応用物理

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 応用物理
科目番号 0088 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「高専の応用物理 (第2版)」 宮本 止戈雄, 大野 秀樹, 竹内 彰継, 小暮 陽三 (森北出版株式会社),「基礎現代物理学 1」 A・アーヤ (森北出版)
担当教員 中村 裕之,宮内 真人

到達目標

本科目では,先端産業で既に常識となって利用されている量子論、相対論の基礎を学修することを目的とする。
・ローレンツ変換が必要な理由が理解できる。
・ローレンツ変換による相対論的結論が理解できる。
・相対論的質量が理解できる。
・光電効果、前期量子論が理解できる。
・簡単な波動方程式が導け、解答できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(相対論)質量、時間、長さ、エネルギーへの相対論的効果が理解できるローレンツ変換による相対論的座標変換が理解できるローレンツ変換が理解できない
評価項目2(量子論)光電効果、黒体輻射、水素電子の量子化が理解できる光子仮説、前期量子論が理解できる光子仮説、前期量子論が理解できない
評価項目3(量子力学)シュレディンガー方程式を解いて簡単な事象を説明できるシュレディンガー方程式が理解できるシュレディンガー方程式が理解できない

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 A① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 A② 自主的・継続的な学習を通じて、基礎科目に関する問題を解くことができる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SA① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する共通基礎を理解できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SA② 自主的・継続的な学習を通じて、共通基礎科目に関する問題を解決できる。

教育方法等

概要:
本科目では,先端産業で既に常識となって利用されている量子論、相対論の基礎を学修することを目的とする。授業では、まず特殊相対論の原理原則を学び、これが量子論と結びつくことで現代的なミクロな世界が築かれていることを学ぶ。授業の前半は相対論、後半は量子論を学修する。日常体験することがない超ミクロ、超マクロな現象であるので、課題演習で直感的理解も得られるようにする。
授業の進め方・方法:
テキストに沿って授業を進めるが、1回で10ページ以上進むときもある。新しい概念が入り戸惑うかもしれないが、予習、復習をすれば、難しくはない。教科書では触れられていない歴史的な背景についても教授する。
テキスト中の演習問題を解くだけでは理解が不足するので、前半(相対性理論)、後半(量子論)に各2回程度の課題を課す。受講者数が少ない時はゼミナール形式も併用して実施する。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 カリレイ変換 古典物理の座標変換を理解し、光速な運動では矛盾が出ることを理解できる。
2週 ローレンツ変換 光速不変と相対性原理を用いて、ローレンツ変換が導けることが理解できる。
3週 ローレンツ変換による速度の合成則 ローレンツ変換を用いて側後の合成即が複雑な式になるいことが理解できる。
4週 ローレンツ収縮と「ウラシマ効果」(1) 長さが収縮すること時間が変化することが理解できる。
5週 ローレンツ収縮と「ウラシマ効果」(2) 長さが収縮すること時間が変化することが理解でき、それらを使って計算もできる。
6週 相対論的質量、相対論的力学(1) 相対論的質量、エネルギーが導け、それらの計算ができる。
7週 相対論的質量、相対論的力学(2) 相対論的質量、エネルギーが導け、それらの計算ができる。
8週 中間試験(相対論に関する試験) 既習領域の基礎問題を解くことができる
4thQ
9週 X線と電子・原子、黒体輻射と光電効果、光量子仮説 ミクロの世界でも、古典論で説明できる限界があることが理解できる。
10週 X線と電子・原子、黒体輻射と光電効果、光量子仮説 量子論を用いると古典論での矛盾が解決することが理解できる。
11週 前期量子論、ボーアの仮説、不確定性原理、交換関係 量子論で出てくる新たな問題が理解でき、解決されることが理解できる。
12週 前期量子論、ボーアの仮説、不確定性原理、交換関係 量子論で出てくる新たな問題が理解でき、解決されることが理解できる。
13週 シュレディンガー方程式と波動関数、固有値、期待値 数式を使ってミクロな問題を解くとこができる。
14週 シュレディンガー方程式と波動関数、固有値、期待値 数式を使ってミクロな問題を解くとこができる。
15週 シュレディンガー方程式と波動関数、固有値、期待値 数式を使ってミクロな問題を解くとこができる。
16週 定期試験(主に量子論分野に関する試験) 既習領域の基礎問題を解くことができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題・演習合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力0000000
専門的能力70000030100
分野横断的能力0000000