1. 気体の状態方程式を説明でき、それを使った計算ができる。
2. 化学平衡及び平衡移動の原理を説明できる。
3. 実験の結果や考察をレポートにまとめて報告できる。
概要:
1 年次の化学で学んだ知識を基礎にして、より複雑な化学現象及び身の回りに多数存在する物質の性質を理解することを主な目的とする。
授業の進め方・方法:
1 年次からの継続科目であるので連続性を重視しながら、2 年次前半では物質の状態や反応速度論、代表的な無機物質について学習する。多くの実験を組み入れて座学での理解向上の一助とする。ほぼ教科書に沿って授業を進めるが、教科書の記述内容を授業時間内には完全にカバーしきれないので、課題などでの自学自習を促す。
注意点:
新しい概念や法則等の理解が必要となるので、常日頃からの予習、復習は必須である。特に、1年次に履修した化学反応式や物質量の取り扱いに慣れておく必要がある。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。 | 3 | 前1 |
水の状態変化が説明できる。 | 3 | 前1 |
物質の三態とその状態変化を説明できる。 | 3 | 前1 |
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。 | 3 | 前2 |
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。 | 3 | 前2 |
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。 | 3 | 前3 |
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。 | 3 | 前3 |
気体の体積と物質量の関係を説明できる。 | 3 | 前2 |
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。 | 3 | 前11 |
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。 | 3 | 前11 |
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。 | 3 | 前3 |
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。 | 3 | 前3 |
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。 | 3 | 前3 |
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。 | 3 | 前13,前14 |
酸化還元反応について説明できる。 | 3 | 前6 |
イオン化傾向について説明できる。 | 3 | 前6 |
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。 | 3 | 前6 |
ダニエル電池についてその反応を説明できる。 | 3 | 前6 |
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。 | 3 | 前6 |
一次電池の種類を説明できる。 | 3 | 前6 |
二次電池の種類を説明できる。 | 3 | 前6 |
電気分解反応を説明できる。 | 3 | 前6 |
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。 | 3 | 前6 |
ファラデーの法則による計算ができる。 | 3 | 前6 |
化学実験 | 化学実験 | 実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。 | 3 | 前6 |
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。 | 3 | 前6 |
測定と測定値の取り扱いができる。 | 3 | 前6 |
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。 | 3 | 前6 |
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。 | 3 | 前6 |
ガラス器具の取り扱いができる。 | 3 | 前6,前13 |
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。 | 3 | 前6,前13 |
試薬の調製ができる。 | 3 | 前6 |
代表的な気体発生の実験ができる。 | 3 | 前6 |
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。 | 3 | 前13 |
工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 2 | 前6,前13 |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 2 | 前6,前13 |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 2 | 前6,前13 |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 2 | 前6,前13 |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 2 | 前6,前13 |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 2 | 前6,前13 |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 2 | 前6,前13 |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 2 | 前6,前13 |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 2 | 前6,前13 |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 2 | 前6,前13 |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 2 | 前6,前13 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 分析化学 | 強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。 | 3 | 前11 |
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。 | 2 | 前11 |
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。 | 2 | 前11 |
物理化学 | 気体の法則を理解して、理想気体の方程式を説明できる。 | 2 | 前2 |
実在気体の特徴と状態方程式を説明できる。 | 2 | 前2 |
混合気体の分圧の計算ができる。 | 2 | 前2 |
純物質の状態図(P-V、P-T)を理解して、蒸気圧曲線を説明できる。 | 2 | 前1 |
蒸気圧降下、沸点上昇より、溶質の分子量を計算できる。 | 2 | 前3 |
凝固点降下と浸透圧より、溶質の分子量を計算できる。 | 2 | 前3 |
平衡の記述(質量作用の法則)を説明できる。 | 2 | 前10 |
諸条件の影響(ルシャトリエの法則)を説明できる。 | 2 | 前11 |
反応速度の定義を理解して、実験的決定方法を説明できる。 | 2 | 前9 |
電池反応と電気分解を理解し、実用例を説明できる。 | 2 | 前6 |