文化地理学(社会選択)

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 文化地理学(社会選択)
科目番号 0061 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産デザイン工学科(共通科目) 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 使用しない
担当教員 白神 宏

到達目標

民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。
現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。
世界の食文化の現状、食文化が形成された背景について考察し、説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1民族、宗教、生活文化の多様性を十分理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について深く考察できる。民族、宗教、生活文化の多様性をおおまかに理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性についてほぼ考察できる。民族、宗教、生活文化の多様性を理解できず、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できない。
評価項目2世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から広く展望できる。世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点からおおまかに展望できる。世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できない。
評価項目3世界の食文化の現状、食文化が形成された背景について深く考察し、十分説明できる。世界の食文化の現状、食文化が形成された背景についておおまかに考察し、ほぼ説明できる。世界の食文化の現状、食文化が形成された背景について考察できず、説明できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 E① 歴史・文化・国語・外国語を学び、コミュニケーションするための基礎的な教養を身に付ける。
準学士課程の教育目標 E② 日本語で論理的に記述し、報告・討論できる。
準学士課程の教育目標 F① 歴史・文化・社会に関する基礎的な知識を身に付ける。
準学士課程の教育目標 G① 健やかな心身を持ち、社会性、協調性を身に付ける。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SE① 歴史・文化・日本文学(国語)・外国語を学び、多様な文化を理解できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SF① 歴史・文化・社会に関する知識を持ち、それらを示すことができる。

教育方法等

概要:
世界の諸民族は、それぞれ多様な文化を育んできた。また、文化は伝播や他文化との接触により絶えず変化してきた。
国際社会の中で活躍する技術者として、多様な文化の存在を理解し尊重することは重要である。本授業では、食文化を素材として、文化の形成や伝播について理解を深めることを目的とする。
授業の進め方・方法:
日本と世界の地理・歴史に関する基礎的知識を前提とする。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 日本の食文化(1) 今日の日本の食文化の特色について説明できる。
3週 日本の食文化(2) 日本の伝統的食文化の形成過程について説明できる。
4週 日本の食文化(3) 明治期以降の日本の食文化の変容過程について説明できる。
5週 朝鮮半島の食文化(1) 高麗の時代までの朝鮮半島の食文化の特色について説明できる。
6週 朝鮮半島の食文化(2) 高麗の時代以降の著線半島の食文化の変化過程について説明できる。
7週 朝鮮半島の食文化(3) 朝鮮半島の食事作法の特色について説明できる。
8週 稲作の起源と伝播(1) 稲の植物的特性と稲作の期限について説明できる。
2ndQ
9週 稲作の起源と伝播(2) 稲作の伝播の過程について説明できる。
10週 米とその料理法(1) 米の料理法と地域的特性との関連について説明できる。
11週 米とその料理法(2) 米の料理法の発展・伝播の過程について説明できる。
12週 もち文化(1) もち利用の地域的特性について説明できる。
13週 もち文化(2) アジア諸地域のもち文化の特性について説明できる。
14週 照葉樹林文化(1) 照葉樹林地域の地理的特性と文化的特色について説明できる。
15週 期末試験 1~14週までの内容を網羅した試験により、授業内容の理解の定着を図る。
16週 期末試験内容についての解説 期末試験の内容を理解する。
後期
3rdQ
1週 照葉樹林文化(2) 照葉樹林文化の諸要素について地域的特性を説明できる。
2週 照葉樹林文化(3) 照葉樹林文化の諸要素について地域的特性を説明できる。
3週 麦文化とその伝播 麦の栽培地域の地理的特性と料理法の変遷について説明できる。
4週 麦の料理法~パン(1) 世界各地のパンの種類と地域的特性について説明できる。
5週 麦の料理法~パン(2) 世界各地のパンの種類と地域的特性について説明できる。
6週 麦の料理法~パン(3) 世界各地のパンの種類と地域的特性について説明できる。
7週 麦の料理法~麺(1) 麺の系列と伝播地域の過程について説明できる。
8週 麦の料理法~麺(2) 世界各地の麺文化の特色について説明できる。
4thQ
9週 麦の料理法~麺(3) 世界各地の麺文化の特色について説明できる。
10週 麦の料理法~麺(4) 世界各地の麺文化の特色について説明できる。
11週 世界の乳利用(1) 世界各地のミルクの利用形態について説明できる。
12週 世界の乳利用(2) 世界各地のミルクの利用形態について説明できる。
13週 世界の乳利用(3) 世界各地のミルクの利用形態について説明できる。
14週 世界の乳利用(4) 世界各地のミルクの利用形態について説明できる。
15週 まとめ
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3
グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。3
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。3
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100