工学基礎実験Ⅱ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 工学基礎実験Ⅱ
科目番号 0057 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産デザイン工学科(共通科目) 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 適時配布
担当教員 吉武 靖生,日高 康展,本郷 一隆,桐本 賢太,新任 ,二宮 慶,秋本 髙明,福田 龍樹,井上 祐一,大川原 徹

到達目標

1.座学で学んだ内容と実験の内容との関係を説明できる。
2.レポート作成の説明ができる。
3.安全で機器の適切な使い方が説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1講義で学習した数式や現象を実地に体験、確認し、経験として説明できる。 講義で学習した数式や現象を説明できる。 講義で学習した数式や現象を説明できない。
評価項目2データをまとめ、結果と考察をまとめたレポートを書けた。 レポートを書いた。 レポートを出さなかった。
評価項目3危険を避け、注意深く実験を行い、失敗したときには原因を説明できる。 機器の使い方を説明できる。 機器の使い方が説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C① 実験や実習を通じて、問題解決の実践的な経験を積む。

教育方法等

概要:
工学の導入教育の一環として各専門学科(コース)が設定した実験テーマに取り組み、将来学ぶ専門技術の応用となる手作業や計測を体験することを目的とする。実験を通じて「もの作り」の楽しさを経験するとともに工学への興味を高める。
授業の進め方・方法:
下記の5テーマを学科(コース)毎に実験する。実験を安全に行うために担当者の指導に従い、事前の注意事項を守ること。
実験に必要な器材を忘れることがないように心がけ、貴重品の管理には十分注意すること。
また、3年次のコース選択のための重要な科目である。
注意点:
事前に実験書を読み、実験中は安全に心がける。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 機械創造システムコース:工作機械の基礎操作
(旋盤)
旋盤の構造・操作を理解できる。

2週 機械創造システムコース:工作機械の基礎操作
(ボール盤)
ボール盤の構造・操作を理解できる。
3週 知能ロボットシステムコース:CAD(1)
3D-CADを用いたモデリングを理解できる。
4週 知能ロボットシステムコース:CAD(2)
3D-CADを用いたモデリングを理解できる。
5週 電気電子コース:電気回路の基礎(1)
電気部品(スイッチ、発光・受光部品、ソレノイド、ICなど)の実験と観察、それらを用いた回路を理解できる。
6週 電気電子コース:電気回路の基礎(2)
電気部品(スイッチ、発光・受光部品、ソレノイド、ICなど)の実験と観察、それらを用いた回路を理解できる。
7週 情報システムコース:情報の基礎(1)
自らが考えるアイディアをビジュアルプログラミング言語を用いて具現化することができる。
8週 情報システムコース:情報の基礎(2)
自らが考えるアイディアをビジュアルプログラミング言語を用いて具現化することができる。
2ndQ
9週 物質化学コース:化学実験の基礎
酸化還元滴定を理解できる。
10週 物質化学コース:生物実験の基礎
手作り顕微鏡を用いた細胞の観察ができる。
11週 工場見学
12週 プレゼンテーション演習(1)
13週 プレゼンテーション演習(2)
14週 プレゼンテーション演習(3)
15週 レポート整理日(1)
レポート整理ができる。
16週 レポート整理日(2)
レポート整理ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3前9
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3前9
測定と測定値の取り扱いができる。3前9
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3前9
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3
ガラス器具の取り扱いができる。3前9
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3前9
試薬の調製ができる。3前9
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。2
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。2
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。2前1,前2
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。2
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。2
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。2前1,前2
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。2
工作切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。1前1
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。1前1
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。1前2
切削工具材料の条件と種類を説明できる。1前2
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。1前1
電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。2
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。2
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。2前1,前2
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。2前1,前2
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。3前1,前2
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。2前1
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。2前2
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。2
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。3
電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。2
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。3
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。3
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。2
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。3
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。1
トランジスタの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。1
情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。3
基礎的な論理回路を構築し、指定された基本的な動作を実現できる。3
論理回路などハードウェアを制御するのに最低限必要な電気電子測定ができる。3
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。1前7,前8
化学・生物系分野【実験・実習能力】分析化学実験酸化還元滴定法を理解し、酸化剤あるいは還元剤の濃度計算ができる。4前9
生物工学実験光学顕微鏡を取り扱うことができ、生物試料を顕微鏡下で観察することができる。2前10
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者の意見を聞き合意形成することができる。2前12,前13
合意形成のために会話を成立させることができる。2前12,前13
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。2前12,前13
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2前12,前13
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2前12,前13
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。2
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。2
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。1
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。1
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。1
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。1
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。1
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。1
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている1
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。2前11
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。2
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。2
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。2
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。2
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。2
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。2
企業には社会的責任があることを認識している。2前11
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度レポートその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力00001000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000