自動制御Ⅱ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 自動制御Ⅱ
科目番号 0124 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 滝本 隆

到達目標

1. 制御系の応答(過渡応答,周波数応答,定常特性)について説明できる。
2. 安定判別手法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。
3. 伝達関数と状態方程式の相互関係を説明できる。
4. PID制御、極配置を用いたフィードバック制御系の設計ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1制御系の応答(過渡応答,周波数応答,定常特性)について説明でき、具体的な制御系の応答を導出できる。制御系の応答(過渡応答,周波数応答,定常特性)について説明できる。制御系の応答について説明できない。
評価項目2具体的な例題において、安定判別手法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。安定判別手法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。安定判別手法を用いて制御系の安定・不安定を判別できない。
評価項目3伝達関数と状態方程式の相互関係を説明でき、具体的な例題において相互変換ができる。伝達関数と状態方程式の相互関係を説明できる。伝達関数と状態方程式の相互関係を説明できない。
評価項目4制御性能を考慮しつつ、PID制御、極配置を用いたフィードバック制御系の設計ができる。PID制御、極配置を用いたフィードバック制御系の設計ができる。PID制御、極配置を用いたフィードバック制御系の設計ができない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
準学士課程の教育目標 D① 専門工学の基礎に関する知識と基礎技術を統合し、活用できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB① 共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB② 自主的・継続的な学習を通じて専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SD① 専攻分野における専門工学の基礎に関する知識と基礎技術を総合し、応用できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SD② 専攻分野の専門性に加え、他分野の知識も学習し、幅広い視野から問題点を把握できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SD③ 要求された課題に対して、幅広い視野で問題点を把握し、その解決方法を提案できる。

教育方法等

概要:
本授業では、古典制御で代表的な制御法のPID制御および現代制御の基礎を理解することを目的とする。まず、4学年で学習した自動制御Iに続く内容である制御系の応答・安定性について説明する。次に、PID制御によるフィードバック制御系設計法について解説する。最後に、現代制御理論による制御系の記述と設計法について学習する。現代制御は、古典制御では難しかった多入出力システムに対応できる。
授業の進め方・方法:
PID制御は広く用いられている制御法なので、制御系設計の構築やパラメータのチューニング法などを実例を挙げて説明する。現代制御理論は線形代数学をベースにしているので、数学表現、計算法については講義の進展に合わせて演習・課題を与える。教科書だけでなく、webに公開している資料をもとに授業を進める。
注意点:
4学年で学習した自動制御Iに続く内容であるため十分に復習しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス・復習 伝達関数、インパルス応答・ステップ応答について説明できる。
2週 周波数応答 周波数応答について説明できる。
3週 ボード線図 システム解析手法としてボード線図を作成することができる。
4週 制御系の安定性 安定性の定義について説明できる。
5週 極と応答 システムの極の位置と応答の関係について説明できる。
6週 安定判別法 ラウス・フルビッツの安定判別法を用いてシステムの安定・不安定を判別できる。
7週 定常特性 システムの安定性や定常特性を分析することができる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 フィードバック制御系設計 フィードバック系の構成とPID制御による制御系設計法について説明できる。
10週 現代制御 現代制御について古典制御と比較しながら説明できる。
11週 状態方程式 状態方程式によるシステムの記述ができる。
12週 状態方程式と伝達関数 伝達関数との相互変換ができる。
13週 状態フィードバック制御 極配置による制御系設計ができる。
14週 演習 古典制御および現代制御の制御系設計ができる。
15週 期末試験
16週 期末試験内容の解説 期末試験の内容を理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。4前1,前12
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。4前1,前12,前13
制御系の過渡特性について説明できる。4前1
制御系の定常特性について説明できる。4前4,前7
制御系の周波数特性について説明できる。4前2,前3
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。4前4,前5,前6,前9,前13

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000