基礎数学I

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 基礎数学I
科目番号 0003 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 生産デザイン工学科(共通科目) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 「新基礎数学」大日本図書、「新基礎数学問題集」大日本図書
担当教員 竹若 喜恵,栗原 大武,宮内 真人

到達目標

1.基礎的な計算(四則演算)ができる。
2.2次、高次、分数、無理、連立方程式、および1次、2次、高次、分数、連立不等式を解くことができる。
3.2次関数、分数関数、無理関数のグラフをかくことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1有理式に関する応用的な問題を自ら工夫して解くことができる有理式に関する基本的な問題を解くことができる有理式の計算法則が理解できていない
評価項目2実数や複素数の性質を利用して応用的な問題を解くことができる。実数や複素数の性質を利用して基本的な問題を解くことができる実数や複素数の計算ができない
評価項目32次方程式に関する定理を使って応用的な問題を解くことができる2次方程式に関する基本的な問題を解くことができる2次方程式が解けるに留まる

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 A① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 A② 自主的・継続的な学習を通じて、基礎科目に関する問題を解くことができる。

教育方法等

概要:
数を実数から複素数の範囲に拡張し、数や方程式、不等式の持つ基本的概念などの理解を深める。また、基本的な関数の持つ特徴を十分に理解し、目的に応じてそれらの使い分けができるようにする。
授業の進め方・方法:
講義と演習を1セットとして進める。授業の進度に合わせてレポート課題を与える。
注意点:
中学校における数学とは、難度も進める速さも大きく異なるので、そのことを念頭に置いて予習復習に取り組むこと。
レポート課題は必ず提出すること。
公式や計算技術がしっかり身に付くようできるだけたくさんの問題練習をすることが大事である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 整式の演算と因数分解 整式の加法と減法、指数法則と単項式の積が計算できる。
2週 整式の演算と因数分解 公式を用いて多項式の展開と因数分解ができる。
3週 整式の演算と因数分解 置き換え等の工夫をして多項式の因数分解ができる
4週 整式の除法 整式の除法が計算でき、整式の約数や倍数を求めることができる
5週 有理式の演算 有理式の加減乗除が計算できる
6週 有理式の演算 繁分数式の計算および除法を用いた分数式の展開ができる
7週 実数の計算 実数の絶対値と平方根の計算ができる
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 答案返却
複素数の演算

複素数の加減乗除が計算できる
10週 複素数平面
2次方程式
複素数の絶対値の計算ができる。
2次方程式を解くことができる。
11週 2次方程式 判別式を利用して問題を解くことができる。
12週 2次方程式 解と係数の関係を利用して問題を解くことができる。
13週 いろいろな方程式 因数分解を利用して高次方程式を解くことができる。
14週 いろいろな方程式 分数方程式、無理方程式、絶対値を含む方程式を解くことができる。
15週 連立方程式 3元1次および2元2次の連立方程式を解くことができる。
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 恒等式 恒等式の概念を理解し部分分数分解ができる。
2週 等式の証明 恒等式や条件付き等式の証明ができる。
3週 不等式の解法 1次不等式、基本的な2次不等式を解くことができる。
4週 不等式の解法 高次不等式、1元連立不等式を解くことができる。
5週 不等式の解法 分数不等式および絶対値を含む不等式を解くことができる。
6週 不等式の証明 実数の性質を用いて不等式を証明できる。
7週 集合と命題 集合の基本概念を理解し、関連して条件や命題について理解する。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 答案返却
2次関数

関数の概念を理解する。
10週 2次関数 2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。
11週 2次関数 2次関数の最大値・最小値に関する問題を解くことができる。
12週 2次関数 2次関数を用いて2次方程式・2次不等式の問題を解くことができる。
13週 いろいろな関数 平行移動、対称移動と式の関係、、偶関数と奇関数の概念を理解する。
14週 いろいろな関数 分数関数・無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。
15週 いろいろな関数 基本的な関数の逆関数を求めることができる。
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3前1,前4
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3前2,前3
分数式の加減乗除の計算ができる。3前5,前6
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3前7
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3前7
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3前9,前10
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3前10,前11,前12
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3前13
簡単な連立方程式を解くことができる。3前15
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3前14
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3後3
1元連立1次不等式を解くことができる。3後4
基本的な2次不等式を解くことができる。3後3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3後1,後2
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3後9,後10,後11
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3後14
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3後15
無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3後14
関数のグラフと座標軸との共有点を求めることができる。3後12
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
三角比を理解し、三角関数表を用いて三角比を求めることができる。一般角の三角関数の値を求めることができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
2点間の距離を求めることができる。3
内分点の座標を求めることができる。3
通る点や傾きから直線の方程式を求めることができる。3
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3
行列の和・差・数との積の計算ができる。3
行列の積の計算ができる。3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
導関数の定義を理解している。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3
微積分の基本定理を理解している。3
定積分の基本的な計算ができる。3
置換積分および部分積分を用いて、定積分を求めることができる。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3
いろいろな関数の偏導関数を求めることができる。3
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3
2重積分を累次積分になおして計算することができる。3
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3
基本的な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3

評価割合

定期試験春課題テスト秋課題テスト課題等態度その他合計
総合評価割合560143000100
基礎的能力560143000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000