解法を類似の問題へアレンジして適用できるようになることは勿論のこと,新しい数式が専門科目に使われるときにすぐに応用できるようになること,さらに,数学や専門科目などの学問だけに限らず,日常のさまざまな場面でも,新しい数式などが利用できないかと考え続けることも含まれます.
授業の進め方と授業内容・方法:
講義形式,グループワーク等による授業および問題演習によって授業を進めます。
内容の理解と定着をはかるため,教科書本文中の演習問題あるいは教科書巻末の問題集の演習問題のいくつかを適宜レポートとして解答・提出してもらいます.
注意点:
2年次までの解析学で学んだ知識が前提となりますので, 十分に復習したうえで授業に臨んでください.
下記の「評価割合:成績」には7回の定期試験(3回の課題試験を含む)以外にも, 他の試験(到達度試験等)も評価に加えて評価する場合が有ります.詳細については、担当教員より説明が有ります.

授業計画

授業内容・方法 週ごとの到達目標
前期
1週 課題試験返却と解説・授業の概要説明,様々な関数の微分(復習) 第2巻で学習した関数の微分の計算が確実にできる.
2週 ・log|u(x)|の微分
・逆三角関数の微分
・log|u(x)|に関係する微分計算ができる.
・逆三角関数に関係する微分計算ができる.
3週 双曲線関数の定義と微分・対数微分法 ・双曲線関数の定義を理解し,その計算や微分ができる.
・対数微分法の仕組みを理解し,その計算ができる.
4週 陰関数,媒介変数表示関数の微分・高次の導関数 ・陰関数等の微分方法を理解し,その計算ができる.
・高次の導関数を求める計算ができる.
5週 ロピタルの定理 ロピタルの定理を用いて,極限の計算ができる.
6週 関数の増減,グラフの概形,極値 導関数とグラフの関係を理解し,グラフの概形が書ける.
7週 不等式・方程式への応用 グラフを利用して,不等式の証明や方程式の解の解析ができる.
8週 中間試験
9週 精密なグラフ 2次導関数を利用して,精密なグラフを書くことができる.
10週 様々な関数の不定積分(復習) 第2巻で学習した関数の不定積分の計算が確実にできる.
11週 分数式の積分 分子が定数,分母に2次式が関係した関数の積分計算ができる.
12週 再帰型の積分・積分の漸化式 ・再帰型の積分ができる.
・漸化式を利用した積分計算ができる.
13週 分数式の積分(部分分数展開) 部分分数展開を利用した積分計算ができる.
14週 1次式のルートの積分・三角関数の積分 ・ルートの付いた関数の積分計算ができる.
・三角関数が関係した様々な関数の積分計算ができる.
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説
後期
1週 課題試験返却と解説・様々な関数の定積分(復習)・種々の定積分 ・第2巻で学習した関数の定積分の計算が確実にできる.
・様々な関数の定積分の計算ができる.
2週 広義積分・偶関数奇関数・定義域が分割された関数の定積分 ・無限大が関係した定積分の計算ができる.
・偶関数奇関数の性質を定積分に応用できる.
・定義域が分割された関数の定積分の計算ができる.
3週 面積の基本事項・グラフで囲まれた面積 ・面積が定積分で計算できることを理解し,基本的な面積計算ができる.
・2つ以上のグラフで囲まれた面積を計算できる
4週 y軸を基準にした面積
陰関数・媒介変数表示関数のグラフの面積
・y軸を基準にして面積を計算できること.
・陰関数等のグラフで囲まれた面積の計算ができる.
5週 ・体積の基本事項
・回転体の体積
・体積が断面積の定積分で計算できることを理解し,その計算ができる.
・グラフを回転してできる回転体の体積の計算ができる.
6週 ・グラフで囲まれた部分の回転体の体積
・y軸のまわりの回転体
・2つ以上のグラフで囲まれた部分の回転体の体積が計算できる.
・y軸に関する回転体の体積の計算ができる.
7週 ・曲線の長さ
・定積分と和の極限
・グラフの長さの公式の成り立ちを理解し,曲線の長さを計算できる.
・和の極限と定積分を利用して求める計算ができる.
8週 中間試験
9週 ・近似
・誤差
・テイラー展開,マクローリン展開
・関数の近似の仕組みを理解し,近似式やそれを利用した近似値を求めることができる.
・誤差の計算式の仕組みを理解し,その計算ができる.
・べき級数展開の仕組みを理解し,展開式の計算ができる
10週 速度・加速度,電流,変化率 ・位置や電荷が速度や電流であること等を理解し,計算できる.
・物理量についての微分について理解し,計算できる.
11週 ・速度と道のり
・定積分で表される関数
・速度の絶対値の積分が道のりであることを理解し,その計算ができる.
・定積分で表された関数について理解できる.
12週 各種証明法 背理法,数学的帰納法による証明方法を理解し,それを用いた命題の証明ができる.
13週 ・複素数の計算
・オイラーの公式
・複素数についての新しい記号等を理解し,計算ができる.
・オイラーの公式を理解し,その応用計算ができる.
14週 ・複素平面と極形式
・n 乗根
・極座標を理解し,複素数が極形式で表されることを理解し,その変換計算ができる.
・複素数の n 乗根の求め方を理解し,計算ができる.
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力70000300100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000